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公開番号
2025086585
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-09
出願番号
2023200668
出願日
2023-11-28
発明の名称
金属回収用電極及び金属回収方法
出願人
株式会社 MTG
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
C25C
7/02 20060101AFI20250602BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】回収対象の金属が溶存している溶液から損傷を受けにくく、電極の表面に析出した金属を電極から容易に分離することができる金属回収用電極及びこの電極を用いた金属回収方法を提供する。
【解決手段】金属回収用電極1は、金属含有イオンを含む溶液に電極1を接触させた状態で電析を行った後、前記電極に析出した金属を前記電極から分離する金属回収方法における電極として用いられる。電極1は、有機物を含む基体2と、基体2に保持された電気伝導体3と、を有している。電気伝導体3は、導電性炭素材料及び導電性有機高分子からなる群より選択される1種または2種以上の物質を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
金属含有イオンを含む溶液に電極を接触させた状態で電析を行った後、前記電極の表面に析出した金属を前記電極から分離する金属回収方法における前記電極として用いるための金属回収用電極であって、
有機物を含む基体と、
前記基体に保持された電気伝導体と、を有し、
前記電気伝導体が、導電性炭素材料及び導電性有機高分子からなる群より選択される1種または2種以上の物質を含む、金属回収用電極。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記基体が膜状の形状を有する、請求項1に記載の金属回収用電極。
【請求項3】
前記基体が複数の細孔を備えた多孔質体である、請求項1に記載の金属回収用電極。
【請求項4】
前記基体が有機繊維から構成されている、請求項1に記載の金属回収用電極。
【請求項5】
前記基体は、大気雰囲気中において500℃の温度に1時間加熱した際の質量が、前記加熱前の質量の10%以下となる特性を有する、請求項1に記載の金属回収用電極。
【請求項6】
前記基体が、溶媒に溶解または分散する有機物を含む、請求項1に記載の金属回収用電極。
【請求項7】
前記電気伝導体が導電性有機高分子から構成されており、前記導電性有機高分子が前記基体の表面に付着している、請求項1に記載の金属回収用電極。
【請求項8】
金属含有イオンを含む溶液に、請求項1~7のいずれか1項に記載の金属回収用電極と対極とを接触させ、
電析を行うことにより前記電極の表面に金属を析出させ、
その後、前記電極の少なくとも一部を除去することにより、前記電極と前記金属とを分離する、金属回収方法。
【請求項9】
前記電極の表面に前記金属を析出させた後、前記電極を加熱することにより前記電極の少なくとも一部を除去する、請求項8に記載の金属回収方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属回収用電極及びこの電極を用いた金属回収方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、鉱石や廃棄物などから有用金属を回収するために、回収対象の金属を金属含有イオンとして溶液中に溶解させた後、電析を行うことにより回収対象の金属を電極に析出させる方法が知られている。例えば、金や銀などの貴金属を鉱石から回収する場合には、まず、鉱石を粉砕した後、シアン化ナトリウム水溶液を粉砕物に噴霧して水溶液中に貴金属を含むイオンを溶出させる。次に、水溶液中のイオンを活性炭やイオン交換樹脂に吸着させた後、別の溶液に溶出させることにより、イオンが高濃度に含まれる溶液を作製する。この溶液に電極を浸漬し、電析を行うことにより電極の表面に貴金属を析出させる。その後、電極と貴金属とを分離することにより、貴金属を回収することができる。
【0003】
また、めっきやエッチングなどの製造プロセスの結果として生じる廃液中には、銅や金、銀、白金などの有用な金属が溶存していることがある。このような廃液に電極を浸漬し、電析を行うことにより、廃液中の金属を回収することができる。
【0004】
この種の金属回収方法に用いられる電極は、チタンやステンレスなどの金属から構成されていることが多い(例えば、特許文献1)。
【0005】
また、近年では、有用金属の再利用を促進する観点から、使用済みの電子機器に含まれる有用金属を回収する取り組みが行われている。資源枯渇や偏在が問題とされている近年、これら廃電子機器からの希少金属の回収は極めて重要な課題である。
【0006】
さらに、未利用の金属資源を活用する観点から、火山の周囲から湧出する火山性熱水や熱水鉱床から湧出する熱水等の、有用金属を含む熱水から有用金属を回収する取り組みも行われている。前述した電析による金属回収方法は、回収時に消費されるエネルギーが比較的小さい、環境負荷が低い、前処理等に要する薬品の使用量が比較的少ない等の利点を有しているため、このような、使用済みの電子機器からの有用金属の回収や、熱水からの有用金属の回収を、電析により行うことも期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2011-111629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、金属電極を用いて電析を行うと、電極の表面に析出した回収対象の金属を電極から分離することが難しい場合がある。また、金属含有イオンを含む溶液は、強酸性や強アルカリ性を示すことがある。このような溶液に金属電極を接触させると、電極が溶液に溶解し、あるいは溶液によって腐食されるおそれがあるため、電析を行うこと自体が難しい場合がある。
【0009】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、金属含有イオンを含む溶液に接触させた場合においても損傷しにくく、電極の表面に析出した金属を電極から容易に分離することができる金属回収用電極及びこの電極を用いた金属回収方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、金属含有イオンを含む溶液に電極を接触させた状態で電析を行った後、前記電極の表面に析出した金属を前記電極から分離する金属回収方法における前記電極として用いるための金属回収用電極であって、
有機物を含む基体と、
前記基体に保持された電気伝導体と、を有し、
前記電気伝導体が、導電性炭素材料及び導電性有機高分子からなる群より選択される1種または2種以上の物質を含む、金属回収用電極にある。
(【0011】以降は省略されています)
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