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公開番号2025092834
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208197
出願日2023-12-11
発明の名称半導体装置
出願人東京電力ホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H10F 39/18 20250101AFI20250616BHJP()
要約【課題】固体撮像素子の耐放射線性を更に向上させる。
【解決手段】半導体装置100に設けられる複数の画素回路10は、フォトダイオードPPD、増幅トランジスタMdrv、選択トランジスタMsel、及びリセットトランジスタMfdrを備え、リセットトランジスタMfdr及び選択トランジスタMselの閾値電圧はそれぞれ、リセットトランジスタMfdr及び選択トランジスタMselの電源電圧(VRR,VDD)の15%以上の電圧である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板に形成されたフォトダイオードを有する画素回路と、
を備え、
前記画素回路は、
前記フォトダイオードの電荷に応じた信号を増幅する増幅トランジスタと、
前記増幅トランジスタによって増幅された信号を信号線に出力するか否かを切り替える選択トランジスタと、
前記フォトダイオードに蓄積された電荷を排出するリセットトランジスタと、
を有し、
前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタの閾値電圧はそれぞれ、前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタの電源電圧の15%以上の電圧である、
半導体装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記増幅トランジスタ、前記選択トランジスタ、及び前記リセットトランジスタは、素子分離酸化膜層によって絶縁されたウェル構造とされており、
前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタのウェルにおける不純物濃度は、前記増幅トランジスタのウェルにおける不純物濃度よりも高く、
前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタのウェルは、前記素子分離酸化膜層の深さと同等以上の深さになるよう形成されている、
請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記画素回路は、
前記フォトダイオードの電荷を転送する転送トランジスタと、
前記転送トランジスタにより転送された電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
を更に備え、
前記リセットトランジスタは、前記電荷蓄積部の電圧をリセットすることで、前記転送トランジスタによって転送された電荷を排出する、
請求項1又は請求項2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記画素回路は、前記フォトダイオードに蓄積された電荷を排出するオーバーフロートランジスタを更に備える、請求項3記載の半導体装置。
【請求項5】
前記増幅トランジスタ、前記選択トランジスタ、前記リセットトランジスタ、及び前記転送トランジスタは、SLT構造のトランジスタである、請求項3記載の半導体装置。
【請求項6】
前記フォトダイオードは、前記半導体基板に形成された第1導電型の第1半導体領域と、前記第1半導体領域上に形成された第2導電型の第2半導体領域とによって構成され、
前記オーバーフロートランジスタは、前記第2半導体領域と、平面視において前記フォトダイオードを囲むように前記第2半導体領域と離間して前記半導体基板に形成された第2導電型の第3半導体領域と、前記半導体基板の平面に垂直な方向から見て前記第2半導体領域と前記第3半導体領域との間に形成されたゲート領域と、によって構成される、
請求項4記載の半導体装置。
【請求項7】
前記フォトダイオードは、平面視において多角形状に形成され、
前記第3半導体領域は、平面視において、多角形状の前記フォトダイオードの一辺を除く他の辺を少なくとも囲む形態で形成され、
前記ゲート領域は、平面視において、少なくとも前記フォトダイオードの前記他の辺を囲む形態で、前記第2半導体領域と前記第3半導体領域との間に形成されている、
請求項6記載の半導体装置。
【請求項8】
前記画素回路を複数有し、
複数の前記画素回路は、平面視において、前記半導体基板の平面における所定の方向である列方向と、前記列方向に垂直な方向である行方向とにそれぞれ並んで形成され、
前記行方向に隣り合う前記画素回路は、前記行方向において互いに共通する前記第3半導体領域を有する、
請求項6記載の半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
原子力施設の廃炉作業には、例えば、燃料デブリ取り出し等の放射線量の高い環境下で行われる作業が含まれる。このような環境下における作業は、例えば、ロボットアームの先端等に取り付けられた耐放射線カメラによって撮影される映像を参照して施設内の状況を把握しながら完全遠隔により実施される。従来、上記の耐放射線カメラの撮像装置として、耐放射線性の高い撮像管が用いられていたが、撮像管は大型で画質が低い。このため、近年では、小型且つ軽量で高画質の固体撮像素子を備えた耐放射線カメラが求められている。
【0003】
ここで、半導体基板に形成された固体撮像素子は、ガンマ線等の放射線によるトータルドーズ効果によって諸特性が劣化することが知られている。例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子では、光センサとなるフォトダイオードがガンマ線のトータルドーズ効果による電離作用によって暗電流が増大し、ホワイトアウトによる動作不具合を生じる。トータルドーズ効果によるホワイトアウトは、固体撮像素子、ひいてはカメラの寿命を短くする原因にもなる。例えば、撮像管の耐放射線性の指標である累積線量は、数メガGyであるが、固体撮像素子の累積線量は、数キロGy~100キロGyである。また、フォトダイオードを構成する半導体内で放射線の電離作用により発生した2次電子がフォトダイオード内に入り込むことにより、撮像画像に偽信号が生じて、砂嵐のような画像のS/N比が低下する。
【0004】
以下の特許文献1,2には、耐放射線性を向上させた固体撮像素子が開示されている。例えば、以下の特許文献1には、半導体基板上に形成されたフォトダイオードと、フォトダイオードを囲むように形成された半導体領域と、平面視においてフォトダイオードと半導体領域との間に形成され、フォトダイオードに蓄積された電荷を排出するオーバーフロートランジスタとを備える固体撮像素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2023/002616号
国際公開第2023/002617号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した特許文献1,2に開示された固体撮像素子は、耐放射線性の向上が図られているものの、更なる耐放射線性の向上が求められている。固体撮像素子の耐放射線性が更に向上することで、放射線量がより高い環境下においても高画質の画像を得ることができ、これにより、原子力施設の廃炉に要する時間の短縮に資するものと考えられる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、固体撮像素子の耐放射線性を更に向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様による半導体装置(100)は、半導体基板(1)と、前記半導体基板に形成されたフォトダイオード(PPD)を有する画素回路(10)と、を備え、前記画素回路は、前記フォトダイオードの電荷に応じた信号を増幅する増幅トランジスタ(Mdrv)と、前記増幅トランジスタによって増幅された信号を信号線(OUT)に出力するか否かを切り替える選択トランジスタ(Msel)と、前記フォトダイオードに蓄積された電荷を排出するリセットトランジスタ(Mfdr)と、を有し、前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタの閾値電圧はそれぞれ、前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタの電源電圧(VRR、VDD)の15%以上の電圧である。
【0009】
また、本発明の第2の態様による半導体装置は、本発明の第1の態様による半導体装置において、前記増幅トランジスタ、前記選択トランジスタ、及び前記リセットトランジスタが、素子分離酸化膜層(STI)によって絶縁されたウェル構造とされており、前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタのウェル(20)における不純物濃度が、前記増幅トランジスタのウェルにおける不純物濃度よりも高く、前記リセットトランジスタ及び前記選択トランジスタのウェルが、前記素子分離酸化膜層の深さと同等以上の深さになるよう形成されている。
【0010】
また、本発明の第3の態様による半導体装置は、本発明の第1又は第2の態様による半導体装置において、前記画素回路が、前記フォトダイオードの電荷を転送する転送トランジスタ(Mtg)と、前記転送トランジスタにより転送された電荷を蓄積する電荷蓄積部(FD)と、を更に備え、前記リセットトランジスタが、前記電荷蓄積部の電圧をリセットすることで、前記転送トランジスタによって転送された電荷を排出する。
(【0011】以降は省略されています)

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