TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025080819
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023194107
出願日2023-11-15
発明の名称水電解システム
出願人株式会社豊田中央研究所,トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類C25B 9/00 20210101AFI20250520BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】水素分離水を再び水電解槽での電解に用いる場合に、コストの増大を抑制しながらセルの劣化を抑制することができる水電解システムを提供する。
【解決手段】水電解システムであって、水電解スタックと、水電解スタックにて生成された酸素と水との混合物を酸素と水とに分離する酸素気液分離器と、水電解スタックにて生成された水素と水との混合物を水素と水とに分離する水素気液分離器と、酸素気液分離部と水電解スタックとの間で水を循環させる循環流路と、循環流路の外部に配置され、外部から循環流路へ供給する供給水の導電率をイオン交換によって低下させるイオン交換器と、水素気液分離部にて水素から分離された水である水素分離水をイオン交換部よりも上流側に送る還流流路と、を備え、循環流路には、供給水として、イオン交換器によって導電率が低下された上水および水素分離水が供給される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水電解システムであって、
水の電気分解により酸素および水素を生成する水電解スタックと、
前記水電解スタックにて生成された酸素と水との混合物を酸素と水とに分離する酸素気液分離器と、
前記水電解スタックにて生成された水素と水との混合物を水素と水とに分離する水素気液分離器と、
前記酸素気液分離部と前記水電解スタックとの間で水を循環させる循環流路と、
前記循環流路の外部に配置され、前記外部から前記循環流路へ供給する供給水の導電率をイオン交換によって低下させるイオン交換器と、
前記水素気液分離部にて水素から分離された水である水素分離水を前記イオン交換部よりも上流側に送る還流流路と、を備え、
前記循環流路には、前記供給水として、前記イオン交換器によって導電率が低下された上水および前記水素分離水が供給される、水電解システム。
続きを表示(約 80 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水電解システムであって、
前記還流流路を形成している配管には、熱交換器が設けられている、水電解システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水電解システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、水の電気分解(電解)により酸素および水素を生成する水電解システムが知られている。特許文献1には、水電解システムとして、循環ポンプと水電解槽との間にイオン交換器を設置した固体高分子型水電解装置が開示されている。また、特許文献2には、水電解システムとして、水の電気分解を行う水電解槽に供給される水の一部を取り出してイオン交換器を通過させたのち酸素気液分離器に供給する分岐ラインが設けられた固体高分子型水電解装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-143852号公報
特開2002-173788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水素気液分離器で分離された水である水素分離水は、酸素気液分離器と水電解槽との間で水を循環させる循環流路を流れる水よりも導電率が高くなっている可能性がある。特許文献1,2においては、水素分離水は、循環流路を流れる水と混合されて再び水電解槽での電解に用いられるため、水電解層を構成するセルの劣化を促進する虞がある。その対策として、水の電解に用いられる上水の導電率を低下させるためのイオン交換器の他に、水素分離水の導電率を低下させるためのイオン交換器を別途設けることが考えられるが、増設やメンテナンスによるコストの増大につながる。このため、水素分離水を再び水電解槽での電解に用いる場合に、コストの増大を抑制しながらセルの劣化を抑制することができる技術が要望されていた。
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、水素分離水を再び水電解槽での電解に用いる場合に、コストの増大を抑制しながらセルの劣化を抑制することができる水電解システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
【0007】
(1)本発明の一形態によれば、水電解システムが提供される。この水電解システムは、水の電気分解により酸素および水素を生成する水電解スタックと、前記水電解スタックにて生成された酸素と水との混合物を酸素と水とに分離する酸素気液分離器と、前記水電解スタックにて生成された水素と水との混合物を水素と水とに分離する水素気液分離器と、前記酸素気液分離部と前記水電解スタックとの間で水を循環させる循環流路と、前記循環流路の外部に配置され、前記外部から前記循環流路へ供給する供給水の導電率をイオン交換によって低下させるイオン交換器と、前記水素気液分離部にて水素から分離された水である水素分離水を前記イオン交換部よりも上流側に送る還流流路と、を備え、前記循環流路には、前記供給水として、前記イオン交換器によって導電率が低下された上水および前記水素分離水が供給される。
【0008】
一般的に、水電解システムには、水の電解に用いられる上水の導電率を低下させるためのイオン交換器が備わっている。この構成によれば、そのようなイオン交換器よりも上流側に還流流路を経由して水素分離水が供給されることから、イオン交換器は、上水に加えて、水素分離水の導電率も低下させることができる。すなわち、上水のイオン交換に用いられるイオン交換器を水素分離水のイオン交換にも兼用することができる。したがって、水素分離水を再び水電解スタックでの電解に用いる場合に、水の電解に用いられる上水の導電率を低下させるためのイオン交換器に加えて別途イオン交換器を増設することやそのメンテナンスによってコストが増大するのを抑制しながら、水電解スタックを構成する各セルの劣化を抑制することができる。
【0009】
(2)上記形態の水電解システムにおいて、前記還流流路を形成している配管には、熱交換器が設けられていてもよい。
この構成によれば、熱交換器によってイオン交換器に導入される前の水素分離水の温度を低下させることができるため、イオン交換器における水素分離水のイオン交換効率を向上することができる。その結果、水電解スタックを構成する各セルの劣化をより一層抑制することができる。
【0010】
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、水電解システムの制御方法、水電解システムにおける水の電気分解を制御するコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを配布するためのサーバ装置、そのコンピュータプログラムを記憶した一時的でない記憶媒体等などの形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
水素を作る方式 水の電気分解
1か月前
ノリタケ株式会社
電極および水電解装置
18日前
JX金属株式会社
金属材料
14日前
株式会社Eプラス
電気分解方法、電気分解装置
5日前
東レ株式会社
アルカリ水電解用隔膜、及びその製造方法
18日前
株式会社クオルテック
水素製造装置および水素製造方法
1か月前
京セラ株式会社
エネルギーシステム
1か月前
オリオン機械株式会社
処理装置および燃料供給システム
1か月前
株式会社日立製作所
水電解システム
24日前
住友金属鉱山株式会社
銅張積層板の製造方法
11日前
NTN株式会社
硬質膜形成体、機械部品、および軸受
4日前
三菱重工業株式会社
水素製造設備及び水素製造方法
1か月前
日本特殊陶業株式会社
電解セル及び電解装置
17日前
トヨタ自動車株式会社
金属皮膜の成膜装置
13日前
株式会社アイシン
水素製造システム
1か月前
三菱重工業株式会社
水素生成システム及びその制御方法
1か月前
日本特殊陶業株式会社
電解セル及び電解装置
17日前
日本特殊陶業株式会社
電解セル及び電解装置
17日前
日本軽金属株式会社
アルミニウム部材及びその製造方法
3日前
日本特殊陶業株式会社
電解セル及び電解装置
17日前
株式会社豊田中央研究所
水電解システム
6日前
三菱重工業株式会社
セパレータ、及び電解装置
18日前
東邦チタニウム株式会社
金属マグネシウムの製造方法
1か月前
日本特殊陶業株式会社
電解モジュール及び電解装置
17日前
日本特殊陶業株式会社
電解モジュール及び電解装置
17日前
日本特殊陶業株式会社
電解モジュール及び電解装置
17日前
日本特殊陶業株式会社
電解モジュール及び電解装置
17日前
株式会社SCREENホールディングス
めっき装置およびめっき方法
1か月前
デノラ・ペルメレック株式会社
電気化学セル及び電気化学装置
24日前
ミカドテクノス株式会社
表面処理装置及び被覆部材
1か月前
株式会社日立製作所
水電解システム及び水電解制御方法
1か月前
株式会社SCREENホールディングス
電極構造体、ガス拡散層、および水電解装置
1か月前
国立大学法人群馬大学
めっき成形体及びめっき成形体の製造方法
1か月前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
電解還元装置及び電解還元方法
1か月前
キヤノン株式会社
合金部材、機器および合金部材の製造方法
25日前
旭化成株式会社
NV検知で濾液量を変化させる電着塗料回収システム
17日前
続きを見る