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公開番号
2025095540
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023211612
出願日
2023-12-15
発明の名称
ポリカーボネート系樹脂組成物
出願人
出光興産株式会社
,
三菱ケミカル株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C08L
69/00 20060101AFI20250619BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】極めて優れた透明性を有し、かつ、簡便に提供可能なポリカーボネート系樹脂組成物及びその成形体、並びにその製造方法等の提供を課題とする。
【解決手段】ガラスフィラー(A)及びポリカーボネート系樹脂成分(B)を含み、前記(B)は、特定の式で表される構造単位(b1)、並びに、特定の式で表される構造単位(b2)及び特定の式で表される構造単位(b3)から選ばれる1種以上を含む脂肪族系ポリカーボネート共重合体(B
n
)を2種以上含むポリカーボネート系樹脂成分であり、前記ガラスフィラー(A)と前記ポリカーボネート系樹脂成分(B)との波長589.3nmの光に対する屈折率の差が0.0150以下である、ポリカーボネート系樹脂組成物とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラスフィラー(A)、並びに、
下記式(1)で表される構造単位(b1)、並びに、下記式(2)で表される構造単位(b2)及び下記式(3)で表される構造単位(b3)から選ばれる1種以上を含む脂肪族系ポリカーボネート共重合体(B
n
)を2種以上含むポリカーボネート系樹脂成分(B)を含み、
前記ガラスフィラー(A)と前記ポリカーボネート系樹脂成分(B)との波長589.3nmの光に対する屈折率の差が0.0150以下である、ポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
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続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記ポリカーボネート系樹脂成分(B)が、下記条件(i)及び(ii)の1つ以上を満たす、請求項1に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
(i)1mm厚においてヘーズ値が1.5未満である
(ii)1つのガラス転移温度を有する
【請求項3】
エステル交換反応を促進しない条件下で溶融混練して得られる、請求項1又は2に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
【請求項4】
ガラスフィラー(A)が、
50質量%以上70質量%以下の二酸化ケイ素(SiO
2
)、
0質量%超25質量%以下の酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)、
8質量%以上25質量%以下の酸化ホウ素(B
2
O
3
)、
0質量%超10質量%以下の酸化マグネシウム(MgO)、
0質量%超20質量%以下の酸化カルシウム(CaO)、
0質量%超5質量%以下の酸化ナトリウム(Na
2
O)、
0質量%超5質量%以下の酸化カリウム(K
2
O)、及び
0質量%超10質量%以下の酸化チタン(TiO
2
)を含み、かつ、
ガラスフィラー(A)中の前記二酸化ケイ素(SiO
2
)及び前記酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)の合計含有量が50質量%超90質量%以下であり、かつ、前記酸化ナトリウム(Na
2
O)、前記酸化カリウム(K
2
O)及び酸化リチウム(Li
2
O)の合計含有量が0質量%超15質量%以下である、
請求項1~3のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
【請求項5】
1mm厚におけるヘーズ値が15.0以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)の成形体。
【請求項7】
シートである、請求項6に記載の成形体。
【請求項8】
前記ガラスフィラー(A)及び前記ポリカーボネート系樹脂成分(B)を混合する工程(工程A)を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)の製造方法。
【請求項9】
前記工程Aにおいて、前記式(1)で表される構造単位(b1)、前記式(2)で表される構造単位(b2)及び前記式(3)で表される構造単位(b3)の種類、該構造単位の組成比、及び2種以上の前記脂肪族系ポリカーボネート共重合体(B
n
)の配合比のうち少なくとも1つを、前記ガラスフィラー(A)とポリカーボネート系樹脂成分(B)との波長589.3nmの光に対する屈折率の差が0.0150以下となるように調整する、請求項8に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)の製造方法。
【請求項10】
ガラスクロス(A’)と、
下記式(1)で表される構造単位(b1)、並びに、下記式(2)で表される構造単位(b2)及び下記式(3)で表される構造単位(b3)から選ばれる1種以上を含む脂肪族系ポリカーボネート共重合体(B
n
)を2種以上含むポリカーボネート系樹脂成分層(B’)を積層させてなり、
前記ガラスクロス(A’)と前記ポリカーボネート系樹脂成分層(B’)との波長589.3nmの光に対する屈折率の差が0.0150以下である積層体。
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(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリカーボネート系樹脂組成物、ポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法、及びその成形品に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート系樹脂からなる成形品は、高い透明性、優れた耐熱性や耐衝撃性等の機械強度を有する。そのため、工業用の透明材料として、電気、機械、自動車分野等に広く用いられている。また、光学材料用のプラスチックとして、レンズや光学ディスク等にも使用される。
【0003】
ポリカーボネート系樹脂の成形品がより高い機械強度を必要とする場合には、ガラスフィラー等を添加して機械強度を高めることができる。
しかしながら、一般的なガラスフィラーを含むポリカーボネート系樹脂組成物の成形品は透明性が低下するという問題があった。この問題に対しては、ポリカーボネート系樹脂の組成を変更すること、ポリカーボネート系樹脂組成物に添加剤を加えること、またはガラスフィラーの組成を変更することにより、ポリカーボネート系樹脂及びガラスフィラーの屈折率を近づける試みがなされている。
特許文献1及び2は、特定構造を有するポリカーボネート系樹脂と、特定組成を有するガラスフィラーとを含むポリカーボネート系樹脂組成物を開示する。
特許文献3は、特定構造を有する脂肪族ポリカーボネート系樹脂及び特定の芳香族熱可塑性樹脂を、所定の条件下で混合するポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2014/069659号公報
国際公開2018/199033号公報
国際公開2019/026671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1~3は、成形品の透明性の向上を図る手段を開示するものの、ガラスフィラー毎にポリカーボネート系樹脂の屈折率を調整する必要がある。
特許文献1~3の開示内容では、ポリカーボネート系樹脂の屈折率の調整のために共重合組成を変更したポリカーボネート系樹脂を都度製造する必要があり、簡便性が不十分であった。また、特許文献1~3の開示内容では、経済性も不十分であった。
さらに、耐衝撃性や靭性などの改良を目的としたエラストマー添加等他の成分の配合による透明性の向上を図る手段の検討も望まれている。
【0006】
本発明の目的は、極めて優れた透明性を有し、かつ、簡便に提供可能なポリカーボネート系樹脂組成物及びその成形体、並びにその製造方法等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の態様により前記目的を達成することを見出した。
本発明は、下記<1>~<17>を包含する。
<1> ガラスフィラー(A)、並びに、
下記式(1)で表される構造単位(b1)、並びに、下記式(2)で表される構造単位(b2)及び下記式(3)で表される構造単位(b3)から選ばれる1種以上を含む脂肪族系ポリカーボネート共重合体(B
n
)を2種以上含むポリカーボネート系樹脂成分(B)を含み、
前記ガラスフィラー(A)と前記ポリカーボネート系樹脂成分(B)との波長589.3nmの光に対する屈折率の差が0.0150以下である、ポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
【0008】
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【0009】
<2> 前記ポリカーボネート系樹脂成分(B)が、下記条件(i)及び(ii)の1つ以上を満たす、<1>に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
(i)1mm厚においてヘーズ値が1.5未満である
(ii)1つのガラス転移温度を有する
<3> エステル交換反応を促進しない条件下で溶融混練して得られる、<1>又は<2>に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
<4> ガラスフィラー(A)が、
50質量%以上70質量%以下の二酸化ケイ素(SiO
2
)、
0質量%超25質量%以下の酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)、
8質量%以上25質量%以下の酸化ホウ素(B
2
O
3
)、
0質量%超10質量%以下の酸化マグネシウム(MgO)、
0質量%超20質量%以下の酸化カルシウム(CaO)、
0質量%超5質量%以下の酸化ナトリウム(Na
2
O)、
0質量%超5質量%以下の酸化カリウム(K
2
O)、及び
0質量%超10質量%以下の酸化チタン(TiO
2
)を含み、かつ、
ガラスフィラー(A)中の前記二酸化ケイ素(SiO
2
)及び前記酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)の合計含有量が50質量%超90質量%以下であり、かつ、前記酸化ナトリウム(Na
2
O)、前記酸化カリウム(K
2
O)及び酸化リチウム(Li
2
O)の合計含有量が0質量%超15質量%以下である、<1>~<3>のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
<5> 1mm厚におけるヘーズ値が15.0以下である、<1>~<4>のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)。
<6> <1>~<5>のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)の成形体。
<7> シートである、<6>に記載の成形体。
<8> 前記ガラスフィラー(A)及び前記ポリカーボネート系樹脂成分(B)を混合する工程(工程A)を含む、<1>~<5>のいずれか1項に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)の製造方法。
<9> 前記工程Aにおいて、前記式(1)で表される構造単位(b1)、前記式(2)で表される構造単位(b2)及び前記式(3)で表される構造単位(b3)の種類、該構造単位の組成比、及び2種以上の前記脂肪族系ポリカーボネート共重合体(B
n
)の配合比のうち少なくとも1つを、前記ガラスフィラー(A)とポリカーボネート系樹脂成分(B)との波長589.3nmの光に対する屈折率の差が0.0150以下となるように調整する工程、<8>に記載のポリカーボネート系樹脂組成物(1)の製造方法。
<10> ガラスクロス(A’)と、
下記式(1)で表される構造単位(b1)、並びに、下記式(2)で表される構造単位(b2)及び下記式(3)で表される構造単位(b3)から選ばれる1種以上を含む脂肪族系ポリカーボネート共重合体(B
n
)を2種以上含むポリカーボネート系樹脂成分層(B’)を積層させてなり、
前記ガラスクロス(A’)と前記ポリカーボネート系樹脂成分層(B’)との波長589.3nmの光に対する屈折率の差が0.0150以下である積層体。
【0010】
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<11> 厚さ0.05mm以上5mm以下である、<10>に記載の積層体。
<12> ガラスフィラー(A)、
下記式(1)で表される構造単位(b1)、下記式(2)で表される構造単位(b2)及び下記式(3)で表される構造単位(b3)からなる群から選択される2種以上を含むポリカーボネート系樹脂成分(B’’)、並びに
スチレン系エラストマー(C)を含み、
前記ガラスフィラー(A)と、前記ポリカーボネート系樹脂成分(B’’)と、前記スチレン系エラストマー(C)との波長589.3nmの光に対する屈折率の差がそれぞれ0.0150以下である、ポリカーボネート系樹脂組成物(2)。
(【0011】以降は省略されています)
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