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公開番号
2025083809
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-02
出願番号
2023197405
出願日
2023-11-21
発明の名称
黒色ロジウムめっき液及び黒色ロジウムめっき膜のめっき方法
出願人
EEJA株式会社
代理人
オリジネイト弁理士法人
主分類
C25D
3/52 20060101AFI20250526BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】黒色ロジウムめっき膜を成膜するためのめっき液であって、外観変化のないめっき膜を成膜可能であり、安定性にも優れる黒色ロジウムめっき液を提供する。
【解決手段】本発明は、金属ロジウム濃度で1g/L以上20g/L以下のロジウム塩と、10mL/L以上100mL/L以下の硫酸と、2mM以上100mM以下のホスホン酸誘導体又はその塩と、金属マグネシウム濃度で0.1g/L以上10g/L以下のマグネシウム塩とを含む黒色ロジウムめっき液である。本発明においては、ホスホン酸誘導体又はその塩がロジウムめっき膜の黒色化剤として作用する。この黒色化剤により、成膜後も外観変化の少ない黒色ロジウムめっき膜を得ることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
金属ロジウム濃度で1g/L以上20g/L以下のロジウム塩と、
10mL/L以上100mL/L以下の硫酸と、
2mM以上100mM以下のホスホン酸誘導体又はその塩と、
金属マグネシウム濃度で0.1g/L以上10g/L以下のマグネシウム塩と、を含む黒色ロジウムめっき液。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記ロジウム塩は、硫酸塩、リン酸塩、亜硫酸塩のいずれかである請求項1記載の黒色ロジウムめっき液。
【請求項3】
前記ホスホン酸誘導体又はその塩は、アミノ(メチレンホスホン酸)類、アルキレンアミン(メチレンホスホン酸)類、ヒドロキシアルキリデンジホスホン酸類又はこれらの塩である請求項1又は請求項2記載の黒色ロジウムめっき液。
【請求項4】
前記ホスホン酸誘導体又はその塩は、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸及びこれらの塩で請求項3記載の黒色ロジウムめっき液。
【請求項5】
pHが1.8以上2.5以下である請求項1又は請求項2記載の黒色ロジウムめっき液。
【請求項6】
請求項1又は請求項2記載の黒色ロジウムめっき液を用いる黒色ロジウムめっき膜のめっき方法であって、
めっき浴温度50℃以上60℃以下、電流密度0.1A/dm
2
以上2.5A/dm
2
以下でめっき処理を行うめっき方法。
【請求項7】
前記黒色ロジウムめっき液のpHを1.8以上2.5以下としてめっき処理を行う請求項6記載の黒色ロジウムめっき膜のめっき方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロジウムからなり、黒色を呈するロジウムめっき膜を成膜するための黒色ロジウムめっき液及びそのめっき方法に関する。詳しくは、従来よりも明瞭な黒色を呈するロジウムめっき膜を安定的に成膜することができるめっき液、及び、当該めっき液を用いて好適な黒色ロジウムめっき膜を成膜するめっき方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
白金族金属の一つであるロジウム(Rh)は、化学的に安定であり耐食性・耐熱性に優れると共に、高硬度で耐摩耗性が良好であり、めっき膜の態様で用いられることが多い。ロジウムめっき膜は、古くから装飾品・宝飾品等で利用されている他、その優れた電気伝導性により電気・電子機器の部材への利用が広がっている。特に、近年では、スマートフォンやタブレット端末等の電子デバイスの端子・コネクタへ適用されている。こうした各種の用途に供されるロジウムめっき膜を成膜するためのロジウムめっき液としては、従来から多くのものが知られている(例えば、本願出願人による特許文献1)。
【0003】
ロジウムめっき膜は、ロジウムの地金本来の銀白色を呈するものが一般的である。上記特許文献1でも、銀白色の光沢のあるロジウムめっき膜の形成を目指している。その一方で、ロジウムめっき液の構成によっては、黒色のロジウムめっき膜を成膜することも可能である。これまで、黒色ロジウムめっき膜は、装飾用途等の一部の用途で利用されてきたが、最近において電子デバイスの端子等への利用も検討されている。近年のタブレット等の電子デバイスは、筐体に黒色を採用したものが多く根強い人気がある。こうした黒色の筐体に対しては、コネクタ・端子の外観も黒色にして統一感を持たせることでより高いデザイン性を付与することができる。そのため、黒色ロジウムめっき膜は、コネクタ等の電子材料としての需要も高まっている。
【0004】
黒色ロジウムめっき膜を成膜可能なめっき液としては、例えば、特許文献2記載のロジウムめっき液が挙げられる。このロジウムめっき液は、金属源である硫酸ロジウム塩等のロジウム塩と伝導塩である硫酸等の無機酸を含むと共に次亜リン酸塩を含む。次亜リン酸は、ロジウムめっき膜を黒色化するための添加剤(黒色化剤)として作用する。そして、このロジウムめっき液によれば、膜厚に応じて黒色のロジウムめっき膜を成膜することができる。尚、ロジウムめっき液中に次亜リン酸又は次亜リン酸塩が存在することによってロジウムめっき膜が黒色化する点については、特許文献1でも言及されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6474536号明細書
特開昭58-048688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
黒色ロジウムめっき膜の需要の高まりに応えるためには、より「黒らしい黒」を呈するロジウムめっき膜を安定的に成膜することができるめっき液が必要である。本願発明者等によれば、上記特許文献2記載の黒色ロジウムめっき液は、次亜リン酸塩の添加量の調製によって好適な黒色ロジウムめっき膜を成膜できることを確認している。
【0007】
しかしながら、本発明者等の検討によると、上記従来の黒色ロジウムめっき液によって得られる黒色ロジウムめっき膜は、成膜直後は好適な黒色を呈しても時間経過によって色ムラ等の外観変化を生じさせることが確認されている。こうした外観変化が生じ得る黒色ロジウムめっき膜は、上述した各種の用途への適用が難しいところである。また、上記従来の黒色ロジウムめっき液は、液自体の安定性も良好なものとは言い難く、繰返しめっき処理によって、黒色の度合いが異なるロジウムめっき膜が成膜されることがある。
【0008】
本発明は、かかる背景の下になされたものであり、黒色ロジウムめっき膜を成膜するための好適なロジウムめっき液に関する。本発明は、外観変化のない黒色のロジウムめっき膜を成膜可能であり、めっき浴の安定性にも優れる黒色ロジウムめっき液を提供する。また、上述したコネクタ等の電気材料や宝飾品等の装飾材料として用途を考慮しつつ、好適な黒色ロジウムめっき膜を成膜するためのめっき方法についても明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明は、金属ロジウム濃度で1g/L以上20g/L以下のロジウム塩と、10mL/L以上100mL/L以下の硫酸と、2mM以上100mM以下のホスホン酸誘導体又はその塩と、金属マグネシウム濃度で0.1g/L以上10g/L以下のマグネシウム塩と、を含む黒色ロジウムめっき液である。
【0010】
本発明に係る黒色ロジウムめっき液は、通常のロジウムめっき液と同様、金属源であるロジウム塩及び伝導塩である硫酸を必須成分とし、ここにホスホン酸誘導体又はその塩(以下、ホスホン酸誘導体等と称するときがある)、及び、マグネシウム塩を特徴的な必須成分として含む。ホスホン酸誘導体等は、ロジウムめっき膜を黒色化するための黒色化剤として作用する。また、マグネシウム塩は、めっき液が所望の黒色ロジウムめっき膜を継続的に析出させるための作用を有する。以下、本発明に係る黒色ロジウムめっき液の構成と、これを用いた黒色ロジウムめっき膜のめっき方法について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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