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公開番号
2025035617
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023142783
出願日
2023-09-04
発明の名称
抗菌材料の製造方法および抗菌材料
出願人
学校法人 関西大学
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
B29C
59/02 20060101AFI20250307BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】微小突起を備える抗菌材料において、当該微小突起の形態を制御することにより、当該抗菌材料の抗菌効果を向上させること。
【解決手段】微小突起のばね定数k=3EI/L
3
が16.2N/m以上となるように、前記E:前記微小突起を構成する材料のヤング率、前記I:前記微小突起の断面二次モーメント、および前記L:前記微小突起の基部から先端までの高さを決定する工程を含む、微小突起を備える抗菌材料の製造方法。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
微小突起を備える抗菌材料の製造方法であって、
前記微小突起のばね定数k=3EI/L
3
が16.2N/m以上となるように、前記E、前記I、および前記Lを決定する工程を含む、抗菌材料の製造方法(ここで、前記Eは前記微小突起を構成する材料のヤング率、前記Iは前記微小突起の断面二次モーメント、前記Lは、前記微小突起の基部から先端までの高さを言う)。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記微小突起の形状が、円柱、角柱、円錐、および角錐からなる群から選択される1つ以上である、請求項1に記載の抗菌材料の製造方法。
【請求項3】
前記微小突起の形状が、円柱、円錐および角柱からなる群から選択される1つ以上である、請求項2に記載の抗菌材料の製造方法。
【請求項4】
前記微小突起の表面を無機物材料によってコーティングする工程をさらに含む、請求項1~3の何れか1項に記載の抗菌材料の製造方法。
【請求項5】
微小突起を備える抗菌材料であって、
前記微小突起のばね定数k=3EI/L
3
が16.2N/m以上となるように、前記E、前記I、および前記Lが制御されている、抗菌材料(ここで、前記Eは前記微小突起を構成する材料のヤング率、前記Iは前記微小突起の断面二次モーメント、前記Lは、前記微小突起の基部から先端までの高さを言う)。
【請求項6】
前記微小突起の形状が、円柱、角柱、円錐、および角錐からなる群から選択される1つ以上である、請求項5に記載の抗菌材料。
【請求項7】
前記微小突起の形状が、円柱、円錐および角柱からなる群から選択される1つ以上である、請求項6に記載の抗菌材料。
【請求項8】
前記微小突起の表面が無機物材料によりコーティングされている、請求項5~7の何れか1項に記載の抗菌材料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌材料の製造方法および抗菌材料に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
表面にナノメートルオーダーの凹凸構造、言い換えると、ナノメートルオーダーの微小突起を備える、ナノ構造体を、種々の材料として利用する研究が従来から進められている。例えば、特許文献1には、優れた反射防止性を有する光学フィルムとして利用できる、ナノメートルサイズの凹凸構造(ナノ構造)を有する光学フィルムおよびその製造方法が開示されている。
【0003】
また、前記ナノ構造体を利用する材料の1つとして、例えば、特許文献2および非特許文献1~3に記載された抗菌材料が開発されている。ここで、例えば、大腸菌等の細菌が、前記抗菌材料のナノ構造体を構成する微小突起に接する場合に、当該微小突起から当該細菌の細胞膜に物理的な作用(力)が加えられる。前記抗菌材料は、前記物理的な作用により、前記細胞膜が損傷し、溶解し、その結果、前記細菌が死滅し、抗菌効果を発揮することを利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-064056号公報
特開2019-72475号公報
【非特許文献】
【0005】
Biophysical Journal Volume 104, 2013, 835-840.
Biophysical Journal 120, 2021, 217-231.
Nature Communications, Vol. 11, 2020, 1626.
ACS Appl. Mate. Interfaces, Vol. 8, 2016, 14966-14974.
Nature Communications, Vol. 4, 2013, 2838.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、従来は、前記抗菌材料の抗菌効果の強さと、前記微小突起の形態との関係性を研究する事例もあるが、統一的な情報は得られていなかった。例えば、ピッチが大きい方が効果が高いと記載された文献(非特許文献4)がある一方で、逆にピッチが小さい方が効果が高いと記載された文献(非特許文献5)もある。なお、前記「ピッチ」については後述する。ここで、前記微小突起の形態としては、例えば、微小突起の形状、大きさ(断面積)および材料を挙げることができる。また、従来は、前記微小突起の先端が尖っている抗菌材料の方が、前記微小突起により前記細菌に加えられる圧力がより狭い範囲に集中し、当該細菌の細胞膜が破損し易くなることから、抗菌効果により優れると考えられてきた。
【0007】
しかしながら、発明者は、前記微小突起の先端が尖っている抗菌材料の抗菌効果は、同一材料、同一ピッチ、同一の直径および同一の高さを持つナノ構造の場合、前記微小突起の先端が尖っていない抗菌材料よりも低下することを見出した。
【0008】
このように、従来は、微小突起を備える抗菌材料の抗菌効果と、前記微小突起の形態との関係は、見出されていなかった。
【0009】
そこで、本発明の一態様は、前記抗菌効果を向上させる上で好ましい前記微小突起の形態を見出し、当該微小突起の形態を制御することにより、当該抗菌材料の抗菌効果を向上させることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ここで、前記細胞膜の破損には、前記微小突起による当該細胞膜に対する引っ張り力が大きく寄与することが近年の研究の結果、分かってきた。本発明者らは、鋭意研究の結果、前記微小突起の前記細胞との接触による変形(たわみ)が大きいほど当該引っ張り力が低下することを見出した。また、本発明者らは、前記微小突起の変形のし易さを表す指標であるばね定数が特定の値以上である場合、当該微小突起の前記細胞との接触による変形量が減少し、前記細胞膜により大きな引っ張り力が加えられることによって抗菌性が向上することを見出した。本発明者らは、これらの知見に基づき、ばね定数が特定の値以上である微小突起を備える抗菌材料の抗菌効果が向上することを見出し、本発明に想到した。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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