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公開番号2025031216
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023137288
出願日2023-08-25
発明の名称電圧制御回路及び電圧制御方法
出願人日清紡マイクロデバイス株式会社
代理人個人,個人
主分類G05F 1/56 20060101AFI20250228BHJP(制御;調整)
要約【課題】回路面積を大幅に増大させずに常温での消費電流の増加を軽減し高温時の出力電圧の上昇を抑制する。
【解決手段】電圧制御回路は、入力電圧を基準電圧に対応する所定の出力電圧に制御する。電圧制御回路は、出力電圧を分圧して帰還電圧として出力する分圧回路と、基準電圧と帰還電圧との間の差電圧を増幅して制御電圧として出力する誤差増幅器と、制御電圧に基づいて、入力電圧から生成する出力電流を制御する出力トランジスタと、常温よりも高い高温時に第1のリーク電流を発生する第1のオフトランジスタと、第1のリーク電流をモニタしてコピーするコピー元トランジスタと、コピーされた第1のリーク電流に対応するシンク電流を発生して出力電流からシンク電流をシンクさせるシンクトランジスタとを含むカレントミラー回路と、カレントミラー回路の共通制御電圧を抵抗により上昇させてシンクトランジスタの電流シンク能力を増大させる抵抗とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
入力電圧を、基準電圧に対応する所定の出力電圧に安定化するように制御して出力する電圧制御回路であって、
第1の抵抗と第2の抵抗とを含み、前記出力電圧を分圧して、分圧された分圧電圧を帰還電圧として出力する分圧回路と、
前記基準電圧と前記帰還電圧との間の差電圧を増幅して制御電圧として出力する誤差増幅器と、
前記制御電圧に基づいて、前記入力電圧から生成する出力電流を制御して出力する出力トランジスタと、
常温よりも高い高温時に第1のリーク電流を発生する第1のオフトランジスタと、
前記第1のリーク電流をモニタしてコピーするコピー元トランジスタと、前記コピーされた第1のリーク電流に対応するシンク電流を発生することで前記出力電流から前記シンク電流をシンクさせる第1のシンクトランジスタとを含むカレントミラー回路と、
前記コピー元トランジスタと接地との間に接続された第3の抵抗であって、前記カレントミラー回路における共通制御電圧を前記第3の抵抗により上昇させることで、前記第1のシンクトランジスタの電流シンク能力を増大させる前記第3の抵抗と、
を備える、電圧制御回路。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1のオフトランジスタのしきい値電圧よりも低いしきい値電圧を有しかつ常温よりも高い高温時に第2のリーク電流を発生して前記第2のリーク電流を前記第3の抵抗を介して接地に流す第2のオフトランジスタをさらに備える、
請求項1に記載の電圧制御回路。
【請求項3】
前記第2の抵抗と前記第3の抵抗とを同種の抵抗体で構成した、請求項1又は2に記載の電圧制御回路。
【請求項4】
前記第3の抵抗は、その抵抗値が正の温度特性を有するように構成した、請求項1又は2に記載の電圧制御回路。
【請求項5】
前記コピー元トランジスタのバックゲートは接地され、バックバイアス効果により前記シンクトランジスタの電流シンク能力を増大させる、請求項1又は2に記載の電圧制御回路。
【請求項6】
前記コピー元トランジスタのゲートを高耐圧化することで、前記バックバイアス効果を増大させて、前記シンクトランジスタの電流シンク能力を増大させる、請求項5に記載の電圧制御回路。
【請求項7】
入力電圧を、基準電圧に対応する所定の出力電圧に安定化するように制御して出力する電圧制御回路のための電圧制御方法であって、
前記電圧制御回路は、
第1の抵抗と第2の抵抗とを含み、前記出力電圧を分圧して、分圧された分圧電圧を帰還電圧として出力する分圧回路と、
前記基準電圧と前記帰還電圧との間の差電圧を増幅して制御電圧として出力する誤差増幅器と、
前記制御電圧に基づいて、前記入力電圧から生成する出力電流を制御して出力する出力トランジスタと、
常温よりも高い高温時に第1のリーク電流を発生する第1のオフトランジスタと、
前記第1のリーク電流をモニタしてコピーするコピー元トランジスタと、前記コピーされた第1のリーク電流に対応するシンク電流を発生することで前記出力電流から前記シンク電流をシンクさせるシンクトランジスタとを含むカレントミラー回路とを備え、
前記電圧制御方法は、
前記コピー元トランジスタと接地との間に接続された第3の抵抗が、前記カレントミラー回路における共通制御電圧を前記第3の抵抗により上昇させることで、前記シンクトランジスタの電流シンク能力を増大させることを含む、
電圧制御方法。
【請求項8】
前記第1のオフトランジスタのしきい値電圧よりも低いしきい値電圧を有する第2のオフトランジスタが、常温よりも高い高温時に第2のリーク電流を発生して前記第2のリーク電流を前記第3の抵抗を介して接地に流すことをさらに含む、
請求項7に記載の電圧制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばリニアレギュレータなどの電圧制御回路と、前記電圧制御回路のための電圧制御方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
図8は、特許文献1において開示された従来技術に係るレギュレータ回路100の構成を示す回路図である。
【0003】
前記開示されたシリーズリニアレギュレータ回路(以下、「レギュレータ回路」という。)100は、図8に示すように、
(1)半導体集積回路(以下、「IC」という。)内に形成された基準電圧源の基準電圧Vrefと、帰還電圧Vfbとの間の誤差電圧を増幅して誤差増幅電圧Vgを出力する誤差増幅器114と、
(2)誤差増幅電圧Vgに基づいて出力負荷電流ILを制御して、入力電圧Vinに基づいて負荷120に出力負荷電流ILを供給することで、出力電圧Voutを出力する出力トランジスタ110と、
(3)出力電圧Voutを分圧して、分圧後の帰還電圧Vfbを誤差増幅器114に帰還させる分圧抵抗R101,R102からなる分圧回路と、
を備えて構成される。
【0004】
以上のように構成されたレギュレータ回路100において、出力電圧Voutが出力負荷電流IL又は入力電圧Vinによって変動すると、基準電圧Vrefと帰還電圧Vfbとの誤差電圧Vgを増幅して出力電圧Voutを一定に保持するように負帰還制御される。
【0005】
また、レギュレータ回路100は降圧しかできず、電源端子102から出力端子104へと電流が流れることが前提であり、一般的に、高くなりすぎた出力電圧Voutをレギュレータ回路100の内部に引き込み(以下、「シンク」という。)、出力電圧Voutを制御することが無い。このため、出力端子104の出力電圧Voutが設定された出力電圧よりも高い状態になると、負帰還制御によって、出力トランジスタ110はオフ状態となる。ここで、出力端子104の出力電圧Voutを低減させる構成要素としては、外部に接続された負荷120か、内部に持つ分圧抵抗R101,R102のみとなる。
【0006】
このとき、例えば、外部に負荷電流ILが流れず、かつレギュレータ回路100を動作させる周囲温度が高温となったとき、出力トランジスタ110からのリーク電流が分圧抵抗でシンクできる電流を上回る、すなわち分圧抵抗の和(R101+R102)×リーク電流で発生する電圧が、設定電圧を上回る場合、レギュレータ回路100の出力電圧Voutは設定電圧を超えて上昇し、接続先の負荷120の耐圧電圧を超える電圧がかかる恐れがある。
【0007】
特に、ICの消費電流を少なくしたい場合に、前記分圧抵抗の絶対値を大きくする必要があり、上記に述べた設定電圧を上回る出力電圧上昇が発生しやすくなる。このような問題の解決のための従来技術として、図8に示す、高温時に顕在化するリーク電流を用いて、出力トランジスタ110のリーク電流をシンクし、出力電圧の上昇を抑える技術が知られている(特許文献1参照)。
【0008】
図8のレギュレータ回路100においては、
(1)オフ状態となるようにゲートとソースが接続されて出力トランジスタ110のオフ特性でのリーク電流をモニタ電流Imとしてモニタするモニタ用MOS電界効果トランジスタ(以下、「オフトランジスタ」という。また、MOS電界効果トランジスタを「MOSトランジスタ」という。)112と、
(2)モニタ電流Imをコピー(複写)して流すコピー元MOSトランジスタ(以下、「コピー元トランジスタ」という。)M1と、出力端子104に抵抗R103を介して接続されて出力電流ILのうちの一部のシンク電流Ic(コピーされた電流に対応する電流)をシンクするシンクMOSトランジスタ(以下、「シンクトランジスタ」という。)M2とで構成されたカレントミラー回路と、
が設けられている。このような構成は、出力トランジスタ110のリーク電流が発生しない環境温度においては、オフトランジスタ112のリーク電流も発生せず、消費電流を削減できるという利点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第5544105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記出力トランジスタ110と同様のリーク特性の電流生成回路を用いて、出力電圧の上昇を防止する回路では、前記電流生成のためにオフトランジスタ112を備え、オフトランジスタ112で発生するモニタ電流Imをカレントミラー回路で増幅してシンク電流Icとしている。このため、図8の従来技術では、出力トランジスタ110とオフトランジスタ112のサイズ比を、オフトランジスタ112に流れるモニタ電流Imが出力トランジスタ110のリーク電流の1/50~1/100倍となるように設定する必要があり、回路面積が大幅に増大するという問題点があった。
(【0011】以降は省略されています)

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