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公開番号2025015968
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023118921
出願日2023-07-21
発明の名称温度補償回路
出願人株式会社村田製作所
代理人個人,個人
主分類G05F 1/56 20060101AFI20250124BHJP(制御;調整)
要約【課題】温度係数を容易に変更することが可能な温度補償回路を提供する。
【解決手段】温度依存電流生成回路が、温度に依存する電気的特性有する温度依存素子を含み、温度依存素子の温度に応じてレベルが変化し、温度変化に対するレベル変化の比が異なる複数の温度依存電流を生成する。複数の電流電圧変換回路が、複数の温度依存電流のそれぞれに基づいて複数の温度依存電圧を生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
温度に依存する電気的特性有する温度依存素子を含み、前記温度依存素子の温度に応じてレベルが変化し、温度変化に対するレベル変化の比が異なる複数の温度依存電流を生成する温度依存電流生成回路と、
前記複数の温度依存電流のそれぞれに基づいて複数の温度依存電圧を生成する複数の電流電圧変換回路と
を備えた温度補償回路。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記複数の電流電圧変換回路のそれぞれは、
前記複数の温度依存電流のそれぞれが入力される複数の抵抗多段接続回路と、
前記複数の抵抗多段接続回路のそれぞれに接続された複数の第1選択回路と
を含み、
前記複数の抵抗多段接続回路の各々は、多段に接続された複数の抵抗素子を含み、
前記複数の第1選択回路の各々は、接続先の抵抗多段接続回路の複数の抵抗素子の相互接続点である電圧取り出しノードから1つを選択し、選択された電圧取り出しノードの電圧を前記温度依存電圧として出力する請求項1に記載の温度補償回路。
【請求項3】
前記温度依存電流生成回路は、
前記温度依存素子の温度に依存しない第1電流を生成する第1電流生成回路と、
前記温度依存素子の温度に依存する第2電流を生成する第2電流生成回路と、
前記第1電流生成回路と共にカレントミラーを構成し、前記第1電流を参照電流として複数の第3電流を出力する複数の第3電流生成回路と、
前記第2電流生成回路と共にカレントミラーを構成し、前記第2電流を参照電流として複数の第4電流を出力する複数の第4電流生成回路と、
前記複数の第3電流生成回路及び前記複数の第4電流生成回路に接続され、前記第3電流及び前記第4電流を足し合わせて、複数の出力ノードのそれぞれから前記温度依存電流として出力する合成回路と
を含み、
前記複数の出力ノードのそれぞれに接続される前記第3電流生成回路の数と前記第4電流生成回路の数との比が、前記複数の出力ノードの間で異なっている請求項1または2に記載の温度補償回路。
【請求項4】
前記複数の電流電圧変換回路のうち少なくとも1つで生成された前記温度依存電圧を電流に変換する電圧電流変換回路を、さらに備えた請求項3に記載の温度補償回路。
【請求項5】
前記複数の電流電圧変換回路から1つを選択し、選択した電流電圧変換回路から出力される前記温度依存電圧を前記電圧電流変換回路に入力する第2選択回路を、さらに備えた請求項4に記載の温度補償回路。
【請求項6】
前記温度依存電流生成回路は、
前記温度依存素子の温度に依存しない第1電流を生成する第1電流生成回路と、
前記温度依存素子の温度に依存する第2電流を生成する第2電流生成回路と、
前記第1電流生成回路及び前記第2電流生成回路の一方とカレントミラーを構成し、前記第1電流または前記第2電流を参照電流として第5電流を出力する複数の第5電流生成回路と、
前記複数の第5電流生成回路のそれぞれとカレントミラーを構成する参照電流側の電流源として、前記第1電流生成回路及び前記第2電流生成回路の一方を選択する複数のスイッチと、
前記複数の第5電流生成回路のいくつかに接続され、前記第5電流を足し合わせて、複数の出力ノードのそれぞれから前記温度依存電流として出力する合成回路と
を備えた請求項1または2に記載の温度補償回路。
【請求項7】
前記複数の電流電圧変換回路のうち少なくとも1つで生成された前記温度依存電圧を電流に変換する電圧電流変換回路を、さらに備えた請求項6に記載の温度補償回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、温度補償回路に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
複数の増幅回路を備え、かつ精度の高い温度補償を行うことが可能な高周波モジュールが公知である(特許文献1)。特許文献1に開示された温度補償回路は、温度に依存しない定電流を生成する定電流源と、温度依存性を持つ調整電流を生成する調整電流生成回路とを含む。定電流生成回路で生成された定電流から、調整電流生成回路で生成された調整電流を引き抜き、残りの電流を、電流電圧変換回路によって電圧に変換する。これにより、温度依存性を有する電圧が生成される。温度特性を有する電圧を増幅回路のバイアス回路に印加することにより、増幅回路の温度特性を補償するようにバイアスが印加される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-93408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
増幅回路の温度特性に応じて適切に温度補償を行うために、温度補償対象の増幅回路の温度特性に応じて、温度係数(温度変化に対する電流や電圧の変化の比)を変更しなければならない。本発明の目的は、温度係数を容易に変更することが可能な温度補償回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一観点によると、
温度に依存する電気的特性有する温度依存素子を含み、前記温度依存素子の温度に応じてレベルが変化し、温度変化に対するレベル変化の比が異なる複数の温度依存電流を生成する温度依存電流生成回路と、
前記複数の温度依存電流のそれぞれに基づいて複数の温度依存電圧を生成する複数の電流電圧変換回路と
を備えた温度補償回路が提供される。
【発明の効果】
【0006】
温度変化に対するレベル変化の比(温度係数)が異なる複数の温度依存電流の中から、温度補償を行う対象の温度特性に応じて適切な温度係数を有する温度依存電流を選択することが可能である。このように、実際の温度補償に利用する温度依存電流の温度係数を容易に変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第1実施例による温度補償回路のブロック図である。
図2は、第1実施例による温度補償回路の1つの電流電圧変換回路の概略等価回路図である。
図3は、第1実施例による温度補償回路の温度依存電流生成回路の概略等価回路図である。
図4は、第1実施例による温度補償回路の電圧電流変換回路及びN倍カレントミラーの概略等価回路図である。
図5は、第2実施例による温度補償回路のブロック図である。
図6は、第2実施例による温度補償回路の温度依存電流生成回路の概略等価回路図である。
図7は、第3実施例による高周波増幅装置の概略等価回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施例]
図1から図4までの図面を参照して、第1実施例による温度補償回路について説明する。
図1は、第1実施例による温度補償回路のブロック図である。温度依存電流生成回路20が、温度に依存する電気的特性有する温度依存素子10を含む。温度依存素子10は、例えば温度に応じて順方向電圧が変化するダイオードである。温度依存電流生成回路20は、複数の温度依存電流I

を生成する。複数の温度依存電流I

のそれぞれは、温度依存素子10の温度に応じてレベルが変化する。また、複数の温度依存電流I

の間で、温度依存素子10の温度変化に対するレベル変化の比が異なっている。
【0009】
複数の温度依存電流I

のそれぞれが、電流電圧変換回路30に入力される。電流電圧変換回路30は、それぞれ入力された温度依存電流I

を、温度依存電圧V

に変換し、温度依存電圧V

を生成する。
【0010】
複数の第2選択回路40の各々の複数の入力ノードに、それぞれ複数の電流電圧変換回路30が接続されている。複数の電流電圧変換回路30で生成された複数の温度依存電圧V

が、第2選択回路40に入力される。第2選択回路40は、外部から入力される第2選択信号sel2に応じて1つの電流電圧変換回路30を選択し、選択された電流電圧変換回路30で生成された温度依存電圧V

を出力する。
(【0011】以降は省略されています)

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