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公開番号2025027832
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132987
出願日2023-08-17
発明の名称二次圧制御機構、及び制御方法
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類G05D 16/06 20060101AFI20250220BHJP(制御;調整)
要約【課題】較的簡易な構成を維持しつつシンプルな制御でありながらも、二次圧の制御不良を良好に防止する。
【解決手段】ガス通流路L0において整圧器60をバイパスするバイパス路Laと、当該バイパス路Laの開閉状態を切り換えるバイパス路開閉弁VD2と、パイロット流路開閉弁VD1及びバイパス路開閉弁VD2の開閉状態を制御する制御装置Sとを備え、制御装置Sは、パイロット流路開閉弁VD1を閉止状態とし整圧器60の弁体V1を遮断状態とした後で、パイロット流路開閉弁VD1を開放状態とし整圧器60の弁体V1を開放状態とする前に、バイパス路開閉弁VD2を開放状態とする復帰前バイパス路開放制御と、復帰前バイパス路開放制御を実行した後に、バイパス路開閉弁VD2を閉止状態とすると共にパイロット流路開閉弁VD1を開放状態とする復帰開閉制御とを、記載の順に実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガスを通流するガス通流路に設けられる弁体の開度を制御して前記弁体の二次側の圧力である二次圧が設定圧となるよう制御する整圧器と、
前記整圧器のパイロット流路の開閉状態を切り換えるパイロット流路開閉弁とを備えた二次圧制御機構であって、
前記ガス通流路において前記整圧器をバイパスするバイパス路と、当該バイパス路の開閉状態を切り換えるバイパス路開閉弁と、
前記パイロット流路開閉弁及び前記バイパス路開閉弁の開閉状態を制御する制御装置とを備え、
前記バイパス路の流路径は、前記ガス通流路の流路径よりも小さく構成され、
前記制御装置は、
前記パイロット流路開閉弁を閉止状態とし前記整圧器の前記弁体を遮断状態とした後で、前記パイロット流路開閉弁を開放状態とし前記整圧器の前記弁体を開放状態とする前に、前記バイパス路開閉弁を開放状態とする復帰前バイパス路開放制御と、
前記復帰前バイパス路開放制御を実行した後に、前記バイパス路開閉弁を閉止状態とすると共に前記パイロット流路開閉弁を開放状態とする復帰開閉制御とを、記載の順に実行する二次圧制御機構。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記復帰前バイパス路開放制御における前記バイパス路開閉弁の前記開放状態は、前記バイパス路開閉弁の開度を所定の開度に維持した状態である請求項1に記載の二次圧制御機構。
【請求項3】
前記二次圧を計測する圧力計測部を備え、
前記制御装置は、
前記復帰前バイパス路開放制御を実行しているときに、
予め定められた所定の計測期間において、前記圧力計測部にて計測される最大圧力と最小圧力との差が、予め定められた圧力差判定閾値以上となった場合に、前記バイパス路開閉弁を一時的に閉止状態とする一時閉止制御を実行する請求項1又は2に記載の二次圧制御機構。
【請求項4】
前記制御装置に電気通信回線を介して接続される監視サーバが設けられ、
前記制御装置は、前記監視サーバからの制御信号に基づいて、前記復帰前バイパス路開放制御及び前記復帰開閉制御を実行する請求項1又は2に記載の二次圧制御機構。
【請求項5】
ガスを通流するガス通流路に設けられる弁体の開度を制御して前記弁体の二次側の圧力である二次圧が設定圧となるよう制御する整圧器の制御方法であって、
前記整圧器のパイロット流路の開閉状態を切り換えるパイロット流路開閉弁と、
前記ガス通流路において前記整圧器をバイパスするバイパス路と、当該バイパス路の開閉状態を切り換えるバイパス路開閉弁とを備え、
前記バイパス路の流路径は、前記ガス通流路の流路径よりも小さく構成された二次圧制御機構において、
前記パイロット流路開閉弁を閉止状態とし前記整圧器の前記弁体を遮断状態とした後で、前記パイロット流路開閉弁を開放状態とし前記整圧器の前記弁体を開放状態とする前に、前記バイパス路開閉弁を開放状態とする復帰前バイパス路開放制御と、
前記復帰前バイパス路開放制御を実行した後に、前記バイパス路開閉弁を閉止状態とすると共に前記パイロット流路開閉弁を開放状態とする復帰開閉制御とを、記載の順に実行する制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスを通流するガス通流路に設けられる弁体の開度を制御して前記弁体の二次側の圧力である二次圧が設定圧となるよう制御する整圧器を備えた二次圧制御機構、及びその制御方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ガス通流路を通流するガスの二次圧を所定の設定圧に制御する整圧器には、パイロット流路と、当該パイロット流路の開閉状態を切り換えるパイロット流路開閉弁とを備えたものが知られている(特許文献1を参照)。
当該特許文献1に開示の整圧器では、例えば、地震等が発生した際に、パイロット流路開閉弁を開放状態から閉止状態へ切り換えることで、ガス通流路を遮断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-053047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示の整圧器では、例えば、地震が収束した後の復帰時においては、遮断した整圧器を復帰させガス通流路にガスを通流させるべく、パイロット流路開閉弁を閉止状態から開放状態へ移行させるのであるが、圧力検出部へ二次圧が導入され制御装置の弁体が急激に開くと、二次圧が設定圧に到達する際にオーバーシュートするといった制御不良が発生する虞がある。
そこで、パイロット流路開閉弁を閉止状態から開放状態へ徐々に開く等といった制御をとることが考えられるが、圧力検出部へ二次圧が徐々に導入されると整圧器に急激な変化を与えないというメリットがある一方、タイムリーに正確な二次圧を伝えることができないというデメリットも有し、整圧器によっては、正常に働かない場合がある等の問題があり、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、整圧器によるガス通流路の遮断時からガス通流路を開放する際に、比較的簡易な構成を維持しつつシンプルな制御でありながらも、二次圧の制御不良を良好に防止できる二次圧制御機構、及びその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための二次圧制御機構は、
ガスを通流するガス通流路に設けられる弁体の開度を制御して前記弁体の二次側の圧力である二次圧が設定圧となるよう制御する整圧器と、
前記整圧器のパイロット流路の開閉状態を切り換えるパイロット流路開閉弁とを備えた二次圧制御機構であって、その特徴構成は、
前記ガス通流路において前記整圧器をバイパスするバイパス路と、当該バイパス路の開閉状態を切り換えるバイパス路開閉弁と、
前記パイロット流路開閉弁及び前記バイパス路開閉弁の開閉状態を制御する制御装置とを備え、
前記バイパス路の流路径は、前記ガス通流路の流路径よりも小さく構成され、
前記制御装置は、
前記パイロット流路開閉弁を閉止状態とし前記整圧器の前記弁体を遮断状態とした後で、前記パイロット流路開閉弁を開放状態とし前記整圧器の前記弁体を開放状態とする前に、前記バイパス路開閉弁を開放状態とする復帰前バイパス路開放制御と、
前記復帰前バイパス路開放制御を実行した後に、前記バイパス路開閉弁を閉止状態とすると共に前記パイロット流路開閉弁を開放状態とする復帰開閉制御とを、記載の順に実行する点にある。
【0007】
上記目的を達成するための二次圧制御機構の制御方法は、
ガスを通流するガス通流路に設けられる弁体の開度を制御して前記弁体の二次側の圧力である二次圧が設定圧となるよう制御する整圧器と、
前記整圧器のパイロット流路の開閉状態を切り換えるパイロット流路開閉弁とを備えた二次圧制御機構の制御方法であって、その特徴構成は、
前記ガス通流路において前記整圧器をバイパスするバイパス路と、当該バイパス路の開閉状態を切り換えるバイパス路開閉弁とを備え、
前記バイパス路の流路径は、前記ガス通流路の流路径よりも小さく構成された二次圧制御機構において、
前記パイロット流路開閉弁を閉止状態とし前記整圧器の前記弁体を遮断状態とした後で、前記パイロット流路開閉弁を開放状態とし前記整圧器の前記弁体を開放状態とする前に、前記バイパス路開閉弁を開放状態とする復帰前バイパス路開放制御と、
前記復帰前バイパス路開放制御を実行した後に、前記バイパス路開閉弁を閉止状態とすると共に前記パイロット流路開閉弁を開放状態とする復帰開閉制御とを、記載の順に実行する点にある。
【0008】
本構成によれば、復帰前バイパス路開放制御により、パイロット流路開閉弁を閉止状態とし整圧器の弁体を遮断状態とした後で、パイロット流路開閉弁を開放状態とし整圧器の弁体を開放状態とする前に、バイパス路開閉弁を開放状態とするから、バイパス路を介してガス通流路の一次側から二次側へガスが導かれる形態で、二次圧が昇圧していくことになるから、二次圧の昇圧時に、整圧器のパイロット流路を介して二次圧を導入する必要がなく、パイロット流路開閉弁の開度を徐々に開放する等の複雑な制御をしなくてよい。
更に、本構成では、復帰前バイパス路開放制御を実行した後に、バイパス路開閉弁を閉止状態とすると共にパイロット流路開閉弁を開放状態とする復帰開閉制御を実行するから、例えば、二次圧が設定圧近傍まで昇圧した後に、パイロット流路開閉弁が開放状態とされることで、整圧器の弁体の開度が比較的小さい開度で制御される、もしくは整圧器の弁体が目標開度であり制御開度でもある閉止状態から制御が開始されるから、二次圧のオーバーシュートを効果的に防止できる。
尚、本構成では、バイパス路の流路径は、ガス通流路の流路径よりも小さく構成されているから、復帰前バイパス路開放制御において、バイパス路を介してガス通流路の二次圧を昇圧させるときに、昇圧勾配を比較的緩慢なものにできるから、二次圧の急激な上昇や二次圧が設定圧を超えてオーバーシュートが発生し難く、制御不良の発生を抑制できる。
以上より、整圧器によるガス通流路の遮断時からガス通流路を開放する際に、比較的簡易な構成を維持しつつシンプルな制御でありながらも、二次圧の制御不良を良好に防止できる二次圧制御機構、及びその制御方法を良好に実現できる。
【0009】
二次圧制御機構の更なる特徴構成は、
前記復帰前バイパス路開放制御における前記バイパス路開閉弁の前記開放状態は、前記バイパス路開閉弁の開度を所定の開度に維持した状態である点にある。
【0010】
本構成によれば、復帰前バイパス路開放制御におけるバイパス路開閉弁の開放状態は、バイパス路開閉弁の開度を所定の開度に維持した状態であるから、シンプルな制御にてバイパス路開閉弁を駆動することができる。
また、復帰前バイパス路開放制御において、バイパス路開閉弁の開度が変化したり、開放状態と閉止状態とが切り替わったりすることがないため、弁の制御不良による二次圧の振れが生じない。
(【0011】以降は省略されています)

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