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公開番号2025027757
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-28
出願番号2023132863
出願日2023-08-17
発明の名称ポリエステル樹脂組成物、フィルムおよびポリエステル樹脂組成物の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08G 63/85 20060101AFI20250220BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】触媒元素由来の異物が少ないポリエステル樹脂組成物およびその製造方法を提供する。
【達成手段】Ge-C結合およびGe-O結合を有する有機ゲルマニウム化合物を含むポリエステル樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Ge-C結合およびGe-O結合を有する有機ゲルマニウム化合物を含むポリエステル樹脂組成物。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
有機ゲルマニウム化合物が(化1)の構造を有する請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
TIFF
2025027757000012.tif
26
170


はC元素を介してGe元素と結合した官能基であり、アルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基を含んでもよい。R

はC元素、Ge元素、O元素、H元素から選ばれる元素を介してO元素と結合した官能基である。
【請求項3】
有機ゲルマニウム化合物が(化2)の構造を有する請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
TIFF
2025027757000013.tif
26
170


、R

はC元素を介してGe元素と結合した官能基であり、アルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基を含んでもよい。
【請求項4】
ポリエステル樹脂組成物に対してゲルマニウム元素の含有量が3質量ppm以上100質量ppm以下である請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項5】
ポリエステル樹脂組成物に対してリン元素の含有量が5質量ppm以上200質量ppm以下である請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項6】
有機ゲルマニウム化合物がビス[2-カルボキシエチルゲルマニウム(IV)]セスキオキシドである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項7】
ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1のポリエステル樹脂組成物を含むポリエステルフィルム。
【請求項9】
請求項1のポリエステル樹脂組成物を含む離型用ポリエステルフィルム。
【請求項10】
ドライフィルムレジスト支持体用フィルムとして用いられる請求項1のポリエステル樹脂組成物を含む離型用フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル樹脂組成物、フィルムおよびポリエステル樹脂組成物の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルは機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、様々な用途に用いられている。ポリエステルの中でも、特にポリエチレンテレフタレート(以降PETと記す)は、透明性や加工性に優れていることから、光学用フィルムや離型用フィルムなど高品位性が求められる用途に幅広く使われている。
【0003】
一般にポリエステル樹脂組成物、特にPETの製造方法としては、テレフタル酸などのジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコールまたはこれを主体とするグリコールとからエステル化反応物を製造し、このエステル化反応物を重縮合触媒の存在下、高温、高真空下で重縮合する方法により製造されている。
【0004】
ポリエステル樹脂組成物を製造する際の重縮合触媒としては、従来からゲルマニウム化合物、チタン化合物、アンチモン化合物などが用いられているが、安価でかつ触媒活性が優れているアンチモン化合物が最も広く使用されている。しかしながら、アンチモン化合物を重縮合触媒として用いると、PETの製造段階において不溶な金属粒子として析出しやすく、最終的に得られるPETを成形加工した際に欠点を生じさせる。近年、光学用フィルムや離型用フィルムなどは品位の要求がますます高くなっており、機械特性や熱特性を維持しながら上記のような欠点を抑制する技術が望まれている。上記のような背景からアンチモン含有量が少ないか、あるいは含有しないポリエステルが求められている。これらの課題に対して、以下の文献に示されるような検討がされてきている。
【0005】
特許文献1では、アンチモン化合物の添加量を減少することによって、金属アンチモンの生成を抑制する技術が開示されている。
【0006】
特許文献2では、特定量のマンガン化合物とアルカリ金属化合物、リン化合物、有機チタン化合物を用い、ポリマー中の不溶性異物の生成を抑制したポリエステルの製造方法が開示されている。
【0007】
特許文献3では、ゲルマニウム化合物を触媒としてマグネシウム化合物、リン化合物を用いた、ポリエステルの透明性や結晶性を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平3-146707号
特開昭63―278927号公報
特開2003―137992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1は減少したとはいえ、アンチモン化合物を含有していることから金属アンチモンの生成を皆無にすることは不可能であった。特許文献2ではチタン化合物の活性が高く、ポリエステル重合反応中に変質・凝集し異物が発生する課題があった。特許文献3ではゲルマニウム化合物に適した金属化合物やリン化合物を添加しないとポリエステルの分解を促進して耐熱性が悪化する課題があった。以上のように耐熱性を維持しつつ異物を極限まで減らしたポリエステルを得ることが困難であった。また、一般的にゲルマニウム化合物として用いられる二酸化ゲルマニウムは溶解性が低いことから、触媒溶液としての保存安定性が低く、析出が生じるため異物発生につながる課題があった。
【0010】
本発明の目的は、触媒元素由来の異物が少ないポリエステル樹脂組成物およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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