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公開番号
2025011040
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-23
出願番号
2024101024
出願日
2024-06-24
発明の名称
気体分離膜モジュール
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B01D
53/22 20060101AFI20250116BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】高流量に対して圧力損失の低い気体分離膜モジュールを提供する。
【解決手段】モジュールケースに、一方向に配列した複数の中空糸膜を内包した気体分離膜モジュールであって、前記モジュールケースの両端において、前記中空糸膜が開口し、前記中空糸膜間および前記中空糸膜と前記モジュールケースとの隙間がポッティング材で封止され、前記中空糸膜の内径が0.6mm以上、6mm以下であり、前記中空糸膜の長手方向に対して前記モジュールケースを垂直に切断した断面における前記中空糸膜の中空部の断面積の総和が0.04m
2
以上25.0m
2
以下である気体分離膜モジュール。
【選択図】図1(A)
特許請求の範囲
【請求項1】
モジュールケースに、一方向に配列した複数の中空糸膜を内包した気体分離膜モジュールであって、前記モジュールケースの両端において、前記中空糸膜が開口し、前記中空糸膜間および前記中空糸膜と前記モジュールケースとの隙間がポッティング材で封止され、前記中空糸膜の内径が0.6mm以上、6mm以下であり、前記中空糸膜の長手方向に対して前記モジュールケースを垂直に切断した断面における前記中空糸膜の中空部の断面積の総和が0.04m
2
以上25.0m
2
以下である気体分離膜モジュール。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記中空糸膜の内径が0.6mm以上、3mm以下である請求項1に記載の気体分離膜モジュール。
【請求項3】
前記中空糸膜の長手方向の長さが0.1m以上、5.0m以下である、請求項1に記載の気体分離膜モジュール。
【請求項4】
前記中空糸膜の内径d(mm)と、前記中空糸膜の長手方向の長さL(m)と、前記中空糸膜の長手方向に対して垂直の方向に前記モジュールケースを切断した断面における中空糸膜の中空部の断面積の総和A(m
2
)とが下記の関係式[1]を満たす請求項1に記載の気体分離膜モジュール。
0.2<Ad
2
/L<10.0 [1]式
【請求項5】
前記中空糸膜が、ポリスルホン系ポリマー及びポリビニルピロリドンを含む、請求項1に記載の気体分離膜モジュール。
【請求項6】
請求項1に記載の気体分離膜モジュールの運転方法であり、前記気体分離膜モジュール内の前記中空糸膜の内側に供給する流体について、前記気体分離膜モジュールの通過前後の圧力差から計算される圧力損失P(Pa)と、前記流体の流量F(m
3
/hr)の比(F/P)が0.1以上となる、気体分離膜モジュールの運転方法。
【請求項7】
請求項5に記載の気体分離膜モジュールを有した、調湿装置。
【請求項8】
請求項1に記載の気体分離膜モジュールを有した、空調機。
【請求項9】
請求項1に記載の気体分離膜モジュールを有した、全熱交換器。
【請求項10】
請求項1に記載の気体分離膜モジュールを有した、燃料電池システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体分離膜モジュールに関するものである。さらに詳しくは、空調機や熱交換器に使用される調湿ユニットに好適に用いられる気体分離膜モジュールに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
多孔質膜は、腎不全患者の血液浄化器などの医療用途や、浄水器用などの水処理用途に広く用いられている。また、ガス分離可能なサイズの孔を有している中空糸膜であれば、種々の無機膜の中でも優れた気体分離性を示し、耐薬品性および耐熱性が求められる環境下においても使用可能である。中空糸膜を用いた気体分離対象としては様々なものがあり空気中からの水蒸気や二酸化炭素の分離、工場などの排ガスに含まれる有害成分の分離などが挙げられる。
【0003】
水蒸気を透過させる中空糸膜は、燃料電池システムに内蔵される電解質膜を保湿するために燃料ガスを加湿する用途や、オフィスや家庭などの空間内の水分を除湿する用途などに利用が広がってきている。中空糸膜として限外ろ過膜、精密ろ過膜等が一般的に広く使用されており、湿潤加湿条件下での強度安定性に優れているポリスルホン系樹脂を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-44523
特開2011-67812
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
気体分離効率を高めるため、中空糸膜内側に大流量の処理または被処理気体を流した場合、モジュールでの圧力損失上昇により、処理のための設備負荷の上昇や、装置全体の効率低下を招く恐れがあった。例えば、特許文献1、2に記載の中空糸膜モジュールは、コンプレッサーで圧縮された高圧の空気を用いて除加湿が行われており、このような中空糸膜モジュールを空調機や送風機に接続した場合、中空糸膜モジュール内で発生する圧力損失が、送風機の最大静圧を超えてしまい、送風機で空気を送り出せない可能性がある。そのため既設の設備に従来の中空糸膜モジュールを導入すると、モジュール内の圧力損失を上回る静圧を有した消費電力の高い送風機を導入する必要が生じる場合などがあり、現実に既設の空調機装置に追加しての設置は困難になるといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解消するため、本発明は以下の構成からなる。
本発明に係る気体分離膜モジュールの特徴は、モジュールケースに、一方向に配列した複数の中空糸膜を内包した気体分離膜モジュールであって、モジュールケースの両端において、中空糸膜が開口し、中空糸膜間および中空糸膜とモジュールケースとの隙間がポッティング材で封止され、中空糸膜の内径が0.6mm以上、6mm以下であり、中空糸膜の長手方向に対してモジュールケースを垂直に切断した断面における中空糸膜の中空部の断面積の総和が0.04m
2
以上25.0m
2
以下である気体分離膜モジュールである。
【発明の効果】
【0007】
本発明により得られる気体分離膜モジュールは、流体が通過する中空糸膜内の断面積を確保することによって圧力損失を軽減し、中空糸膜内径を適切に設けることで、流体の流出入口部分で生じる流体の急拡大、急縮小による圧力損失を軽減でき、高流量に対して圧力損失の低い気体分離膜モジュールを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明に係る気体分離膜モジュールの斜視図である。
本発明に係る気体分離膜モジュールの俯瞰図である。
空調機の概略図である。
燃料電池車の電力供給に関するブロック図である。
全熱交換器の概略図である。
透湿量を測定する方法を示す模式図である。
エア間欠試験による耐久性評価方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
【0010】
モジュールケースに、一方向に配列した複数の中空糸膜を内包した気体分離膜モジュールであって、モジュールケースの両端において、中空糸膜が開口し、中空糸膜間および中空糸膜とモジュールケースとの隙間がポッティング材で封止され、中空糸膜の内径が0.6mm以上、6mm以下であり、中空糸膜の長手方向に対してモジュールケースを垂直に切断した断面(以下、垂直断面という)における中空糸膜の中空部の断面積の総和が0.04m
2
以上25.0m
2
以下である気体分離膜モジュールである。
本発明の気体分離膜モジュールは、中空糸膜の内部に第一の流体を流し、中空糸膜の外部に第二の流体を流し、第一の流体、第二の流体の少なくとも一方を気体として、中空糸膜を介して第一の流体と第二の流体の間で気体分離を行うことにより、高流量の気体分離において、圧力損失を軽減できる。
第一の流体、第二の流体は、どちらか一方が気体であり、もう一方は気体または液体である。気体としては、大気、工場空気、室内空気、乾燥空気、天然ガス、水素ガス、二酸化炭素を含んだ混合気体、水蒸気を含んだ混合気体、および各種混合気体などが挙げられる。液体としては、純水、イオン液体、および各種混合液体が挙げられるが、気体分離膜モジュールを介して透過する気体が溶解する溶液であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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