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公開番号
2025026355
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2024117863
出願日
2024-07-23
発明の名称
液晶ポリエステル系フィルム、該フィルムを用いた金属ラミネートフィルム、回路基板
出願人
大倉工業株式会社
代理人
主分類
C08J
5/18 20060101AFI20250214BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】機械的特性、電気的特性、耐熱性に優れるとともに、インフレーション押出成形法等の押出成形においてフィルムの弛みやシワが制御された平滑な液晶ポリエステル系フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】熱可塑性液晶ポリエステルを主成分として含む液晶ポリエステル系フィルムであって、結晶化温度(Tc)が180℃以上320℃以下であり、前記結晶化温度(Tc)+5℃における動摩擦係数(μ
D1
)が0.25以下であることを特徴とする液晶ポリエステル系フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性液晶ポリエステルを主成分として含む液晶ポリエステル系フィルムであって、結晶化温度(Tc)が180℃以上320℃以下であり、前記結晶化温度(Tc)+5℃における動摩擦係数(μ
D1
)が0.25以下であることを特徴とする液晶ポリエステル系フィルム。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
熱可塑性液晶ポリエステルを主成分として含む液晶ポリエステル系フィルムであって、結晶化温度(Tc)が180℃以上320℃以下であり、前記結晶化温度(Tc)+5℃における動摩擦係数(μ
D1
)と前記結晶化温度(Tc)-5℃における動摩擦係数(μ
D2
)との動摩擦係数比(μ
D1
/μ
D2
)が1.25以下であることを特徴とする液晶ポリエステル系フィルム。
【請求項3】
前記熱可塑性液晶ポリエステルは、p-ヒドロキシ安息香酸に由来する構成単位、及び6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸に由来する構成単位からなる群より選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶ポリエステル系フィルム。
【請求項4】
前記結晶化温度(Tc)が220℃以上300℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶ポリエステル系フィルム。
【請求項5】
ガラス転移温度が80℃以上200℃以下の非晶性コポリエステルを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶ポリエステル系フィルム。
【請求項6】
前記非晶性コポリエステルは、テレフタル酸系モノマー由来の構成単位と、1,4-シクロヘキサンジメタノール由来の構成単位とを含むこと特徴とする請求項5に記載の液晶ポリエステル系フィルム。
【請求項7】
インフレーションフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶ポリエステル系フィルム。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の液晶ポリエステル系フィルムの片面または両面に金属層がラミネートされていることを特徴とする金属ラミネートフィルム。
【請求項9】
少なくとも1つの導体層と、請求項1又は2に記載の液晶ポリエステル系フィルムとを備える回路基板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的異方性の溶融相を形成し得る熱可塑性液晶ポリエステルを主成分とする液晶ポリエステル系フィルム、及び該フィルムを用いた金属ラミネートフィルム、回路基板に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子・電気分野では機器の小型化・軽量化に対する要求が強まっており、電気的特性や機械的特性等に優れた絶縁用フィルムが求められている。しかし、従来の絶縁用フィルムの原料であるポリイミドやポリエチレンテレフタレート等では、高周波領域での電気的特性が不十分であるとともに、吸湿性が高いことに起因して電気的特性が悪化することや大きな寸法変化を生じる問題があり、上記の要求を満たすフィルムの実現が困難である。
【0003】
熱可塑性液晶ポリエステルは、耐熱性、剛性等の機械物性、耐薬品性、寸法精度等に優れるとともに、高周波領域(GHz帯)での電気特性(低誘電率、低誘電正接)に優れ、回路での伝送損失が少ないなどの特徴から、フレキシブルプリント配線(FPC)基板等の材料として注目されている。
【0004】
熱可塑性液晶ポリエステルは、種々の押出成形法によりフィルムを製膜することが可能である。しかしながら、Tダイ押出成形法により製膜したフィルムは、剛直な分子構造を有する熱可塑性液晶ポリエステルが溶融状態で流動方向に分子が配向し易いという性質から、引き取り方向(MD方向)とこれに直交する方向(TD方向)で分子鎖の配向に異方性を示すため、分子鎖の配向が等方性の熱可塑性液晶ポリエステルフィルムを得ることが困難である。
【0005】
これに対して、インフレーション押出成形法は、環状ダイスから押し出された溶融状態の熱可塑性液晶ポリエステルをMDとTDの2方向に延伸することが可能であるため、ブロー比を適宜調整し、分子鎖の配向を制御することにより等方性の熱可塑性液晶ポリエステルフィルムが得られやすい。このため、熱可塑性液晶ポリエステルの製膜においては、インフレーション押出成形法を用いた種々の検討がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-88213
特開2002-240146
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、熱可塑性液晶ポリエステルは、引張弾性率が高く、破断伸度が小さいため、剛直性が高く、インフレーション押出成形法にて製膜した際、フィルムにシワや弛みが発生し、平滑なフィルムが得られにくいという問題がある。
【0008】
例えば、インフレーション押出成形法は、環状スリットから溶融状態の樹脂をバブル状に押し出し、溶融状態の樹脂からなるバブルの内側から空気又は不活性ガスを吹き込むことにより、MD方向及びTD方向にバブルを膨張延伸させ、膨張延伸したバブルをMD方向の下流側が互いに近接するように傾斜する一対の安定板に接触させながら徐々に扁平に折り畳みつつピンチロールへ誘導し、一対のピンチロールによりバブルを平面状に折り畳むものであるが、円筒状のバブルを安定板に接触させながら扁平に折り畳み、ピンチロールで平面状に折りたたむ工程において、安定板の中心に位置するバブルと安定板の両端部に位置するバブルでは、幾何学的にバブルが安定板と直接接触する位置からピンチロールまでの直線距離が異なるため、樹脂の剛直性が高いとピンチロール間で平面状にニップする際にフィルムが変形できず、フィルムに弛みやMD方向のシワ(縦シワ)が発生する。
【0009】
このため、熱可塑性液晶ポリエステルをインフレーション押出成形法にて製膜する際は、ピンチロール間でバブルを平面状に折り畳む際のバブルの樹脂温度を、バブルの形状を維持しつつ、ニップの際にフィルムが変形し易いよう比較的高温に制御し、フィルムに弛みや縦方向のシワの発生を抑えることが有効である。一方、ピンチロール位置までバブルの樹脂温度を比較的高温に制御すると、バブルの摺動性が悪化し、バブルと安定板との摩擦により、バブルのTD方向に三日月状のシワ(横シワ)が発生し、平滑なフィルムを得ることが難しいという新たな問題が発生する。
【0010】
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、機械的特性、電気的特性、耐熱性に優れるとともに、インフレーション押出成形法等の押出成形においてフィルムの弛みやシワが制御された平滑な液晶ポリエステル系フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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