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公開番号
2025026028
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023131356
出願日
2023-08-10
発明の名称
皮膚幹細胞の分化促進剤
出願人
日本メナード化粧品株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C12N
5/074 20100101AFI20250214BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】皮膚幹細胞に作用してその分化を促進し、皮膚細胞を簡便かつ効率的に再生することができる、安全性が高い新たな天然物由来の素材を見出し、皮膚幹細胞の分化促進剤として提供すること。
【解決手段】サンショウの抽出物を有効成分として含有する、皮膚幹細胞の皮膚細胞への分化促進剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
サンショウの抽出物を有効成分として含有する、皮膚幹細胞の皮膚細胞への分化促進剤。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記皮膚幹細胞が、表皮幹細胞及び/又は真皮幹細胞である、請求項1に記載の分化促進剤。
【請求項3】
前記皮膚細胞が、表皮角化細胞及び/又は真皮線維芽細胞である、請求項1に記載の分化促進剤。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の剤を含む、皮膚再生用組成物。
【請求項5】
前記組成物が、化粧品、医薬部外品、医薬品、又は飲食品である、請求項4に記載の皮膚再生用組成物。
【請求項6】
皮膚幹細胞を、サンショウの抽出物を含有する培地で培養する工程を含む、皮膚幹細胞の皮膚細胞への分化促進方法。
【請求項7】
前記皮膚幹細胞が、表皮幹細胞及び/又は真皮幹細胞である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記皮膚細胞が、表皮角化細胞及び/又は真皮線維芽細胞である、請求項6に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚幹細胞の皮膚細胞への分化促進剤に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
皮膚は、大別すると表皮、真皮、皮下組織の3層構造をとっている。皮膚のうち、最外層に存在する表皮は、主にケラチノサイト(表皮角化細胞)により構成される。表皮は、成熟段階の異なるケラチノサイトからなる複数の層(基底層、有棘層、顆粒層、角質層)により構成されており、ケラチノサイトは、表皮の最下層である基底層で分裂し、成熟するにしたがって上方の層へ移行し、角化してやがて剥がれ落ちる(角質化又はターンオーバー)。ケラチノサイトの幹細胞は、基底層に存在し、必要に応じて増殖と分化を繰り返し、表皮に新しい細胞を常に供給し、その結果、皮膚は絶えず再生を繰り返している。よって、ターンオーバーの正常化と、より強固な表皮バリア機能を発揮するためには、幹細胞を最外層の角質層へ分化を導くことが重要である。
【0003】
一方、真皮層には真皮線維芽細胞が存在しており、真皮線維芽細胞から産生されるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸は、肌のハリや弾力、潤いを保つのに重要な成分として知られている。また、シワやタルミの原因として、老化や炎症によって、これらの成分が減少することが挙げられていることから、真皮線維芽細胞は、シワやタルミのない若々しい皮膚を保つのに必須な細胞といえる。この真皮線維芽細胞を生み出す真皮幹細胞は真皮乳頭層直下に存在しており、必要に応じて増殖と分化を繰り返し、真皮層に新しい真皮線維芽細胞を常に供給し、その結果、皮膚は絶えず再生を繰り返している(非特許文献1)。コラーゲンやエラスチンなどの真皮成分は真皮幹細胞から生み出された線維芽細胞から積極的に産生されていることから、真皮幹細胞から成熟した線維芽細胞へ分化を導くことが健全な真皮組織を保つ上で重要である。
【0004】
近年、臓器・組織に存在する幹細胞が老化することが明らかになっている(非特許文献2)。幹細胞の老化とは、増殖能力や分化能力が低下することであり、紫外線や酸化ストレスなどのダメージがその原因と考えられている。よって、各臓器・組織に存在する幹細胞の分化能力を維持向上させる技術は、組織恒常性維持、損傷組織の修復・再生、各種疾患の予防・治療・改善等、抗加齢(抗老化)の用途に極めて有効であると考えられる。また、幹細胞の再生医療や再生美容への応用を考えた場合、幹細胞から効率的に目的細胞への分化を制御する物質や技術の開発が必須である。特に、皮膚組織は、複雑な三次元構造を取っており、また、人の身体の最外層に備わっているため、外的傷害によるダメージを受けやすい組織である。また、人の外観や美容に大きく関わる組織であり、この組織の再生技術を進歩させることは極めて重要である。
【0005】
これまでに、表皮幹細胞から角質細胞への分化を促進する因子としては、ハンタイカイの種子抽出物(特許文献1)、真皮幹細胞から真皮線維芽細胞への分化を促進する因子としては、紫麦の種子抽出物(特許文献2)などが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-22327号公報
特開2010-22326号公報
【非特許文献】
【0007】
Hasebe Y.ら,J Dermatol Sci.,2016年,Vol.89,pp.205-207
Beane O.S.ら,PLoS One.,2014年,Vol.9,12号,e115963
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、皮膚幹細胞に作用してその分化を促進し、皮膚細胞を簡便かつ効率的に再生することができる、安全性が高い新たな天然物由来の素材を見出し、皮膚幹細胞の分化促進剤として提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、サンショウの抽出物が、表皮幹細胞から表皮角化細胞への分化促進作用、真皮幹細胞から真皮線維芽細胞への分化促進作用、及び酸化ストレスによる表皮幹細胞及び真皮幹細胞の分化抑制を回復する作用を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、以下を包含する。
(1)サンショウの抽出物を有効成分として含有する、皮膚幹細胞の皮膚細胞への分化促進剤。
(2)前記皮膚幹細胞が、表皮幹細胞及び/又は真皮幹細胞である、(1)に記載の分化促進剤。
(3)前記皮膚細胞が、表皮角化細胞及び/又は真皮線維芽細胞である、(1)に記載の分化促進剤。
(4)(1)~(3)のいずれかに記載の剤を含む、皮膚再生用組成物。
(5)前記組成物が、化粧品、医薬部外品、医薬品、又は飲食品である、(4)に記載の皮膚再生用組成物。
(6)皮膚幹細胞を、サンショウの抽出物を含有する培地で培養する工程を含む、皮膚幹細胞の皮膚細胞への分化促進方法。
(7)前記皮膚幹細胞が、表皮幹細胞及び/又は真皮幹細胞である、(6)に記載の方法。
(8)前記皮膚細胞が、表皮角化細胞及び/又は真皮線維芽細胞である、(6)に記載の方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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