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公開番号2025024778
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023129032
出願日2023-08-08
発明の名称油脂を過剰蓄積する油脂生産酵母変異株
出願人学校法人帝京大学
代理人個人
主分類C12N 1/16 20060101AFI20250214BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】従来公知のリポミセス属よりも油脂蓄積量の高い油脂生産酵母変異株を提供する。
【解決手段】前記変異株は、受託番号がNITE BP-03940であるリポミセス スターキー(Lipomyces starkeyi)菌株である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
受託番号がNITE BP-03940であるリポミセス スターキー(
Lipomyces
starkeyi
)菌株。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
請求項1に記載の菌株を用いることを特徴とする、油脂蓄積誘導方法。
【請求項3】
請求項1に記載の菌株を定常期まで予備培養する工程、
前記工程で得られた細胞を本培養用の培地に移植して本培養を行う工程
を含む、油脂蓄積誘導方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、油脂を過剰蓄積する油脂生産酵母変異株に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
油脂生産酵母であるリポミセス(Lipomyces)属は、単細胞当たり70%もの油脂を蓄積し、その油脂成分がパーム油に近いことから、バイオ燃料だけでなく、食品や化粧品の代替油脂として利用が見込まれており、急速に研究が進められている。
本発明者は、リポミセスの油脂生産の分子メカニズムを解明するために、細胞生物学的研究手法を開発してきたが、その過程で、培地自体のコストを下げることができ、且つ、細胞内の油脂蓄積量を増加させることのできる油脂蓄積誘導培地を開発した(特許文献1)。
しかしながら、油脂生産効率の高い油脂生産微生物および油脂生産方法への要求は、変わることなく続いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-058103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、従来公知のリポミセス属よりも油脂蓄積量の高い油脂生産酵母変異株、特には、特定の培養条件において更に高い油脂蓄積量を示す油脂生産酵母変異株を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題は、以下の本発明により、解決することができる。
[1]受託番号がNITE BP-03940であるリポミセス スターキー(
Lipomyces
starkeyi
)菌株。
[2][1]の菌株を用いることを特徴とする、油脂蓄積誘導方法。
[3][1]の菌株を定常期まで予備培養する工程、
前記工程で得られた細胞を本培養用の培地に移植して本培養を行う工程
を含む、油脂蓄積誘導方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、従来公知のリポミセス属よりも油脂蓄積量の高い油脂生産酵母変異株を提供することができる。また、本発明の前記変異株を用いることにより、より効率的な油脂蓄積誘導方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1左側のグラフは、通常の培養条件で培養した場合の細胞1個当たりのトリアシルグリセロール(TAG)量(単位:μg/細胞)を示し、図1右側のグラフは、特定の培養条件で培養した場合の細胞1個当たりのトリアシルグリセロール量を示す。各グラフの左側の棒グラフ(左から0日、1日、2日、3日、4日)は、対照の結果であり、右側の棒グラフ(同上)は、本発明の油脂生産酵母変異株の結果である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(本発明の油脂蓄積酵母変異株)
本発明の油脂蓄積酵母変異株は、リポミセス スターキー(
Lipomyces
starkeyi
)Ls66株(受託番号NITE BP-03940)であり、従来公知のリポミセス属よりも高い油脂蓄積量を示し、効率的な油脂生産菌として使用することができる。前記Ls66株の菌学的性状は、以下のとおりである:
出芽酵母である。YPD培地(組成は後述の実施例参照)で良く増殖する。二倍体細胞であり、本発明者が発明者である特許出願(特願2019-182882、特開2021-058102号公報)に開示の「天然酵母の胞子形成培地」及び「天然酵母の胞子形成方法」によっては胞子形成を誘導できない。なお、前記の「天然酵母の胞子形成培地」は、水と寒天とからなり、前記の「天然酵母の胞子形成方法」は、水と寒天とからなる寒天培地上で培養する工程を含む。
【0009】
(本発明の油脂蓄積誘導方法)
本発明の油脂蓄積誘導方法は、本発明の油脂生産酵母変異株を使用して培養を行うこと以外は、従来公知の油脂蓄積誘導方法に従って実施することができる。
例えば、本発明の油脂蓄積誘導方法では、予め予備培養を行っておき、その培養物を適当な油脂蓄積誘導培地に植菌することにより本培養を実施することができる。培養温度は、例えば、20~35℃で実施することができ、1~7日間程度振とう培養する。
【0010】
また、本発明の油脂生産酵母変異株を特定の培養条件において培養することによって、より効率的に油脂産生を行うことができる。
例えば、予備培養をYPD培地で培養し、N培地(組成は後述の実施例参照)に植菌することで油脂生産を行うことができる。加えて、本発明の好適態様では、YPD培地の予備培養を定常期まで行うことで,さらに油脂生産量を増量することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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