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公開番号
2025025826
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023130979
出願日
2023-08-10
発明の名称
プラスチックの分解方法およびプラスチックの生分解性の試験方法
出願人
国立研究開発法人海洋研究開発機構
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
C12N
1/20 20060101AFI20250214BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】ポリアミドを含むプラスチックを対象とするプラスチックの分解方法およびプラスチックの生分解性の試験方法の提供。
【解決手段】シュワネラ(Shewanella)に属し、ポリアミド分解能を有する微生物(シュワネラ・エスピー(Shewanella sp.)BN-3株(受領番号NITE AP-03961)等)を用いる、ポリアミドを含むプラスチックの分解方法、および上記微生物を用いたプラスチックの生分解性の試験方法。上記の試験方法を低温高圧の条件で実施することにより、深海環境での生分解性を評価することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
プラスチックの分解方法であって、
シュワネラ(Shewanella)属に属しポリアミド分解能を有する微生物を少なくとも用い、
前記プラスチックが少なくともポリアミドを含む、プラスチックの分解方法。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記微生物の16S rDNAが
配列番号1に示す塩基配列からなるポリヌクレオチド、または
配列番号1に示す塩基配列と90%以上の同一性を有するポリヌクレオチド
を含む請求項1に記載のプラスチックの分解方法。
【請求項3】
前記微生物がシュワネラ・エスピー(Shewanella sp.)BN-3株(受領番号NITE AP-03961)である請求項1に記載のプラスチックの分解方法。
【請求項4】
前記微生物と前記プラスチックとを水中で接触させることを含む請求項1に記載のプラスチックの分解方法。
【請求項5】
前記微生物と前記プラスチックとを10℃以下の水中で接触させることを含む請求項1に記載のプラスチックの分解方法。
【請求項6】
前記微生物と前記プラスチックとを加圧条件下の水中で接触させることを含む請求項1~5のいずれか一項に記載のプラスチックの分解方法。
【請求項7】
前記プラスチックがイタコン酸由来ポリアミドを含む請求項1~5のいずれか一項に記載のプラスチックの分解方法。
【請求項8】
プラスチックの生分解性の試験方法であって、
シュワネラ(Shewanella)属に属しポリアミド分解能を有する微生物を少なくとも用いる試験方法。
【請求項9】
前記微生物の16S rDNAが
配列番号1に示す塩基配列からなるポリヌクレオチド、または
配列番号1に示す塩基配列と90%以上の同一性を有するポリヌクレオチド
を含む請求項8に記載の試験方法。
【請求項10】
前記微生物がシュワネラ・エスピー(Shewanella sp.)BN-3株(受領番号NITE AP-03961)である請求項8に記載の試験方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックの分解方法およびプラスチックの生分解性の試験方法に関する。より詳しくは、本発明は微生物を用いるプラスチックの分解方法および微生物を用いるプラスチックの生分解性の試験方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
深刻な海洋環境のプラスチックごみ汚染を背景に、近年海洋生分解性プラスチックの開発が進められている。これらの海洋生分解性の評価は海水を用いた試験法が一般的であり、海洋表層や沿岸部を想定した試験方法で評価されている。一方で、深海底には過去に海洋環境に流出した多くのプラスチックごみが堆積していることが分ってきているが、現在の試験方法は深海環境での生分解性の評価には対応していない。
【0003】
特許文献1では深海の堆積物をプラスチックが存在する培養条件で低温・高圧下で培養することによって、生分解性プラスチックの分解能を有する新規微生物を見出したことが報告されている。そして、このモリテラ属またはシュワネラ属に属する新規微生物を用いた、特に深海における生分解性プラスチックの生分解性を試験する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-200697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、新規微生物が、繰り返し構造としてエステル結合を有する生分解性プラスチックに対する生分解性を有することが示されている。しかし、ゴーストフィッシングや誤食により海洋生態系に悪影響を及ぼしている釣り糸や漁網の材料であるポリアミド(ナイロン)の生分解性については開示されていない。本発明はポリアミドを含むプラスチックをも対象とするプラスチックの分解方法およびプラスチックの生分解性の試験方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題の解決のため、実海水と海洋堆積物を用いた海洋環境試料を用い、ポリアミドを含むプラスチックの分解能を有する微生物を単離し、その中に、低温高圧下で増殖しかつプラスチック分解能を有する微生物を見出した。そして、この知見に基づき、本発明を完成させた。
具体的には、本発明は以下のとおりである。
【0007】
<1>プラスチックの分解方法であって、
シュワネラ(Shewanella)属に属しポリアミド分解能を有する微生物を少なくとも用い、
上記プラスチックが少なくともポリアミドを含む、プラスチックの分解方法。
<2>上記微生物の16S rDNAが
配列番号1に示す塩基配列からなるポリヌクレオチド、または
配列番号1に示す塩基配列と90%以上の同一性を有するポリヌクレオチド
を含む<1>に記載のプラスチックの分解方法。
【0008】
<3>上記微生物がシュワネラ・エスピー(Shewanella sp.)BN-3株(受領番号NITE AP-03961)である<1>に記載のプラスチックの分解方法。
<4>上記微生物と上記プラスチックとを水中で接触させることを含む<1>~<3>のいずれかに記載のプラスチックの分解方法。
<5>上記微生物と上記プラスチックとを10℃以下の水中で接触させることを含む<1>~<4>のいずれかに記載のプラスチックの分解方法。
<6>上記微生物と上記プラスチックとを加圧条件下の水中で接触させることを含む<1>~<5>のいずれかに記載のプラスチックの分解方法。
<7>上記プラスチックがイタコン酸由来ポリアミドを含む<1>~<6>のいずれかに記載のプラスチックの分解方法。
【0009】
<8>プラスチックの生分解性の試験方法であって、
上記微生物がシュワネラ(Shewanella)属に属し、ポリアミド分解能を有する微生物を少なくとも用いる試験方法。
<9>上記微生物の16S rDNAが
配列番号1に示す塩基配列からなるポリヌクレオチド、または
配列番号1に示す塩基配列と90%以上の同一性を有するポリヌクレオチド
を含む<8>に記載の試験方法。
<10>上記微生物がシュワネラ・エスピー(Shewanella sp.)BN-3株(受領番号NITE AP-03961)である<8>に記載の試験方法。
<11>上記微生物と上記プラスチックとを水中で接触させることを含む<8>~<10>のいずれかに記載の試験方法。
<12>上記微生物と上記プラスチックとを10℃以下の水中で接触させることを含む<8>~<11>のいずれかに記載の試験方法。
<13>上記微生物と上記プラスチックとを加圧条件下の水中で接触させることを含む<8>~<12>のいずれかに記載の試験方法。
<14>二酸化炭素の発生量および酸素要求量の少なくとも1つを測定することを含む<8>~<13>のいずれかに記載の試験方法。
<15>プラスチックがイタコン酸由来ポリアミドを含む<8>~<14>のいずれかに記載の試験方法。
【0010】
<16>プラスチックの分解方法であって、
マリノバクター(Marinobacter)属またはスルフィトバクター(Sulfitobacter)属に属しポリアミド分解能を有する微生物を少なくとも用い、
上記プラスチックが少なくともポリアミドを含む、プラスチックの分解方法。
<17>上記微生物がマリノバクター(Marinobacter)属に属し、16S rDNAが
配列番号2に示す塩基配列からなるポリヌクレオチド、または
配列番号2に示す塩基配列と90%以上の同一性を有するポリヌクレオチド
を含む<16>に記載のプラスチックの分解方法。
<18>上記微生物がマリノバクター・エスピー(Marinobacter sp.)BN-1株(受託番号NITE P-03618)である<17>に記載のプラスチックの分解方法。
<19>上記微生物がスルフィトバクター(Sulfitobacter)属に属し、16S rDNAが
配列番号3に示す塩基配列からなるポリヌクレオチド、または
配列番号3に示す塩基配列と90%以上の同一性を有するポリヌクレオチド
を含む<16>に記載のプラスチックの分解方法。
<20>上記微生物がスルフィトバクター・エスピー(Sulfitobacter sp.)BN-2株(受託番号NITE P-03611)である<19>に記載のプラスチックの分解方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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