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公開番号
2025025731
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023130811
出願日
2023-08-10
発明の名称
船舶推進システム及びその制御方法
出願人
ヤマハ発動機株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B63H
25/42 20060101AFI20250214BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約
【課題】船舶の横移動中の自転防止と航行性能の維持を両立する。
【解決手段】船舶10を右横方向に移動させる際、左舷側の船外機14を右回頭方向へ転舵させ、且つ右舷側の船外機15を左回頭方向へ転舵させることにより、平面視において、左舷側の船外機14と右舷側の船外機15によって逆ハの字を形成し、さらに、左舷側の船外機14に後方への推力flを生じさせ、且つ右舷側の船外機15に前方への推力frを生じさせることにより、後方への推力flと前方への推力frの合力である横移動力Fの作用点Pを回頭重心Gよりも後方に位置させ、トローリングモータ16に横移動力Fと同じ方向への推力FTを生じさせる。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
船体の船尾に配置された複数の第1の推進機と、前記船体の船首側に配置された第2の推進機とを備え、
前記船体を横方向へ移動させる際、前記船体の前後方向の中心線よりも左舷側に位置する左舷側の前記第1の推進機を左回頭方向へ最大限に転舵させ、且つ、前記中心線よりも右舷側に位置する右舷側の前記第1の推進機を右回頭方向へ最大限に転舵させることにより、平面視において、左舷側の前記第1の推進機と右舷側の前記第1の推進機によってハの字を形成し、さらに、左舷側の前記第1の推進機に前方又は後方への推力を生じさせ、且つ右舷側の前記第1の推進機に左舷側の前記第1の推進機が生じる推力とは反対方向への推力を生じさせたときに、左舷側の前記第1の推進機が生じる推力と右舷側の前記第1の推進機が生じる推力との合力である横移動力の作用点が前記船体の回頭重心よりも前方に位置する船舶推進システムであって、
前記第2の推進機が生じる他の推力により、前記横移動力による前記回頭重心回りのヨーモーメントを打ち消すカウンターヨーモーメントを生じさせる船舶推進システム。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
左舷側の前記第1の推進機を右回頭方向へ転舵させ、且つ右舷側の前記第1の推進機を左回頭方向へ転舵させることにより、平面視において、左舷側の前記第1の推進機と右舷側の前記第1の推進機によって逆ハの字を形成し、
さらに、左舷側の前記第1の推進機に前方又は後方への推力を生じさせ、且つ右舷側の前記第1の推進機に左舷側の前記第1の推進機が生じる推力とは反対方向への推力を生じさせることにより、左舷側の前記第1の推進機が生じる推力と、右舷側の前記第1の推進機が生じる推力との合力である横移動力の作用点を前記回頭重心よりも後方に位置させ、
前記第2の推進機に前記合力と同じ方向への他の推力を生じさせる、請求項1に記載の船舶推進システム。
【請求項3】
左舷側の前記第1の推進機を右回頭方向へ転舵させ、且つ右舷側の前記第1の推進機を左回頭方向へ転舵させても、左舷側の前記第1の推進機と右舷側の前記第1の推進機が干渉しない、請求項2に記載の船舶推進システム。
【請求項4】
前記第2の推進機は、前記船体の船首よりも前方において前記合力と同じ方向への他の推力を生じる、請求項2又は3に記載の船舶推進システム。
【請求項5】
前記第2の推進機は、前記他の推力を生じるプロペラと、延伸可能なアームとを有し、前記アームを延伸させることにより、前記プロペラを前記船体の船首よりも前方に移動させる、請求項4に記載の船舶推進システム。
【請求項6】
前記第2の推進機は、前記他の推力を生じるプロペラと、延伸可能なロッドとを有し、前記ロッドの先端には前記プロペラが配置され、前記ロッドを水面に対して傾斜させることにより、前記プロペラを前記船体の船首よりも前方で没水させる、請求項4に記載の船舶推進システム。
【請求項7】
前記船体を右舷側へ横移動させる際には、左舷側の前記第1の推進機に後方への推力を生じさせ、且つ右舷側の前記第1の推進機に前方への推力を生じさせるとともに、前記第2の推進機に前記右舷側への他の推力を生じさせ、
前記船体を左舷側へ横移動させる際には、左舷側の前記第1の推進機に前方への推力を生じさせ、且つ右舷側の前記第1の推進機に後方への推力を生じさせるとともに、前記第2の推進機に前記左舷側への他の推力を生じさせる、請求項2乃至6のいずれか1項に記載の船舶推進システム。
【請求項8】
左舷側の前記第1の推進機を左回頭方向へ転舵させ、且つ右舷側の前記第1の推進機を右回頭方向へ転舵させることにより、平面視において、左舷側の前記第1の推進機と右舷側の前記第1の推進機によってハの字を形成し、さらに、左舷側の前記第1の推進機に前方又は後方への推力を生じさせ、且つ右舷側の前記第1の推進機に左舷側の前記第1の推進機が生じる推力とは反対方向への推力を生じさせることにより、左舷側の前記第1の推進機が生じる推力と、右舷側の前記第1の推進機が生じる推力との合力である横移動力の作用点を船体の回頭重心よりも前方に位置させ、
第2の推進機に前記合力とは反対方向への他の推力を生じさせる、請求項1に記載の船舶推進システム。
【請求項9】
前記合力よりも前記合力とは反対方向への他の推力が小さい、請求項8に記載の船舶推進システム。
【請求項10】
前記第2の推進機は、前記船体の船首よりも前方において前記合力とは反対方向への他の推力を生じる、請求項8又は9に記載の船舶推進システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶の横方向への移動を可能とする船舶推進システム及びその制御方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
船尾に複数、例えば、2つの船外機を備える船舶では、船体を横方向に移動させる際、左舷側の船外機を左回頭方向に転舵させるとともに、右舷側の船外機を右回頭方向に転舵させ、左舷側の船外機に前方又は後方への推力を生じさせ、且つ右舷側の船外機に左舷側の船外機が生じる推力とは反対方向の推力を生じさせる。このとき、右舷側の船外機が生じる推力と左舷側の船外機が生じる推力の合力が船体へ横移動力として作用する。
【0003】
ところで、双胴船等の横幅の広い船舶では、複数の船外機が互いに離れて船尾に設けられることがあるが、この場合、左舷側の船外機と右舷側の船外機を最大限に転舵させても、合力の作用点が船体の回頭重心よりも前になることがある。その結果、当該合力によって回頭重心回りのヨーモーメントが生じ、船舶は横移動中にヨー方向に自転してしまう。
【0004】
そこで、船体に対する各船外機の取り付け角を変更することにより、一方の船外機と他方の船外機を転舵させたときの合力の作用点を移動させ、合力の作用点と船体の回頭重心を一致させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、合力による回頭重心回りのヨーモーメントが生じないため、船舶が横移動中にヨー方向に自転するのを防ぐことができる。そして、この技術では、図12に示すように、船体120に対する各船外機122,123の取り付け角を変更するために、取り付け角度を調整するためのウェッジプレート124,125を介して各船外機122,123を船体120に取り付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第10202179号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ウェッジプレート124,125を介して各船外機122,123を船体120に取り付けると、各船外機122,123がウェッジプレート124,125によって傾けられている方向とは逆方向への当該船外機の転舵可能角が小さくなり、船舶の旋回性能に影響を与える。また、各船外機122,123の転舵に関する中立状態において各船外機122,123の後方が船体120の外側からはみ出ることがあり、航行時の抵抗の増加を招くことがある。したがって、横移動中の自転防止と航行性能の維持の両立には、依然として改善の余地がある。
【0007】
本発明は、船舶の横移動中の自転防止と航行性能の維持を両立することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の一態様による船舶推進システムは、船体の船尾に配置された複数の第1の推進機と、前記船体の船首側に配置された第2の推進機とを備え、前記船体を横方向へ移動させる際、前記船体の前後方向の中心線よりも左舷側に位置する左舷側の前記第1の推進機を左回頭方向へ最大限に転舵させ、且つ、前記中心線よりも右舷側に位置する右舷側の前記第1の推進機を右回頭方向へ最大限に転舵させることにより、平面視において、左舷側の前記第1の推進機と右舷側の前記第1の推進機によってハの字を形成し、さらに、左舷側の前記第1の推進機に前方又は後方への推力を生じさせ、且つ右舷側の前記第1の推進機に左舷側の前記第1の推進機が生じる推力とは反対方向への推力を生じさせたときに、左舷側の前記第1の推進機が生じる推力と右舷側の前記第1の推進機が生じる推力との合力である横移動力の作用点が前記船体の回頭重心よりも前方に位置する船舶推進システムであって、前記第2の推進機が生じる他の推力により、前記横移動力による前記回頭重心回りのヨーモーメントを打ち消すカウンターヨーモーメントを生じさせる。
【0009】
この構成によれば、左舷側の第1の推進機が生じる推力と右舷側の第1の推進機が生じる推力との合力である横移動力の作用点が船体の回頭重心よりも前方に位置していても、第2の推進機が生じる他の推力により、横移動力による回頭重心回りのヨーモーメントを打ち消すカウンターヨーモーメントを生じさせる。これにより、両舷の第1の推進機の船体に対する取り付け角を変更して合力の作用点を船体の回頭重心と一致させる必要が無くなる。すなわち、両舷の第1の推進機の船体への取り付けにウェッジプレートを用いる必要を無くすことができる。その結果、航行性能の低下を招くこと無く、船舶の横移動中の自転を防止することができる。すなわち、船舶の横移動中の自転防止と航行性能の維持を両立することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、船舶の横移動中の自転防止と航行性能の維持を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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