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公開番号
2024043622
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-04-02
出願番号
2022148707
出願日
2022-09-20
発明の名称
流体抵抗低減省エネ船
出願人
個人
代理人
主分類
B63B
1/38 20060101AFI20240326BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約
【課題】航行中に受ける船体表面における流体摩擦抵抗と船首部における造波抵抗の両方を同時に低減する省エネ効果の高い流体抵抗低減省エネ船を提供する。
【解決手段】装置構成は、船首部船内のポンプピット内に、微細気泡貫流ポンプを、中空回転軸モータを上側にして略垂直にセットし、ポンプの吸込側流路は、船首先端部の水面下に開口した縦方向細長矩形の吸込流入口に接続し、吐出側流路は、船首側の船体側面外板と船体底面外板に、水面下に開口した細長矩形の吐出流出口に接続した構成である。これにより、船首部へ向かう水流が、前記吸込流入口への流入により水面波が抑制され、造波抵抗を低減し、吐出流出口からは、幅広の微細気泡の流れで船体側面と船体底面を覆うことにより、船体の側面と底面の両方の流体摩擦抵抗が低減される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
船体表面における摩擦抵抗と船首部近傍における造波抵抗を低減する流体抵抗低減省エネ船であって、
船首部船内に隔壁で仕切られた空間のポンプピット内に、船底に対して略垂直方向に据付けられた微細気泡貫流ポンプと当該微細気泡貫流ポンプの羽根車の中心部に取り付けられて微細気泡を発生する散気孔パイプと、
前記微細気泡貫流ポンプの上側に取り付けられ、当該微細気泡貫流ポンプを駆動する中空回転軸モータと、
当該中空回転軸モータと前記微細気泡貫流ポンプの前記羽根車との間に接続された中空回転軸シャフトと、
船首先端部の水面下に開口した縦方向細長矩形の吸込流入口と前記微細気泡貫流ポンプの縦方向細長矩形の吸込口との間を接続する縦方向細長矩形吸込流路と、
前記微細気泡貫流ポンプの縦方向細長矩形の吐出口と船体外板の水面下に開口した細長矩形の吐出流出口との間を接続する吐出流路と、を備え、
前記羽根車内に挿入された前記散気孔パイプの前方部には、噴出孔となる小孔、ノズル,又は多孔質部材を有する散気孔部が形成されており、
前記散気孔パイプの後端部は、前記中空回転軸シャフト内まで延伸し挿入され、
外部から供給される加圧気体、又は気液混合加圧液が、前記中空回転軸シャフト内に供給され、前記散気孔部より微細気泡が発生されるように構成されていることを特徴とする流体抵抗低減省エネ船。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記吐出流出口は、船首側船体側面に船側流出口として形成され、船首側水面下の船体側面外板に沿って船外下流方向に向かって開口しており、
前記吐出流路は、前記微細気泡貫流ポンプの前記吐出口の前記細長矩形形状を維持しながら延伸し、前記微細気泡貫流ポンプの前記吐出口と前記船側流出口との間を接続することを特徴とする請求項1に記載の流体抵抗低減省エネ船。
【請求項3】
前記中空回転軸モータは、後端に接続された密閉ブラケットを備え、
前記中空回転軸シャフト内に挿入された前記散気孔パイプの後端部が、当該中空回転軸シャフト内に保持されて、前記羽根車と前記散気孔パイプが一体となって回転するように構成されており、
前記密閉ブラケットに接続した供給パイプを通して、外部より前記散気孔パイプ内に加圧気体、または気液混合加圧液が供給されることを特徴とする請求項1に記載の流体抵抗低減省エネ船。
【請求項4】
前記中空回転軸モータは、後端に接続されたパイプ保持密閉ブラケットを備え、
前記中空回転軸シャフト内に挿入された前記散気孔パイプの後端部が、前記パイプ保持密閉ブラケット内に延伸して差込まれ保持固定されて、前記散気孔パイプが回転しないように構成されており、
前記パイプ保持密閉ブラケットに接続した供給パイプを通して、外部より前記散気孔パイプ内に加圧気体、または気液混合加圧液が供給されることを特徴とする請求項1に記載の流体抵抗低減省エネ船。
【請求項5】
前記中空回転軸モータの後端に接続して取付けられた中空回転軸を有するサブモータと、当該サブモータの後端に備えた密閉ブラケットと、を更に備え、
前記中空回転軸シャフト内に挿入された前記散気孔パイプの後端部が、前記サブモータの中空回転軸内まで延伸し差込まれて保持され、
前記散気孔パイプが、前記サブモータにより、前記羽根車の回転とは独立して回転可能に構成されており、
前記密閉ブラケットに接続した供給パイプを通して、外部より前記散気孔パイプ内に加圧気体、または気液混合加圧液が供給されることを特徴とする請求項1に記載の流体抵抗低減省エネ船。
【請求項6】
前記微細気泡貫流ポンプを収容するためのポンプ井を、更に備え、
前記微細気泡貫流ポンプの吸込口と前記吸込流路の端部との接合部が、突合接続により接続されており、
前記微細気泡貫流ポンプの吐出口と前記吐出流路の端部との接合部が、突合接続により接続されており、
前記吸込口における突合接続による前記接続部と前記吐出口における突合接続による前記接続部が前記ポンプ井内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の流体抵抗低減省エネ船
【請求項7】
前記吐出流出口は、船首側船体底面に船底流出口として形成され、船首側水面下の船体底面外板に沿って船外下流方向に向かって開口しており、
前記吐出流路は、前記微細気泡貫流ポンプの前記吐出口の前記細長矩形形状を維持すると共に所定の曲率で屈曲しながら延伸し、前記微細気泡貫流ポンプの前記吐出口と前記船底流出口との間を接続することを特徴とする請求項1に記載の流体抵抗低減省エネ船
【請求項8】
前記羽根車内に、前記散気孔パイプの振れを防止するための振れ止めリングを、更に有し、
前記振れ止めリングは、前記羽根車中心線上で当該羽根車の延伸方向に設けられており、
前記散気孔パイプが前記振れ止めリング内を連通できるように構成されていることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の流体抵抗低減省エネ船。
【請求項9】
前記微細気泡貫流ポンプは、複数の羽根車を含み、
前記複数の羽根車は、当該複数の羽根車間を、中間軸受を介して接続し連結して一体化されており、
前記散気孔パイプが、前記複数の羽根車の中心線上に連通され、前記散気孔パイプの噴出孔を有する前記散気孔部が、前記複数の羽根車内に位置するようにセットされていることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の流体抵抗低減省エネ船。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、船体の船首部における水流衝突による造波抵抗と船体表面における摩擦抵抗を、船内に微細気泡貫流ポンプ流体抵抗低減装置をセットし、船首部へ向かう水流の制御と、微細気泡流で船体表面を覆うことにより、低減する省エネ船に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
航行時の船が受ける流体抵抗を低減する主な方法としては、船体表面に生じる流体摩擦による抵抗と船首部近傍に生じる造波抵抗を低減させる方法がある。従来は、摩擦抵抗を低減させるための手段としては、船首側の船の外板に設けた多数の噴出口から、ブロワによる加圧空気を吹き出させる方法がある。例えば、細長形状の多数の吹き出し口形状では特許文献1、複数の気体噴出口形状では特許文献2が開示されている。また、特許文献3にはマイクロバブル発生貫流ポンプを船の外板に直接設置して、マイクロバブルを船体表面に沿って流出し、摩擦抵抗を低減する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-207873号公報
特開平11-49080号公報
特開2016-64812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
航行中に受ける流体抵抗は、主に摩擦抵抗と造波抵抗がある。従来、摩擦抵抗と造波抵抗の両方を低減する方法として、微細気泡貫流ポンプ装置を船首部側面外板に設置し、ポンプの吸込み流れによる制御で、造波抵抗を低減し、吐出し微細気泡流で船体表面を覆い摩擦抵抗を低減する方法がある(特許文献3)。しかし、微細気泡貫流ポンプを船体表面外板に設置する従来技術の方法では、ポンプ本体が外部に接するため、接触による損傷を受けやすい。また、メンテナンスには、貫流ポンプ本体を水面上に引上げる必要があり、駆動モータも海水の影響を受けるなど問題がある。
上記問題を解決するためには、微細気泡貫流ポンプ装置を船体内部にセットする必要があるが、微細気泡貫流ポンプ装置を船内にセットする場合に、船内での装置周辺の流路構成や水対策、及び微細気泡発生装置のメンテナンスなどを考慮する必要がある。
本発明は、微細気泡貫流ポンプを、船体外板に設置した従来技術(図16参照)の問題点を解決するために、微細気泡貫流ポンプ本体を船体内部にセットした新規の流体抵抗低減省エネ船を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を解決するために、本発明に係る流体抵抗低減省エネ船において、船体表面における摩擦抵抗と船首部近傍における造波抵抗を低減する流体抵抗低減省エネ船であって、船首部船内に隔壁で仕切られた空間のポンプピット内に、船底に対して略垂直方向に据付けられた微細気泡貫流ポンプと当該微細気泡貫流ポンプの羽根車の中心部に取り付けられて微細気泡を発生する散気孔パイプと、前記微細気泡貫流ポンプの上側に取り付けられ、当該微細気泡貫流ポンプを駆動する中空回転軸モータと、当該中空回転軸モータと前記微細気泡貫流ポンプの前記羽根車との間に接続された中空回転軸シャフトと、船首先端部の水面下に開口した縦方向細長矩形の吸込流入口と前記微細気泡貫流ポンプの縦方向細長矩形の吸込口との間を接続する縦方向細長矩形吸込流路と、前記微細気泡貫流ポンプの縦方向細長矩形の吐出口と船体外板の水面下に開口した細長矩形の吐出流出口との間を接続する吐出流路と、を備え、
前記羽根車内に挿入された前記散気孔パイプの前方部には、噴出孔となる小孔、ノズル,又は多孔質部材を有する散気孔部が形成されており、前記散気孔パイプの後端部は、前記中空回転軸シャフト内まで延伸し挿入され、外部から供給される加圧気体、又は気液混合加圧液が、前記中空回転軸シャフト内に供給され、前記散気孔部より微細気泡が発生されるように構成されていることを特徴としている。
【0006】
これにより、散気孔パイプが挿入された中空回転軸内に、加圧気体、又は気液混合加圧液が装置上部から供給可能となり、メンテナンスが容易となる。供給された加圧流体が散気孔からの噴出により羽根車内に微細気泡を発生し、吐出流出口からの微細気泡流が船体表面を覆うことによって摩擦抵抗を低減することができる。また、船体船首部へ向かう水流が縦方向細長矩形の吸込流入口へ流入することにより水面波が抑制され、造波抵抗も低減することができる
【0007】
また、本発明に係る流体抵抗低減省エネ船において、前記吐出流出口は、船首側船体側面に船側流出口として形成され、船首側水面下の船体側面外板に沿って船外下流方向に向かって開口しており、前記吐出流路は、前記微細気泡貫流ポンプの前記吐出口の前記細長矩形形状を維持しながら延伸し、前記微細気泡貫流ポンプの前記吐出口と前記船側流出口との間を接続することを特徴としている。
これにより、船側流出口からの微細気泡流が船体側面を覆うことにより、船体側面の摩擦抵抗を低減することができる。
【0008】
また、本発明に係る流体抵抗低減省エネ船において、前記中空回転軸モータは、後端に接続された密閉ブラケットを備え、前記中空回転軸シャフト内に挿入された前記散気孔パイプの後端部が、当該中空回転軸シャフト内に保持されて、前記羽根車と前記散気孔パイプが一体となって回転するように構成されており、前記密閉ブラケットに接続した供給パイプを通して、外部より前記散気孔パイプ内に加圧気体、または気液混合加圧液が供給されることを特徴としている。
これにより、散気孔パイプが羽根車と一体となって回転し、散気孔からの回転を伴う噴流と羽根車内の旋回流れとの混流により、気泡の微細化が促進される。
【0009】
また、本発明に係る流体抵抗低減省エネ船において、前記中空回転軸モータは、後端に接続されたパイプ保持密閉ブラケットを備え、前記中空回転軸シャフト内に挿入された前記散気孔パイプの後端部が、前記パイプ保持密閉ブラケット内に延伸して差込まれ保持固定されて、前記散気孔パイプが回転しないように構成されており、前記パイプ保持密閉ブラケットに接続した供給パイプを通して、外部より前記散気孔パイプ内に加圧気体、または気液混合加圧液が供給されることを特徴としている。
これにより、回転する羽根車内に、散気孔パイプを回転しない状態で挿入することができる。
【0010】
また、本発明に係る流体抵抗低減省エネ船において、前記中空回転軸モータの後端に接続して取付けられた中空回転軸を有するサブモータと、当該サブモータの後端に備えた密閉ブラケットと、を更に備え、前記中空回転軸シャフト内に挿入された前記散気孔パイプの後端部が、前記サブモータの中空回転軸内まで延伸し差込まれて保持され、前記散気孔パイプが、前記サブモータにより、前記羽根車の回転とは独立して回転可能に構成されており、前記密閉ブラケットに接続した供給パイプを通して、外部より前記散気孔パイプ内に加圧気体、または気液混合加圧液が供給されることを特徴としている。
これにより、散気孔パイプがサブモータにより独自に高速回転可能となり、散気孔パイプの小孔からの高速回転を伴う噴出により、気泡の微細化が促進される
(【0011】以降は省略されています)
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