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公開番号2024103459
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024004920
出願日2024-01-16
発明の名称呼吸用マスク
出願人誠加興業股分有限公司
代理人個人
主分類B63C 11/16 20060101AFI20240725BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】マスク本体内の二酸化炭素濃度が上昇しないように、吸入した新鮮な空気の気流と呼気の汚れた空気の気流とを分離する呼吸用マスクを提供する。
【解決手段】本体と、その内部と流体連通した呼吸管と、を備え、本体は、メインフレームと、レンズと、防水スカートと、マルチチャネルコネクタと、吸気・排気経路を備え、防水スカートには、本体内部を上部チャンバ及び下部チャンバに仕切る仕切りが設けられ、上部チャンバ及び下部チャンバには、それぞれ使用者の目と鼻が収容され、マルチチャネルコネクタは、下部チャンバと流体連絡する上端を有し、吸気経路は、呼吸管の下端部と下部チャンバとの間に形成され、排気経路は、本体の周囲に沿って上方に配置されており、これにより、使用者から吐き出された汚れた空気が、排気経路内を一方向に外部に向かって流れ、排気経路は、マルチチャネルコネクタに結合・連通する底部を有する排気管を備える。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
呼吸用マスクであって、
上端部及び前記上端部の反対に位置する下端部を有する呼吸管であって、その内部に吸気管路が形成され、前記上端部により、水中で外部水が流入するのを防ぎ、使用者が吸入した新鮮な空気を流入させて前記吸気管路に沿って前記下端部へ流れようにした呼吸管と、
前記呼吸管の前記下端部に接続され、前記呼吸管と流体連通する内部を有すると共に、
メインフレームと、
前記メインフレーム内に埋め込まれたレンズと、
前記メインフレーム及び前記レンズに埋め込まれた前部、及び使用者の顔に好適にフィットするように構成された後部を有し、かつ、前記本体の内部を上部チャンバと下部チャンバとに仕切る仕切りを有し、固定装置により使用者が前記呼吸用マスクを装着すると、前記仕切りは使用者の鼻の上に載置され、使用者の目及び鼻は、前記上部チャンバ及び前記下部チャンバにそれぞれ収容される、防水スカートとを備える本体と、
を備えており、
前記本体は、さらに、上端及び下端を有すると共に、
前記上端が前記下部チャンバに流体連通し前記下端が排水弁を備えるマルチチャネルコネクタと、
前記呼吸管の前記下端部と前記下部チャンバとの間に形成された吸気経路であって、前記吸気経路を通って一方向に流れる吸気空気を前記下部チャンバに流入させるための吸気一方向弁が設けられた吸気経路と、
使用者が吐き出す汚れた空気が一方向に外部に流れるようにするために、本体の周囲に沿って上方に配置された排気経路と、
を備えており、
前記排気経路は、排気管を備え、前記排気管は、前記マルチチャネルコネクタの外側に結合され、前記マルチチャネルコネクタに連通する底部を有している、呼吸用マスク。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記呼吸管の内部には、前記吸気管路とは独立した排気管路がさらに形成され、前記排気経路は、前記排気管路と前記排気管との間に形成された排気トンネルをさらに備え、使用者が吐き出した汚れた空気が、前記マルチチャネルコネクタから、前記排気管、前記排気トンネル、及び、前記排気管路を順に介して、外部に排出されるものであり、
前記本体の周囲に沿って延びる排気トンネルは、前記防水スカートと前記レンズの内面とによって共同で画定されており、
前記排気管は、前記排気トンネルに連通する頂部を有している、請求項1記載の呼吸用マスク。
【請求項3】
前記吸気一方向弁は、前記仕切り上に配置され、前記吸気経路は、前記上部チャンバと前記吸気一方向弁とによって画定されている、請求項2記載の呼吸用マスク。
【請求項4】
前記本体は、底部排気一方向弁をさらに備え、前記底部排気一方向弁は、前記排気管が前記マルチチャネルコネクタと結合される領域内に配置され、前記排気経路は、前記底部排気一方向弁、前記排気管、及び前記排気トンネルによって画定されている、請求項3記載の呼吸用マスク。
【請求項5】
前記排気管は、前記呼吸管の外側と本体の周囲に沿って上方に延びている、請求項1記載の呼吸用マスク。
【請求項6】
前記本体は、前記排気管の頂部に配置された頂部排気一方向弁をさらに備え、前記吸気一方向弁は、前記仕切り上に配置されており、
前記吸気経路は、前記上部チャンバ及び前記吸気一方向弁によって画定され、前記排気経路は、前記頂部排気一方向弁及び前記排気管によって画定されている、請求項5記載の呼吸用マスク。
【請求項7】
前記本体は、底部排気一方向弁をさらに備え、前記底部排気一方向弁は、前記排気管が前記マルチチャネルコネクタと結合される領域内に配置され、前記排気経路は、前記頂部排気一方向弁、前記排気管、及び前記底部排気一方向弁によって画定されている、請求項6記載の呼吸用マスク。
【請求項8】
前記呼吸管に沿って前記排気管を支持する留め具をさらに備えている、請求項5記載の呼吸用マスク。
【請求項9】
前記マルチチャネルコネクタは、それぞれ互いに流体連通する鼻接続部、口接続部、及び排水部を備え、前記鼻接続部は、前記下部チャンバに流体連通し、前記口接続部は、使用者の口腔内に収容されるマウスピースを備え、前記排水部には、前記本体内に溜まった水を排水するための排水弁が設けられている、請求項1記載の呼吸用マスク。
【請求項10】
前記本体は、鼻口一方向弁をさらに備え、前記鼻口一方向弁は、前記鼻接続部が前記下部チャンバと流体連通する領域内に配置されており、前記下部チャンバから前記鼻口一方向弁を介して前記鼻接続部に向かった一方向のみに、流体が入ることを可能にする、請求項9記載の呼吸用マスク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2023年1月20日に出願された米国暫定特許出願第63/480,932号に対する優先権の利益を主張するものであり、上記出願の内容全体を参照により本明細書に援用する。
続きを表示(約 3,100 文字)【0002】
本発明は、ウォーターアクティビティ用マスク、特に、使用者が鼻及び/又は口から呼吸することを可能にする、シュノーケリング用マスクに関する。
【背景技術】
【0003】
現在のシュノーケリングで使われているシュノーケリング用具としては、目と鼻を覆うマスク本体がそのほとんどを占めており、そこに呼吸管が別途設けられている。しかし、吸気と呼気において、人間は鼻から呼吸することに慣れている。このようなシュノーケリングマスクを使用すると、使用者は口に入れた呼吸管のみで呼吸することを余儀なくされ、鼻から呼吸することができず、使用者の自然な呼吸習慣には合わない。さらに、マスク本体と呼吸管は別々の部品であり、その接続はヘッドストラップと呼吸管の中央部において、充分な強度を持たずに行われているため、充分に強固な接続ではない。使用中に呼吸管が強い水流にさらされると、使用者はマウスピースを口の中に強くふくめて、揺れる呼吸管を安定させる必要があり、口の筋肉の痛みを引き起こすだけでなく、使用者の体力を消費し、シュノーケリングの楽しさを半減させてしまう。
【0004】
上記の欠点に基づいて、一部のメーカーにおいては、こうしたシュノーケリングマスクの、フルフェイスシュノーケリングマスク(FFSM)への置き換えが進められている。FFSMは、主にマスク本体と、マスク本体の上部に取り付けられた呼吸管で構成されている。呼吸管は、マスク本体の内部と流体連通している。マスク本体は、使用者の目と鼻、又は目と鼻と口を覆う。
【0005】
ただし、この設計では、吸入と呼気の両方が呼吸管を介して行われ、それらの気流は分離されない場合が多い。その結果、呼吸中にマスク本体内できれいな空気と汚れた空気が急速に混ざりやすくなり、マスク本体内の二酸化炭素濃度が急激に上昇する。この状況では、使用者は短時間で無意識の酸素欠乏を経験する可能性が高く、重大な危険が生じる可能性もある。また、FFSMのマスク本体が目と鼻のみを覆う場合、使用者の口が水に触れるため、誤飲を防ぐために必然的に口が固く閉ざされる。これにより、使用者にある程度の不安が生じる。また、マウスピースを口にくわえたままのシュノーケリングに慣れている使用者にとっては、マウスピースのサポートがないため、不快に感じる場合もあり得る。FFSMのマスク本体が使用者の目、鼻、口を覆うフルレンズタイプの場合、口と鼻の内部の呼気スペースが大きすぎて、排水弁から水を押し出す圧力が不十分になる場合が多い。その結果、溜まった水分を排出するためにさらに大きく息を吐かなければならず、次の呼吸サイクルではより大きく息を吸わなければならず、シュノーケラーの体力維持に悪影響を及ぼす。
【0006】
この観点から、業界では、上記問題の一部又は全てを解決できるシュノーケリング用具の設計に努めている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、使用者の目と鼻を覆い、マスク本体内で使用者の鼻が自由に呼吸できるようにし、マスク本体内の二酸化炭素濃度が上昇しないように、吸入した新鮮な空気の気流と呼気の汚れた空気の気流とを分離する呼吸用マスクを提供することにある。また、マルチチャネルコネクタは、マスク本体の下方の外側に延びるように配置されている。マルチチャネルコネクタのチャネルの1つは、鼻を覆うマスク本体の下部チャンバに接続されている。マルチチャネルコネクタのもう1つのチャネルには、マスク本体に漏れた水が溜まる排水弁が設けられている。このチャネルにより、鼻孔から水を遠ざけ、溜まった水を排水弁から排出することができる。さらに、マルチチャネルコネクタのチャネルの他の1つは、マウスピースで接続され、使用者の口が収容されるため、呼吸用マスクの着用の安定性が向上し、使用者は鼻からだけでなく、口からも息を吸い込み、吐き出すことができる。さらに、マルチチャネルコネクタの内容積が限られており、鼻を覆う下部チャンバから分離されているため、使用者が口から大きく息を吐く際、呼気の圧力が高められる。これは、溜まった水を簡単に排出する際に有益であり、溜まった水が下部チャンバに飛散して鼻孔に入る可能性が低くなる。
【0008】
また、上記設計に基づいて、本発明は、マルチチャネルコネクタの両側に、マルチチャネルコネクタと直接連通する2つの対称的な排気管をさらに提供する。2本の排気管は、使用者が吐き出した汚れた空気を2本の排気管を通して外部に排出できるように、呼吸用マスクの排気路の少なくとも一部を形成し、排気の信頼性を向上させる。一形態において、2つの排気管は、呼吸管から完全に独立しており、呼吸管が排気管路のためのスペースを提供する必要がないよう、マスク本体の2つの外側に組み立てられる(つまり、呼吸管の直径を小さくすることができるか、又は、内部の吸気管路によって提供される空気取り入れ口の容積を増加させることができる)。これにより、製造及び組み立てコストをさらに削減し、吸気効率を向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、呼吸用マスクを開示する。呼吸用マスクは、上端部及び前記上端部の反対に位置する下端部を有する呼吸管であって、その内部に吸気管路が形成され、上端部により、水中で外部水が流入するのを防ぎ、使用者が吸入した新鮮な空気を流入させて吸気管路に沿って下端部へ流れようにした呼吸管と、呼吸管の下端部に接続され、呼吸管と流体連通する内部を有する本体と、を備える。本体は、メインフレームと、メインフレーム内に埋め込まれたレンズと、メインフレーム及びレンズに埋め込まれた前側部、及び使用者の顔に好適にフィットするように構成された後側部を有する防水スカートと、を備える。防水スカーフは、本体の内部を上部チャンバと下部チャンバとに仕切る仕切りを有する。固定装置により使用者が呼吸用マスクを装着すると、仕切りは使用者の鼻の上に載置され、使用者の目及び鼻は、上部チャンバ及び下部チャンバにそれぞれ収容される。本体は、上端及び下端を有するマルチチャネルコネクタであって、上端が下部チャンバに流体連通し下端が排水弁を備えるマルチチャネルコネクタと、呼吸管の下端部と下部チャンバとの間に形成された吸気経路であって、前記吸気経路を通って一方向に流れる吸気空気を下部チャンバに流入させるための吸気一方向弁が設けられた吸気経路と、使用者が吐き出す汚れた空気が一方向に外部に流れるようにするために、本体の周囲に沿って上方に配置された排気経路と、をさらに備える。排気経路は、排気管を備え、前記排気管は、マルチチャネルコネクタの外側に結合され、マルチチャネルコネクタに連通する底部を有する。
【0010】
一態様において、呼吸管の内部には、吸気管路とは独立した排気管路がさらに形成され、排気経路は、排気管路と排気管との間に形成された排気トンネルをさらに備え、これにより、使用者が吐き出した汚れた空気が、マルチチャネルコネクタから、排気管、排気トンネル、及び、排気管路を順に介して、外部に排出される。本体の周囲に沿って延びる排気トンネルは、防水スカートとレンズの内面とによって共同で画定される。排気管は、排気トンネルに連通する頂部を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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