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公開番号2025080921
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023194306
出願日2023-11-15
発明の名称船舶推進機
出願人スズキ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B63H 20/14 20060101AFI20250520BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】2機のモータ、およびプロペラを回転させる方式を切り替える機構を船舶推進機に設けた場合でも、船舶推進機が大幅に大型化することを防ぐことができるようにする。
【解決手段】船外機のパワーユニット2は、下側モータ21と、上側モータ41と、下側モータ21のモータシャフト22の上端部および上側モータ41のモータシャフト42の下端部のうちの双方またはいずれか一方をドライブシャフト4に接続するドッグクラッチ62と、ドッグクラッチ62を移動させることにより、モータシャフト22、モータシャフト42およびドライブシャフト4の接続の態様を切り替える切替機構71とを備え、ドッグクラッチ62および切替機構71は下側モータ21と上側モータ41との間に配置されている。
【選択図】図5

特許請求の範囲【請求項１】
動力を生成するパワーユニットと、プロペラが固定されたプロペラシャフトと、前記パワーユニットと前記プロペラシャフトとの間に設けられ、前記パワーユニットにより生成された動力を前記プロペラシャフトに伝達するドライブシャフトとを備えた船舶推進機であって、
前記パワーユニットは、
上下方向に伸長した第１のモータシャフトを有する第１のモータと、
前記第１のモータの上方に配置され、上下方向に伸長した第２のモータシャフトを有する第２のモータと、
前記第１のモータと前記第２のモータとの間に上下方向に移動可能に配置され、下端部には自身を前記第１のモータシャフトの上端部に接続するための第１の接続部が設けられ、上端部には自身を前記第２のモータシャフトの下端部に接続するための第２の接続部が設けられた接続部材と、
前記第１のモータと前記第２のモータとの間に配置され、前記接続部材を上方または下方に移動させることにより、前記第１のモータシャフト、前記第２のモータシャフトおよび前記ドライブシャフトの接続の態様を、（ａ）前記第１のモータシャフトおよび前記第２のモータシャフトの双方が前記ドライブシャフトに接続された態様、（ｂ）前記第１のモータシャフトが前記ドライブシャフトに接続され、前記第２のモータシャフトが前記ドライブシャフトに接続されていない態様、および（ｃ）前記第２のモータシャフトが前記ドライブシャフトに接続され、前記第１のモータシャフトが前記ドライブシャフトに接続されていない態様のうちの少なくともいずれか２つの態様間において切り替える切替機構とを備えていることを特徴とする船舶推進機。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記切替機構は、
前記第１のモータの外周側部分と前記第２のモータの外周側部分との間に回転可能に軸支された切替シャフトと、
前記切替シャフトの回転に応じて上下方向に移動する従動部材と、
前記切替シャフトの回転を前記従動部材の上下方向の移動に変換するカムとを備え、
前記従動部材には、前記接続部材の外周部を把持する把持部が設けられ、
前記接続部材は前記従動部材の上下方向の移動に伴って上下方向に移動することを特徴とする請求項１に記載の船舶推進機。
【請求項３】
前記パワーユニットには、前記第２のモータを前記第１のモータに固定する固定部材が設けられ、
前記第２のモータは前記固定部材により前記第１のモータの上方の前記第１のモータから離れた位置に支持され、
前記切替シャフトの下端部は前記第１のモータの上部に設けられた第１のモータブラケットに回転可能に支持され、前記切替シャフトの上端部は前記第２のモータに下部に設けられた第２のモータブラケットに回転可能に支持されていることを特徴とする請求項２に記載の船舶推進機。
【請求項４】
前記切替機構は、
前記第１のモータブラケットおよび前記第２のモータブラケットに回転可能に軸支され、前記少なくとも２つの態様間の切替を行うために当該切替機構に入力される切替動力を受けて回転する入力ロッドと、
前記入力ロッドの回転を前記切替シャフトに伝達して前記切替シャフトを回転させるリンク機構とを備えていることを特徴とする請求項３に記載の船舶推進機。
【請求項５】
前記リンク機構は、
一端部が前記入力ロッドに、前記入力ロッドに対して回転不能に接続された第１のリンク部材と、
一端部が前記切替シャフトに、前記切替シャフトに対して回転不能に接続された第２のリンク部材と、
一端部が前記第１のリンク部材の他端部に前記第１のリンク部材に対して回転可能に接続され、他端部が前記第２のリンク部材の他端部に前記第２のリンク部材に対して回転可能に接続された第３のリンク部材とを備えていることを特徴とする請求項４に記載の船舶推進機。
【請求項６】
前記切替機構は前記第１のモータと前記第２のモータとの間の空間における前部に配置されていることを特徴とする請求項１に記載の船舶推進機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、船舶の推進力を生成する動力源にモータ（電動機）を用いた船舶推進機に関する。
続きを表示（約 2,400 文字）【背景技術】
【０００２】
特開２００５－１５３７２７号公報（特許文献１）には、船舶の推進力を生成する動力源にモータを用いた船外機が記載されている。この船外機においては、モータが船外機の上部に設けられ、プロペラが固定されたプロペラシャフトが船外機の下部に設けられている。また、モータとプロペラシャフトとの間には、上下方向に伸長したドライブシャフトが設けられ、モータの動力はドライブシャフトを介してプロペラシャフトに伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００５－１５３７２７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、船舶の推進力を生成する動力源として２機のモータを用い、プロペラを回転させる方式を、２機のモータの動力を合わせた力によりプロペラを回転させる方式と、２機のモータのうちの一方のモータの動力のみによりプロペラを回転させる方式と、２機のモータのうちの他方のモータの動力のみによりプロペラを回転させる方式とのうち、少なくともいずれか２つの方式の間で切り替えるようにすることにより、船舶推進機の性能を高めることができる。
【０００５】
しかしながら、２機のモータ、およびプロペラを回転させる方式を切り替える機構を船舶推進機に設けた場合、船舶の推進力を生成する動力源として１機のモータのみが設けられた船舶推進機と比較して、船舶推進機が大幅に大型化するおそれがある。
【０００６】
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、２機のモータ、およびプロペラを回転させる方式を切り替える機構を船舶推進機に設けた場合でも、船舶推進機が大幅に大型化することを防ぐことができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題を解決するために、本発明は、動力を生成するパワーユニットと、プロペラが固定されたプロペラシャフトと、前記パワーユニットと前記プロペラシャフトとの間に設けられ、前記パワーユニットにより生成された動力を前記プロペラシャフトに伝達するドライブシャフトとを備えた船舶推進機であって、前記パワーユニットは、上下方向に伸長した第１のモータシャフトを有する第１のモータと、前記第１のモータの上方に配置され、上下方向に伸長した第２のモータシャフトを有する第２のモータと、前記第１のモータと前記第２のモータとの間に上下方向に移動可能に配置され、下端部には自身を前記第１のモータシャフトの上端部に接続するための第１の接続部が設けられ、上端部には自身を前記第２のモータシャフトの下端部に接続するための第２の接続部が設けられた接続部材と、前記第１のモータと前記第２のモータとの間に配置され、前記接続部材を上方または下方に移動させることにより、前記第１のモータシャフト、前記第２のモータシャフトおよび前記ドライブシャフトの接続の態様を、（ａ）前記第１のモータシャフトおよび前記第２のモータシャフトの双方が前記ドライブシャフトに接続された態様、（ｂ）前記第１のモータシャフトが前記ドライブシャフトに接続され、前記第２のモータシャフトが前記ドライブシャフトに接続されていない態様、および（ｃ）前記第２のモータシャフトが前記ドライブシャフトに接続され、前記第１のモータシャフトが前記ドライブシャフトに接続されていない態様のうちの少なくともいずれか２つの態様間において切り替える切替機構とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、２機のモータ、およびプロペラを回転させる方式を切り替える機構を船舶推進機に設けた場合でも、船舶推進機が大幅に大型化することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本発明の実施例の船外機を示す全体図である。
本発明の実施例の船外機におけるパワーユニット等を示す外観斜視図である。
図２中のパワーユニットを左から見た状態を示す外観図である。
図２中のパワーユニットを前から見た状態を示す外観図である。
図４中の切断線Ｖ－Ｖに沿って切断したパワーユニットを左から見た状態を示す断面図である。
図３中の切断線ＶＩ－ＶＩに沿って切断した動力切替装置等を上から見た状態を示す断面図である。
本発明の実施例の船外機のパワーユニットにおける下側モータと上側モータとの間を左から見た状態を示す説明図である。
（Ａ）は本発明の実施例の船外機のパワーユニットにおけるドッグクラッチを示す斜視図であり、（Ｂ）は本発明の実施例の船外機のパワーユニットにおける下側被嵌合部材を示す斜視図であり、（Ｃ）は本発明の実施例の船外機のパワーユニットの動力切替装置における切替機構を示す分解斜視図である。
本発明の実施例の船外機のパワーユニットにおける動力切替装置の動作を示す説明図である。
本発明の実施形態の船舶推進機において、接続部材の移動によって第１のモータシャフト、第２のモータシャフトおよびドライブシャフトの接続の態様が切り替わる構造の具体例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本発明の実施形態の船舶推進機は、動力を生成するパワーユニットと、プロペラが固定されたプロペラシャフトと、パワーユニットとプロペラシャフトとの間に設けられ、パワーユニットにより生成された動力をプロペラシャフトに伝達するドライブシャフトとを備えている。また、パワーユニットは、第１のモータ、第２のモータ、接続部材、および切替機構を備えている。
（【００１１】以降は省略されています）

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