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公開番号2025025094
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-21
出願番号2023129559
出願日2023-08-08
発明の名称骨導補聴ユニット
出願人国立大学法人電気通信大学,国立大学法人愛媛大学,個人,日本光電工業株式会社
代理人弁理士法人エビス国際特許事務所
主分類H04R 25/00 20060101AFI20250214BHJP(電気通信技術)
要約【課題】本発明は、小型で感染症リスクが小さい骨導補聴ユニットを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の骨導補聴ユニットは、頭皮の下に埋め込まれる骨導補聴ユニットであって、振動を発生させる振動発生部と、アンカーと、を備え、頭皮の外側から変動磁界を前記振動発生部に与えることにより振動を発生させ、前記振動を、前記アンカーを介して頭骨に伝達する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
頭皮の下に埋め込まれる骨導補聴ユニットであって、
振動を発生させる振動発生部と、アンカーと、を備え、
頭皮の外側から変動磁界を前記振動発生部に与えることにより振動を発生させ、
前記振動を、前記アンカーを介して頭骨に伝達することを特徴とする骨導補聴ユニット。
続きを表示（約 950 文字）【請求項２】
前記振動発生部は、超磁歪素子を有していることを特徴とする請求項１に記載された骨導補聴ユニット。
【請求項３】
前記振動発生部は、前記超磁歪素子を固定する固定板を備え、
変動磁界により前記超磁歪素子を伸縮動作させることにより、前記固定板と前記超磁歪素子を湾曲させて、前記振動を発生することを特徴とする請求項２に記載された骨導補聴ユニット。
【請求項４】
前記超磁歪素子は、長手方向に沿った面が前記固定板に固定され、
変動磁界により前記超磁歪素子を前記長手方向に伸縮動作させることにより、前記固定板と前記超磁歪素子を湾曲させて、前記振動を発生することを特徴とする請求項３に記載された骨導補聴ユニット。
【請求項５】
前記超磁歪素子の前記長手方向から直角方向に、前記超磁歪素子から離れて前記アンカーの中心軸であるアンカー軸が位置し、
前記固定板は、前記固定板と前記超磁歪素子を湾曲させて発生した前記振動を、振動伝導部を介して前記アンカーに伝えることを特徴とする請求項４に記載された骨導補聴ユニット。
【請求項６】
前記アンカー軸は、前記超磁歪素子の前記長手方向における中心線の垂直二等分線と交差する位置に設けられていることを特徴とする請求項５に記載された骨導補聴ユニット。
【請求項７】
前記振動伝導部は、略二等辺三角形の形状をなし、
前記振動伝導部の等辺が交差する位置の近傍に前記アンカーが位置し、
前記振動伝導部の底辺に沿って前記超磁歪素子を固定することを特徴とする請求項６に記載された骨導補聴ユニット。
【請求項８】
前記振動伝導部の２つの等辺がなす角度は、６０°以上、１００°以下であることを特徴とする請求項７に記載された骨導補聴ユニット。
【請求項９】
前記超磁歪素子は、２つの永久磁石により挟まれていることを特徴とする請求項２乃至８のいずれか一項に記載された骨導補聴ユニット。
【請求項１０】
前記振動発生部は、永久磁石を有さないことを特徴とする請求項３乃至８のいずれか一項に記載された骨導補聴ユニット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、頭骨の骨伝導により内耳に振動を伝えて補聴する、骨導補聴ユニットに関するものである。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
中耳機能に障害を有する伝達難聴の患者に対して、骨伝導により内耳に振動を伝える補聴器が開発されている。特許文献１の補聴器は、骨伝導により内耳に振動を伝えるものであり、頭骨に埋め込む補聴駆動部を有している。特許文献１の補聴駆動部は頭骨に直接取り付けられており、頭皮により覆われ、コードでマイクロフォンを備えた外部装置と接続している。そのため頭皮とコードの間から感染しないように処置を行う必要がある。特許文献１には、補聴駆動部と外部装置との間を無線通信により接続する補聴器も記載されている。しかし、ケーブルを皮膚の外へ導出して皮膚外の電池に接続しており、皮膚とケーブルの間で感染症の措置を行う必要がある。血液の流れで発電する体内電池も記載されているが、このような体内発電は血栓の発生を抑える必要がある。また、補聴駆動部に電池を設けると、定期的に頭皮を切開して電池を交換する必要がある。無線給電で二次電池を充電することも考えられるが、装置が大きくなってしまう。さらに、二次電池が劣化すると交換する必要がある。
【０００３】
特許文献２の骨導補聴器は、頭骨に埋め込んだ体内ユニットに、振動子駆動コイルが巻装された振動子を設けている。そして、体外ユニットに設けた体外送信コイルから体内ユニットに設けた体内受信コイルに伝送磁束によって可聴音変調伝送信号を伝送して、体内受信コイルに生じた励磁電流を振動子駆動コイルに送って振動子を伸縮駆動する。このようにしたことにより、体内ユニットに電源や復調回路を設けることなく可聴音信号を高い精度で骨導させることができる。また、頭皮から外導出される配線がなく、感染症リスクが小さい。
【０００４】
しかしながら、特許文献２の骨導補聴器は、体内ユニットに体内受信コイルや振動子のための振動子駆動コイルを有しているため、体内ユニットが大型化してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２００４－２８９２１９号公報
特許５２１９０３７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、小型で感染症リスクが小さい骨導補聴ユニットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の一実施例における骨導補聴ユニットは、頭皮の下に埋め込まれる骨導補聴ユニットであって、振動を発生させる振動発生部と、アンカーと、を備え、頭皮の外側から変動磁界を前記振動発生部に与えることにより振動を発生させ、前記振動を、前記アンカーを介して頭骨に伝達することを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明により、感染症リスクが小さく、小型で高効率の骨導補聴ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
実施例１の骨導補聴ユニットを頭骨に装着した状況を示す図。
頭部に装着した実施例１の骨導補聴ユニットを第１の向きから見た側面図。
頭部に装着した実施例１の骨導補聴ユニットを第２の向きから見た側面図。
実施例１の体外ユニットの上面図。
実施例１の骨導補聴ユニットの上面図。
実施例１の固定板の上面図。
実施例１の固定板の断面図。
実施例１の固定板の下面図。
実施例１のアンカーの側面図。
トップケースを外した実施例１の骨導補聴ユニットの上面図。
トップケースを外した実施例１の骨導補聴ユニットを逆第１の向きから見た図。
逆第１の向きから見た実施例１の振動発生部の動き。
実施例１の骨導補聴ユニットの断面図。
実施例１において、頭骨に振動発生装置を取り付ける前の状態を模式的に示す断面図。
実施例２の固定板の上面図。
実施例３の固定板の上面図。
実施例４の固定板の上面図。
実施例５の固定板の上面図。
実施例５の固定板の断面図。
他の体外ユニットの上面図。
頭部に装着した他の体外ユニットを第２の向きから見た断面図。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【００１０】
実施例１の骨導補聴システムは、中耳機能に障害を有する伝達難聴の患者に対して、骨伝導により内耳に振動を伝え、音声認識させることができる。実施例１の骨導補聴システムは、体内ユニットである骨導補聴ユニット１（図１～３等に図示）の他に、体外ユニット２（図２、３等に図示）と、集音ユニット３（図示せず）、体外ユニット２と集音ユニット３を繋ぐ配線４（図示せず）を有している。これらの点は後述する他の実施例でも同様である。
（【００１１】以降は省略されています）

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