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公開番号2025022118
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023126398
出願日2023-08-02
発明の名称接合構造体およびその製造方法
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B29C 65/70 20060101AFI20250206BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】金属体と樹脂体との相互の線膨張差による接合界面での剥がれを防止または抑制し得る接合構造体を提供する。
【解決手段】接合構造体1は、金属体10と樹脂体20とが相互に対向する接合面11、21で接合されたものである。金属体10は、自身の長手方向Wとは交差する方向に沿って接合面11に形成されたスリット30を有し、スリット30は、樹脂体20との接合前の状態において自身溝幅方向に押圧されて縮幅されており、樹脂体20は、金属体10の接合面11の長手方向Wに沿ってスリット30を覆う位置に接合されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
金属体と樹脂体とが相互に対向する接合面で接合された接合構造体であって、
前記金属体は、自身の長手方向とは交差する方向に沿って前記接合面に形成されたスリットを有し、
前記スリットは、前記樹脂体との接合前の状態において自身の溝幅方向の押圧により縮幅されており、
前記樹脂体は、前記金属体の接合面の長手方向に沿って前記スリットを覆う位置に接合されていることを特徴とする接合構造体。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記スリットは、前記溝幅方向で対向する一対の内側面が、前記スリットの長手方向両端部から溝中央部に向かって溝幅が狭くなる縮幅部を有する請求項1に記載の接合構造体。
【請求項3】
前記スリットの延在方向は、前記長手方向と直交している請求項1に記載の接合構造体。
【請求項4】
前記スリットは、前記長手方向に離隔して複数形成されている請求項1に記載の接合構造体。
【請求項5】
前記複数のスリット全体は、前記長手方向とは交差する方向において前記樹脂体と接合される範囲を横断している請求項4に記載の接合構造体。
【請求項6】
前記複数のスリットは、前記長手方向に並ぶスリットの形成位置が、前記長手方向で一箇所おきに前記直交方向にて前後している請求項4に記載の接合構造体。
【請求項7】
前記複数のスリットの形成間隔は、前記樹脂体との接合端に近いほど接合端から離れた位置よりも狭くなっている請求項4に記載の接合構造体。
【請求項8】
前記複数のスリットの隣接するスリットの間に、更に、前記スリットの深さよりも浅い複数の溝が異種材接合用溝として形成されている請求項4に記載の接合構造体。
【請求項9】
当該接合構造体は、車体の前若しくは後のバンパ内に車幅方向に沿って取り付けられるバンパレインフォースメントであり、
前記金属体が、自身の背面両端に車体側に取り付けるための二つの取付部をそれぞれ有する金属製のバンパビームであり、
前記樹脂体が、前記バンパビームの背面に沿って接合される樹脂製の補強部である請求項1~8のいずれか一項に記載の接合構造体。
【請求項10】
金属体と樹脂体とが相互に対向する接合面で接合された接合構造体を製造する方法であって、
自身接合面での長手方向に沿って樹脂体と接合される金属体の接合面に、前記長手方向とは交差する方向に沿ってスリットを形成するスリット形成工程と、
前記スリット形成工程で形成されたスリットを溝幅方向に押圧して縮幅する溝縮幅工程と、
前記溝縮幅工程を経た後に、前記接合面の長手方向に沿って樹脂体の樹脂母材を接合する樹脂接合工程と、
を含むことを特徴とする接合構造体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属体と樹脂体とを相互に対向する接合面で接合した接合構造体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
この種の接合構造体として、例えば、金属体(メタルシート)上に、樹脂体として炭素繊維強化熱可塑性樹脂(CFRTP)からなる補強部材(リブ)をプレス形成する自動車部品が検討されている。これらの接合構造体による自動車部品は、加熱した熱可塑性樹脂とメタルシートとを金型内で一体形成することで製造される。
【0003】
従来、この種の接合構造体のように、被着体として樹脂体のような異材を金属体に接合する際、相互の線膨張係数が異なることから、線膨張差を吸収できないと、相互に対向する接合界面での剥がれや割れが生じる場合がある。
そこで、例えば、特許文献1記載の技術では、刃物のロウ付けの際に熱膨張差を吸収するスリット構造を設けている。また、特許文献2記載の技術では、放熱板の熱膨張差による変形を抑制するためにスリット構造を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-152628号公報
WO2013/018329 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1ないし2に開示される従来のスリット構造は、スリット内に被着体が入り込まないことを前提としている。しかし、アウトサート成形のように、金属表面に被着体として溶融樹脂を直接射出成形する場合、単にスリットを形成しただけでは、スリット内に溶融樹脂が入り込むので線膨張差を吸収できなくなるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、金属体と樹脂体相互の線膨張差による接合界面での剥がれを防止または抑制し得る接合構造体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る接合構造体は、金属体と樹脂体とが相互に対向する接合面で接合された接合構造体であって、前記金属体は、自身の長手方向とは交差する方向に沿って前記接合面に形成されたスリットを有し、前記スリットは、前記樹脂体との接合前の状態において自身の溝幅方向の押圧により縮幅されており、前記樹脂体は、前記金属体の接合面の長手方向に沿って前記スリットを覆う位置に接合されている。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る接合構造体の製造方法は、金属体と樹脂体とが相互に対向する接合面で接合された接合構造体を製造する方法であって、自身接合面での長手方向に沿って樹脂体と接合される金属体の接合面に、前記長手方向とは交差する方向に沿ってスリットを形成するスリット形成工程と、前記スリット形成工程で形成されたスリットを溝幅方向に押圧して縮幅する溝縮幅工程と、前記溝縮幅工程を経た後に、前記接合面の長手方向に沿って樹脂体の樹脂母材を接合する樹脂接合工程と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、金属体と樹脂体との相互の線膨張差による接合界面での剥がれを防止または抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る接合構造体を採用した一実施形態であるバンパレインフォースメントの説明図であり、同図(a)は樹脂体を接合前の状態の斜視図、(b)は樹脂体を接合後の状態の斜視図である。
本発明に係る接合構造体の接合面におけるスリットの説明図であり、同図(a)は、樹脂体を接合前且つ押圧による縮幅前の状態の平面図、(b)は樹脂体を接合前且つ押圧により縮幅後の状態の平面図、(c)は樹脂体を接合後且つ線膨張差により拡幅変形後の状態の平面図、(d)は(b)のスリットの拡大図、(e)は(c)のスリットの拡大図である。
図1に示すバンパレインフォースメントの製造方法の説明図(a)~(d)である。
図3に示す製造方法において、金属体と樹脂体との接合過程を説明する模式図(a)~(d)であり、各図は、図1でのX方向(長手方向)に沿った断面視を模式的に示している。
図4に示す接合過程において、縮幅されたスリットが線膨張差により拡幅変形する状態のイメージを白抜き矢印にて示す模式図(a)~(c)である。
対比例であって、図4に示す接合過程において、スリットを設けない場合、線膨張差に追従できないイメージを白抜き矢印にて示す模式図(a)~(c)である。
対比例であって、図4に示す接合過程において、縮幅されていないスリットの場合、線膨張差に追従できないイメージを白抜き矢印にて示す模式図(a)~(c)である。
複数のスリット(線膨張吸収用溝)に加え、更に、異材接合用溝を凹凸領域として隣接するスリット間に設ける場合の一実施例を示す模式図(a)~(e)である。
複数のスリットを設ける場合の一実施例を示す模式図(a)、(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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