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公開番号2024139872
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023050803
出願日2023-03-28
発明の名称複合物品の製造方法。
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類B29C 70/46 20060101AFI20241003BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】本発明は、中空構造部を少なくとも一部に有する繊維強化樹脂物品を製造する方法に関する、有益な改良を提供する。
【解決手段】ワックスからなる可融コアの外側に、プリプレグと金属板を含む予備成形体をプレス金型内に配置し、加熱してプリプレグが硬化した繊維強化樹脂22と金属板2とが接着して一体化した硬化物を得、前記硬化物から前記可融コアを除去する中空構造を有する複合物品1の製造方法であって、繊維強化樹脂と金属の熱による収縮差または膨張差を吸収する凹凸構造を有する複合物品の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ワックスからなる可融コアの外側に、プリプレグと金属板を含む予備成形体をプレス金型内に配置し、加熱してプリプレグが硬化した繊維強化樹脂と金属板とが接着して一体化した硬化物を得、前記硬化物から前記可融コアを除去する中空構造を有する複合物品の製造方法であって、繊維強化樹脂と金属板の熱による収縮差または膨張差を吸収する凹凸構造を有する複合物品の製造方法。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記金属板が、少なくとも一つの凹凸構造を有する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記金属板がアルミ板である請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記金属板の厚さが0.5~3mmである請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記繊維強化樹脂と前記金属板とが接着剤で接着されている請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記金属板の面積が1000cm

以上である、実施形態1に記載の製造方法。
【請求項7】
前記繊維強化樹脂と前記金属板との接着部分の幅が1~5cmである請求項1に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、複合物品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
繊維強化樹脂(FRP;Fiber Reinforced Plastic)は、自動車用の補強部材を含む様々な用途で使用されている。プリプレグをワックスからなるコアと共にプレス金型内で加熱して硬化させることにより、中空構造部を有する繊維強化樹脂物品を製造する方法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2018/079824号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
その繊維強化樹脂物品の中でも、繊維強化樹脂と金属からなる複合物品において、それぞれの特徴を有する各材料を適材適所に配置することは、軽量であり、かつ必要な強度、剛性を設計する上で重要な技術である。
製品に要求される特性は様々であり、ある部位は金属の特性を有し、ある部位は繊維強化樹脂物品の特性を有することで一つの製品で要求特性に対応することが可能となることから、複合物品による製品設計は単一材料による設計に比べて、軽量化、高強度化といった優れた性能を発揮することがある。
【0005】
しかし、金属と繊維強化樹脂の線膨張係数は大きく異なり、繊維強化樹脂が成形される温度から常温への変化、あるいは製品が使用される温度への変化により、金属と繊維強化樹脂の収縮・膨張差によって、複合物品では金属と繊維強化樹脂の接着部分で剥離が発生する。
剥離した構造物では設計された機能を満たせなくなることや、剥離した隙間から物質の漏洩、または脱落が起こりえることから、複合成形品の設計において接着性を保つことは非常に重要である。
【0006】
本発明は、繊維強化樹脂と金属を含む中空部を有する複合物品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の目的には、異種材料が組み合わされた複合物品を異種材料間の接着を損なうことなく中空部を有する複合物品を得ることが含まれる。
本発明の各実施形態により解決される課題は、本明細書中に明示的または黙示的に開示される場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様では、ワックスからなる可融コアの外側に、プリプレグと金属板を含む予備成形体をプレス金型内に配置し、加熱してプリプレグが硬化した繊維強化樹脂と金属板とが接着して一体化した硬化物を得、前記硬化物から前記可融コアを除去する中空構造を有する複合物品の製造方法であって、繊維強化樹脂と金属の熱による収縮差または膨張差を吸収する凹凸構造を有する複合物品の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ワックスからなる可融コアの外側に、プリプレグと金属板を含む予備成形体をプレス金型内に配置し、加熱してプリプレグが硬化した繊維強化樹脂と金属板とが接着して一体化した硬化物を得、前記硬化物から前記可融コアを除去する、中空構造を有する複合物品の製造方法であって、繊維強化樹脂と金属との熱による収縮差または膨張差を吸収する凹凸構造を有し、繊維強化樹脂と金属板との接着部が剥離しない複合物品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、繊維強化樹脂と金属板からなる複合成形品を示す斜視図である。
図2は、凹凸を有する可融コアを示す斜視図である。
図3は、凹凸を有する曲げ加工された金属板を示す斜視図である。
図4は、プリプレグ予備成形体を示す斜視図である。
図5は、接着シートを示す斜視図である。
図6は、実験例1で用いられる成形時の模式図である。
図7は、実験例1で用いられる成形時の材料を(a)~(e)にて個別に示した模式図である。
図8は、実験例2で用いられる成形時の模式図である。
図9は、実験例2で用いられる成形時の材料を(a)~(e)にて個別に示した模式図である。
図10は、実験例1で得られた複合成形品の収縮による変形(a)、および実験例2で得られた複合成形品の収縮による変形(b)を示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
プリプレグと金属板をワックスからなるコアと共にプレス金型内に配置して加熱して硬化させる際に、プリプレグ、金属板の1つ以上が凹凸構造を有することにより、繊維強化樹脂と金属板との熱による収縮差または膨張差を凹凸の変形により吸収することによって、異種材料間の接着が保たれ、中空構造部を少なくとも一部に有する金属と繊維強化樹脂を含む複合物品を製造する。
一般に熱硬化性樹脂からなる繊維強化樹脂の成形温度が常温よりも高く、成形後に成形品は常温に冷却されることから、金属板と繊維強化樹脂との複合成形品を考えた場合、線膨張係数が繊維強化樹脂と比べて大きい金属は、収縮量が繊維強化樹脂に比べて大きくなる。ただし、熱硬化性樹脂の種類や厚さによっては、線膨張係数が、金属に比べ熱硬化性樹脂が大きくなる場合もある。
成形物とした後、成形物の温度が下がる際、金属板と熱硬化性樹脂の硬化物との収縮量の差が接着部において応力を生じることとなり、接着剤の接着強度よりも収縮により発生する応力が上回ることで接着部の剥離といった接着不具合が生じる。
この時、金属板が平坦ではない場合、収縮は金属板が変形することで収縮による接着部への応力は、金属板が平坦であった場合に比べて低減され、接着部の破壊を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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