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公開番号2025021635
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023125477
出願日2023-08-01
発明の名称通信装置および通信制御方法
出願人住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H04L 7/00 20060101AFI20250206BHJP(電気通信技術)
要約【課題】通信装置に無瞬断リセットが生じる場合であっても、同期システムにおいて同じ同期源への同期を継続することが可能な通信装置および通信制御方法を提供する。
【解決手段】本開示の一実施態様に係る通信装置は、ネットワークを介して同期制御に関する制御パケットを交換する複数の通信装置を有する同期システムに適用可能な通信装置であって、通信装置は、パケットの転送を停止させること無くリセットする無瞬断リセットが可能なように構成された制御部を備え、制御部は、制御パケットを送信および受信することによって、同期制御を実行し、通信装置は、制御部の無瞬断リセットの期間中に、同期元のポートから受信した制御パケットを、他の同期ポートへ直ちに転送するパケット転送部をさらに備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ネットワークを介して同期制御に関する制御パケットを交換する複数の通信装置を有する同期システムに適用可能な前記通信装置であって、
前記通信装置は、パケットの転送を停止させること無くリセットする無瞬断リセットが可能なように構成された制御部を備え、
前記制御部は、前記制御パケットを送信および受信することによって、前記同期制御を実行し、
前記通信装置は、前記制御部の前記無瞬断リセットの期間中に、同期元のポートから受信した前記制御パケットを、他の同期ポートへ直ちに転送するパケット転送部をさらに備える、通信装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記無瞬断リセットに先立ち、前記パケット転送部が前記同期元のポートから受信した前記制御パケットを前記他の同期ポートに転送するように前記パケット転送部に対して転送ルールを設定し、前記無瞬断リセット後には、前記パケット転送部に対する前記転送ルールを、前記無瞬断リセットの以前の前記転送ルールに戻す、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信装置は、記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記制御部の前記無瞬断リセットが実行されるに先立って、前記制御部のリセットが前記無瞬断リセットに該当するか否かを示すリセット情報を前記記憶部に書き込み、前記リセット後の起動の際に前記リセット情報を確認して、前記制御部の前記リセットが、前記無瞬断リセットおよび通常リセットのいずれであったかを判定する、請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記同期制御に関するプロトコルに従うプロトコル処理と、前記パケット転送部への前記設定とをソフトウェアの処理によって実行するように構成される、請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
前記プロトコル処理は、PTPに従う時刻同期の処理を含み、
前記制御パケットは、前記時刻同期の時刻同期源を通知するためのメッセージを含み、
前記通信装置は、
前記PTPに従う前記時刻同期の対象となるクロック部をさらに備える、請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記プロトコル処理は、ESMCに従う周波数同期処理を含み、
前記制御パケットは、前記同期制御の周波数同期源となりえるクロックの品質レベルを示す情報を含み、
前記プロトコル処理部は、前記制御パケットの品質レベルを示す情報に従って、前記クロックの複数の供給源のうち前記クロックの品質レベルが最も高い供給源からのクロックを前記周波数同期源として選択する、請求項4に記載の通信装置。
【請求項7】
前記パケット転送部は、前記無瞬断リセットの間、前記複数の供給源のうち前記周波数同期源の供給源以外の供給源から供給されるクロックを使用しないことを示す前記制御パケットを、前記他の同期ポートから受信すると、当該制御パケットを、前記同期元のポートへ転送する、請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記プロトコル処理は、PTPに従う時刻同期の処理を含み、
前記制御パケットは、前記時刻同期の同期源が示す時刻を通知するためのパケットを含み、
前記通信装置は、
前記PTPに従う前記時刻同期の対象となるクロックを発生させるクロック部をさらに備え、
前記クロック部は、前記制御部の前記無瞬断リセットの間は、前記クロック部が発生させる前記クロックの周波数を、前記プロトコル処理部によって選択された同期源の周波数に同期させる、請求項5に記載の通信装置。
【請求項9】
ネットワークを介して同期制御に関する制御パケットを交換する複数の通信装置を有する同期システムに適用可能な前記通信装置による通信制御方法であって、前記通信装置は、パケットの転送を停止させること無くリセットする無瞬断リセットが可能なように構成され、前記通信制御方法は、
前記制御パケットを送信および受信することによって、前記同期制御を実行するステップと、
前記無瞬断リセットを実行するステップと、
前記無瞬断リセットの期間中に、前記通信装置が前記ネットワークを介して同期元のポートから受信した前記制御パケットを、他の同期ポートへ直ちに転送するステップとを備える、通信制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、通信装置および通信制御方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
同期イーサネット(「イーサネット」は登録商標)技術は、パケットネットワーク上で同期を確立するための技術である。たとえばITU-T G.8264/Y.1364(非特許文献1を参照)は、イーサネット同期メッセージチャネル(Ethernet(登録商標) Synchronization Message Channel;ESMC)を規定する。ESMCは、配信クロックの品質を伝達するインタフェースであり、ESMCプロトコルデータユニット(PDU)と呼ばれるパケットを装置間でやりとりすることにより、自装置の同期源の品質を伝え合う。各装置は、ESMC有効ポートで受信したクロックのうち最良の品質のクロックを自身の同期源として選択する。これによって同期系全体においてクロック周波数を品質良く同期できる。
【0003】
パケットネットワーク上で同期を確立するための技術として、絶対時刻を一致させる同期方法である時刻同期も提案されている。たとえばPTP(Precision Time Protocol)はネットワーク全体でクロックを同期させるために使用される通信プロトコルである(非特許文献2および非特許文献3を参照)。PTPでは、同期を行う装置それぞれがマスタおよびスレーブとしての役割を有する。各装置は、時刻情報の付与されたPTPパケットを互いにやり取りする。スレーブは、PTPパケットの送信および受信時刻を基に装置間の遅延(Delay)およびマスタ-スレーブ間の時計のずれを算出して、スレーブの時刻をマスタに合わせる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
ITU-T G.8264/Y.1364 Amendment 1,[online],2018年3月,[2023年5月10日検索],インターネット<URL:https://www.itu.int/rec/dologin_pub.asp?lang=e&id=T-REC-G.8264-201803-I!Amd1!PDF-E&type=items>
「5Gモバイルネットワーク実現に向けた高精度時刻・周波数同期技術の標準化動向」,NTT技術ジャーナル,[online],2018年11月,[2023年5月19日検索],インターネット<URL:https://journal.ntt.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/JN20181144.pdf>
「3.5GHz帯TD-LTE導入に向けた高精度時刻同期ネットワーク装置の開発」,NTT DOCOMOテクニカルジャーナル Vol.24 No.2,[online],2016年,[2023年5月19日検索],インターネット<URL:https://www.docomo.ne.jp/binary/pdf/corporate/technology/rd/technical_journal/bn/vol24_2/vol24_2_006jp.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
たとえばサービスの提供を停止させないといった理由から、通信装置には、主信号の通信機能を維持したままリセットを行うことが求められることがある。このようなリセットを以下では「無瞬断リセット」と呼ぶ。
【0006】
通常では、通信装置の制御部に対するソフトウェアリセットによって、無瞬断リセットが実行される。しかしながら、ESMCあるいはPTPのプロトコル処理をソフトウェアによって実行する場合、通信装置は、ソフトウェアリセット中には、ESMCあるいはPTPのプロトコル処理を実行することができない。
【0007】
同期制御において、通信装置は、プロトコル処理のキープアライブを目的とする制御パケットの送受信を行う。ソフトウェアのリセット中には、通信装置は制御パケットを送受信できないため、その通信装置に対する下流側の通信装置では、制御パケットの受信についてのタイムアウトが発生しうる。下流側の通信装置では、制御パケットの受信タイムアウトが発生した場合には、同期源の切り替えが発生する。しかし、通信装置は、ソフトウェアのリセット中には同期源の切り替えに追随できないため、下流側の通信装置において同期源が切り替わったことを他の通信装置に伝達することができない。したがって通信装置のソフトウェアリセットにより、同期系全体が1つの同期源に同期した状態を保証できなくなる可能性がある。
【0008】
本開示の目的は、同期システムにおける通信装置に無瞬断リセットが生じる場合であっても、その同期システムにおいて同じ同期源への同期を継続することを可能にする通信装置および通信制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の通信装置は、ネットワークを介して同期制御に関する制御パケットを交換する複数の通信装置を有する同期システムに適用可能な通信装置であって、通信装置は、パケットの転送を停止させること無くリセットする無瞬断リセットが可能なように構成された制御部を備え、制御部は、制御パケットを送信および受信することによって、同期制御を実行し、通信装置は、制御部の無瞬断リセットの期間中に、同期元のポートから受信した制御パケットを、他の同期ポートに直ちに転送するパケット転送部をさらに備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、同期システムにおける通信装置に無瞬断リセットが生じる場合であっても、その同期システムにおいて同じ同期源への同期を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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