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公開番号
2024178853
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-25
出願番号
2023097321
出願日
2023-06-13
発明の名称
聴音装置
出願人
BoCo株式会社
代理人
個人
主分類
H04R
1/00 20060101AFI20241218BHJP(電気通信技術)
要約
【課題】 骨伝導スピーカをより効率よく利用可能な聴音装置を提供する。
【解決手段】 聴音装置1は、主に、空気伝導スピーカ部3、骨伝導スピーカ部7、連結部5等から構成される。聴音装置1の制御部は、通信部で受けた音響電気信号に対して、アンプを制御可能である。アンプは、骨伝導スピーカ部7及び空気伝導スピーカ部3にそれぞれ適した音響電気信号に増幅及びその他の処理を行い、骨伝導スピーカ部7及び空気伝導スピーカ部3に伝送可能である。すなわち、通信部で受けた音響電気信号に対して、アンプは、最低2チャンネルの出力が可能であり、骨伝導スピーカ部7と空気伝導スピーカ部3へ伝送する音響電気信号を変えることが可能である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
聴音装置であって、
音響電気信号を振動に変換して振動を出力する骨伝導スピーカ部と、
音響電気信号で空気を振動させて音を出力する空気伝導スピーカ部と、
を具備し、
前記骨伝導スピーカ部と前記空気伝導スピーカ部へ伝送する音響電気信号を変えることが可能であることを特徴とする聴音装置。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
前記骨伝導スピーカ部と前記空気伝導スピーカ部へ伝送する音響電気信号の出力レベルを変えることが可能であることを特徴とする請求項1記載の聴音装置。
【請求項3】
前記骨伝導スピーカ部と前記空気伝導スピーカ部へ伝送する音響電気信号の周波数帯を変えることが可能であることを特徴とする請求項1記載の聴音装置。
【請求項4】
前記骨伝導スピーカ部と前記空気伝導スピーカ部へ伝送する音響電気信号の時間的な位相を変えることが可能であることを特徴とする請求項1記載の聴音装置。
【請求項5】
複数のアンプを有し、前記骨伝導スピーカ部へ伝送する音響電気信号の音源と、前記空気伝導スピーカ部へ伝送する音響電気信号の音源が異なることを特徴とする請求項1記載の聴音装置。
【請求項6】
マイクをさらに具備し、
前記骨伝導スピーカ部と前記空気伝導スピーカ部の一方の音源が、前記マイクで得られた音源であることを特徴とする請求項5記載の聴音装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨に振動を与えることで音を認識させる骨伝導スピーカを有する聴音装置に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、音楽や会話を聴く手段として、ヘッドホンやイヤホンなどのような装置(以下、聴音装置という。)が広く使用されてきている。このような聴音装置としては、空気伝導を利用したものと骨伝導を利用したものとがある。空気伝導を利用したものは、電気信号として入力された音源を空気の振動に変換して鼓膜に伝えて振動させ、鼓膜の振動が耳の奥の中耳を通って、脳に音の情報が伝達され認識される仕組みを利用している。
【0003】
一方、骨伝導を利用した聴音装置は、電気信号として入力された音響信号を機械的な振動に変換し、その振動を適切な位置から骨に与えて骨に振動を伝え、その振動により伝わる骨伝導音で音を認識させるものである。この骨伝導を利用した聴音装置は、ヘッドホンやイヤホンのように耳孔に挿入して使用する必要がなく、耳には周囲の音が遮蔽されることなく入ってくるので、装着していても安全である。また、鼓膜の振動を利用しないことから、難聴の人でも音を認識することができ、補聴器等への利用も進められている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平02-62199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、骨伝導スピーカと空気伝導スピーカとでは、聴音する音に対して、それぞれ長所と短所が存在する。例えば骨伝導スピーカは、低音域での音に有利であり、空気伝導スピーカは、高音域での音に有利である。また、空気伝導スピーカは、小さい音に対しても有利であり、骨伝導スピーカは大きな音量でも音漏れ等が少ないという利点がある。このため、使用状況や対象に応じて両者を適宜使い分けるなどの必要がある。
【0006】
また、骨伝導を利用した骨伝導スピーカは、振動部を適切な位置に当接させることで聴音が可能となる。適切な位置としては、例えば、こめかみや乳様突起と呼ばれる部位が挙げられる。このように、骨伝導スピーカによれば、耳を塞ぐことなく音を聴くことができるため、周囲の環境音や人声を耳で聞きながら、骨伝導スピーカによって音楽等を聴くことができる。
【0007】
しかし、例えば難聴者が骨伝導スピーカを補聴器として使用する際には、マイクで集音した環境音等を骨伝導スピーカによって聴くことになる。このため、携帯端末等による音楽と、周囲の環境音等とを同時に聞くためには、携帯端末のスピーカで音楽を使用者の周囲の空間に一旦鳴らして、この音楽と共に周囲の環境音をマイクで集音する必要がある。このため、電車内や公共の場等、難聴者が環境音や人声を聞く必要がある場合には、携帯端末等から音楽を同時に聴くことができない。
【0008】
また、骨伝導スピーカを初めて使用した使用者の中には、従来の空気伝導スピーカの場合と比較して、違和感を覚える者も多い。これは、前述したように、空気伝導スピーカと骨伝導スピーカとでは、空気振動を介する音の伝達と、空気振動を伴わない音の伝達とで音の伝達ルートが全く異なり、同じ音源の音であっても、使用者は異なる聞こえ方で音を感じるためと考えられる。
【0009】
一方、発明者らは、骨伝導スピーカをある程度の期間、継続的に使用すると、使用者はいわゆる「慣れ」によって、当初感じていた違和感が低減し、より良い音質で音を感じることができるようになることを見出した。このため、使用初期から慣れるまでの間もできるだけ違和感が小さい聴音装置が望まれる。
【0010】
本発明は、これらのような問題に鑑みてなされたもので、骨伝導スピーカをより効率よく利用可能な聴音装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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