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公開番号2025074377
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185128
出願日2023-10-29
発明の名称非可聴音配信方法およびシステム
出願人個人
代理人個人
主分類H04R 3/00 20060101AFI20250507BHJP(電気通信技術)
要約【課題】超低周波数(例えば、20Hz未満)の非可聴音を配信するとともに、配信履歴をもとに非可聴音に対するユーザの反応を考察しようとする非可聴音の配信方法および配信システムを提供する。
【解決手段】非可聴音から可聴音を作成して、非可聴音と可聴音をユーザに送信する。あるいは可聴音から非可聴音を作成して、可聴音と非可聴音をユーザに送信する。ユーザは、あらかじめ年齢、性別を含む属性を登録し、システム側はユーザから受信した感想を含む聴取状況を集計し分析する。この分析結果を、超低周波数の非可聴音に対するユーザの反応を知る手がかりとする。
【選択図】図1




特許請求の範囲【請求項1】
非可聴音をユーザに送信する際、前記非可聴音のみを送信する、前記非可聴音を変換した可聴音を同時に送信する、あるいは前記非可聴音に前記可聴音を重ねあわせた複合音を送信する非可聴音配信方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
ユーザは、前記非可聴音のみを受信するか、前記非可聴音と前記可聴音の両者を受信するか、前記複合音を受信するかを選択可能とする請求項1に記載の非可聴音配信方法。
【請求項3】
可聴音の音声データを非可聴音に変換し、前記可聴音と前記変換された非可聴音をユーザに送信する非可聴音配信方法。
【請求項4】
前記可聴音の音声データは楽曲データであり、この楽曲の演奏に含まれる低音楽器が奏でる和音の根音を変換して非可聴音を作成する請求項3に記載の非可聴音配信方法。
【請求項5】
前記可聴音を非可聴音に変換する際、それぞれ異なる超低周波数の範囲で変換した複数の非可聴音を作成し、聴取を希望するユーザにいずれかの超低周波数域の非可聴音を前記可聴音とともに送信することを特徴とする請求項3または請求項4のいずれかに記載の非可聴音配信方法。
【請求項6】
ユーザは、あらかじめ年齢、性別を含む属性を登録し、ユーザから受信した感想を含む聴取状況を集計し分析することを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかに記載の非可聴音配信方法。
【請求項7】
前記ユーザが受信したデータの時間とともに変化する周波数と各周波数に対応する音圧の大きさとを3次元あるいは2次元のグラフに表し、このグラフを前記ユーザの端末の画面に表示させることを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかに記載の非可聴音配信方法。
【請求項8】
サーバとユーザ端末が通信回線を介して接続するシステムであって、
前記サーバは非可聴音を取得する手段と、
前記非可聴音を可聴音に変換する手段と、
前記非可聴音と、前記非可聴音および前記可聴音の両者と、前記非可聴音に前記可聴音を重ねあわせた複合音のいずれかを前記ユーザ端末に送信する手段と、を備えたことを特徴とする非可聴音配信システム。
【請求項9】
サーバとユーザ端末が通信回線を介して接続するシステムであって、
前記サーバは、
可聴音の音声データを取得する手段と、
この可聴音を非可聴音に変換する手段と、
聴取を希望するユーザに送信する手段と、を備え、
同一の可聴音であっても、周波数域の異なる複数の非可聴音に変換し、聴取を希望するユーザにいずれかの周波数域の非可聴音を可聴音とともに送信することを特徴とする非可聴音配信システム。
【請求項10】
前記サーバは、ユーザの年齢、性別を含む属性を登録する手段と、ユーザの感想を含む聴取状況を集計し分析する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8または請求項9のいずれかに記載の非可聴音配信システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
20Hzを下回る超低周波数の非可聴音を配信するとともに、配信履歴にもとづいて非可聴音に対するユーザの反応を考察しようとする非可聴音の配信方法および配信システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
超低周波や超高周波のいわゆる非可聴域の振動を、人間の耳では音として聞くことはできない。超高周波に関しては、肯定的に評価され、脳の活性に有効であるという説もある。また、特許文献1には、通常の音楽に35kHz以上の非可聴音を加えることにより、高い音質を提供する非可聴音発生装置の発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-167682号公報
特開2023-27416号公報
【非特許文献】
【0004】
「欧州における超低周波音知覚に関する研究動向」(横山栄、小林千尋、山本貢平)[令和5年10月23日検索]、インターネット<URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/77/12/77_772/_article/-char/ja/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、超低周波は、低周波騒音が問題とされたり、低周波による身体への好ましくない影響などが取り沙汰されたりしている。
そもそも、20Hz以下の超低周波音の知覚のメカニズムは明らかになっていない。このような状況下で、国内外で超低周波音の知覚に関する研究が進行しているという(非特許文献1)。また、超低周波がアルツハイマー型を含む認知症へもたらす良い影響なども近年研究されるようになってきている。
このように超低周波は、短所があるとしても、長所も見逃せないであろうことは超高周波と同様である。
【0006】
そもそも、人間は見えないものや聞こえないものや手で触れられないものは存在しないかのように軽視しがちである。そのため、人間の通常の聴力ではとらえることのできない超低周波についても関心が乏しく、研究者などを除く一般人の多くにとって未知なる世界であるといえる。
しかし未知なるものは、何らかの可能性への期待をもたせるという側面もある。
本発明者自身も、音楽業界に身をおく者として、ヨーロッパの中世にできた教会のパイプオルガンに20Hz以下の音が出る鍵盤が作られているのがいくつかあったり、バッハにも16Hzの音が譜面に出てくる作品が2曲あったりすることから超低周波について探求したいと思ってきた。ところで、現在の標準的なCDは非可聴域をカットする傾向があるが、カットせずに非可聴音も再生すると音が実に豊かになる。この一事をもってしても、音楽業界人としては、超低周波への関心が広まってほしいと願うのである。
【0007】
本発明は、超低周波が、人間の身体や精神にどのような影響を与えるかというメカニズムを考察するものではない。本発明は、超低周波を身近なものとしてとらえてもらい、広く関心を喚起する方法やシステムを提案することを課題とする。
【0008】
なお、本発明者は、特許文献2(特開2023-27416)において、非可聴音と可聴音の融合音を作成したり、非可聴音によって可聴音をマスキングしたりする音声処理を提案している。しかし、特許文献2では、非可聴音は常に可聴音に対して適用されているので、非可聴音を単独で人間に届けたり、非可聴音を変換して可聴音を作成したりはしていない。また、「音質がクリア」になったり、「パワースポットの自然音に含まれる低周波域の音は身体を揺らし、自然音を聞くのが感動に繋が」ったりしているのは事実であるとしても、あくまで音声を提供する側の主張である。そこで、本発明は音声を受け取る側の人間の反応を推測する手がかりを得ることも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の課題を解決するための第1の非可聴音配信方法は、
非可聴音をユーザに送信する際、前記非可聴音のみを送信する、前記非可聴音を変換した可聴音を同時に送信する、あるいは前記非可聴音に前記可聴音を重ねあわせた複合音を送信することを特徴とする。
つまり、可聴音は非可聴音から作成されることが基本なのである。下記の実施の形態では、いわゆるパワースポットで採取した振動データを非可聴音として使用するが、これに限るものではない。
【0010】
本発明の課題を解決するための第2の非可聴音配信方法は、
可聴音の音声データを非可聴音に変換し、前記可聴音と前記変換された非可聴音をユーザに送信することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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