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公開番号
2025020246
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-12
出願番号
2024190466,2021536610
出願日
2024-10-30,2020-04-14
発明の名称
離型フィルム、フィルム積層体、これらの製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類
B32B
27/00 20060101AFI20250204BHJP(積層体)
要約
【課題】シリコーン粘着剤層に対して剥離し易い優れた軽剥離性を有し、それでいて、フッ素化シリコーンの使用量を減らすことができる新たな離型フィルム、および該離型フィルムを用いたフィルム積層体を提供する。
【解決手段】基材フィルムの少なくとも片面側に、(A)フッ素置換基を有する硬化型シリコーン、(B)フッ素置換基を含まない硬化型シリコーン、及び、(D)硬化触媒を含む離型層組成物が硬化してなる離型層を備えた離型フィルムであり、当該離型層内の厚み方向におけるフッ素原子の濃度分布において、離型層表面にフッ素原子が偏在していることを特徴とする離型フィルムである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基材フィルムの少なくとも片面側に、(A)フッ素置換基を有する硬化型シリコーン、(B)フッ素置換基を含まない硬化型シリコーン、及び、(D)硬化触媒を含む離型層組成物が硬化してなる離型層を備えた離型フィルムであり、
当該離型層内の厚み方向におけるフッ素原子の濃度分布において、離型層表面にフッ素原子が偏在しており、離型層表面のフッ素原子濃度が39.0原子濃度%以上であることを特徴とする離型フィルム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
XPS(X線光電子分光法)にGC-IB(ガスクラスターイオンビーム)を用いて、スパッタ速度一定下において、前記離型層内の厚み方向におけるフッ素原子の濃度分布を測定し、得られたフッ素原子濃度分布(縦軸:フッ素原子濃度(atom%)、横軸:スパッタ時間(min))を、総スパッタ時間で均等に9分割して、第1計測点(スパッタ時間0)、第2計測点、・・第10計測点を決めた際、
第2計測点~第10計測点におけるフッ素原子濃度(atom%)が、第1計測点(スパッタ時間0)におけるフッ素原子濃度(atom%)の80.0%以下であることを特徴とする離型フィルム。
【請求項3】
XPS(X線光電子分光法)にGC-IB(ガスクラスターイオンビーム)を用いて、スパッタ速度一定下において、前記離型層内の厚み方向におけるフッ素原子の濃度分布を測定し、得られたフッ素原子濃度分布(縦軸:フッ素原子濃度(atom%)、横軸:スパッタ時間(min))を、総スパッタ時間で均等に9分割して、第1計測点(スパッタ時間0)、第2計測点、・・第10計測点を決めた際、
第6計測点~第10計測点における平均フッ素原子濃度(atom%)が、第1計測点(スパッタ時間0)におけるフッ素原子濃度(atom%)の2.2%より高いことを特徴とする離型フィルム。
【請求項4】
基材フィルムの少なくとも片面側に、(A)フッ素置換基を有する硬化型シリコーン、(B)フッ素置換基を含まない硬化型シリコーン、及び、(D)硬化触媒を含む離型層組成物が硬化してなる離型層を備えた離型フィルムである、請求項2または3に記載の離型フィルム。
【請求項5】
前記離型層組成物が(C)シリコーン架橋剤を含む、請求項1又は4に記載の離型フィルム。
【請求項6】
(C)シリコーン架橋剤は、フッ素置換基を含まないシリコーン架橋剤であることを特徴とする請求項5に記載の離型フィルム。
【請求項7】
(A)フッ素置換基を有する前記硬化型シリコーンと、(B)フッ素置換基を含まない前記硬化型シリコーンとの質量比が1:50~10:1である、請求項1、4、5及び6のうちの何れかに記載の離型フィルム。
【請求項8】
前記離型層におけるフッ素原子含有量が500質量ppm以上800000質量ppm以下である請求項1~7の何れかに記載の離型フィルム。
【請求項9】
(B)フッ素置換基を含まない硬化型シリコーンは、溶剤型硬化型シリコーンである請求項1、4、5、6、7及び8のうちの何れかに記載の離型フィルム。
【請求項10】
前記離型層の常態剥離力は75mN/cm以下であり、かつ、残留接着率が80%以上である請求項1~9の何れかに記載の離型フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、離型フィルム、これを用いたフィルム積層体、これらの製造方法およびこれらの使用方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、液晶パネルを搭載する自動車が多くなっている。このような車載向けの用途では、高温や低温に長時間さらされることも多く、パネル構成部材を貼り合わせる粘着剤にも、高度な耐候性、耐熱性が求められている。これに適合する粘着剤として、シリコーンを主材とするシリコーン粘着剤が注目されている。
【0003】
シリコーン粘着剤は、耐熱性、耐薬品性、透明性に優れ、一般的な粘着剤では粘着し難いシリコーンゴムやフッ素樹脂、金属などに対しても粘着力を発揮し、再粘着性にも優れているなどの特徴を有している。
シリコーン粘着剤は、これを粘着層としてテープ(フィルム)状にしたものが用いられており、通常、使用する前は、片面又は両面を離型フィルムで被覆した状態で保管され、使用時に当該離型フィルムを剥がして用いることが一般的である。
【0004】
この種の用途に用いられる離型フィルムとしては、シリコーン剥離剤を基材フィルムにコートしてなるシリコーン離型フィルムが多く使用されている。
しかしながら、このようなシリコーン離型フィルムは、シリコーン粘着剤を被覆する場合、剥離剤と粘着剤の化学構造が類似しているため、粘着剤と離型フィルムとの間で強く粘着して剥離し難くなる傾向があった。そのため、シリコーン粘着剤に対する剥離力値を低くすること(軽剥離性化)を目的として、シリコーン剥離剤にフッ素を導入することなどが行われている。例えば、特許文献1には、シリコーン粘着剤に対して剥離性を発現するために、フッ素置換基を有するフッ素化シリコーン材料が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-201035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されているような、フッ素置換基を有するシリコーン(「フッ素化シリコーン」とも称する)は、化学的安定性が高く、毒性の低い物質である。しかし、フッ素化シリコーンは高価であるため、フッ素化シリコーンの使用量を減らすことが求められている。また、フッ素化シリコーン剥離剤をコートした離型フィルムは、再生利用が困難であることから、この点からもフッ素化シリコーンの使用量を削減することが望まれていた。また、離型層の耐久性が問題になることもあった。
【0007】
そこで本発明は、フッ素化シリコーンを用いて形成してなるシリコーン離型フィルムに関し、シリコーン粘着剤層に対して軽剥離性を有しており、それでいて、フッ素化シリコーンの使用量を減らすことができる、新たな離型フィルム、および、該離型フィルムを用いてなるフィルム積層体を提供せんとするものである。また、離型層の耐久性を高めることができる新たな離型フィルム、および、該離型フィルムを用いてなるフィルム積層体を提供せんとするものでもある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、基材フィルムの少なくとも片面側に、(A)フッ素置換基を有する硬化型シリコーン、(B)フッ素置換基を含まない硬化型シリコーン、及び、(D)硬化触媒を含む離型層組成物が硬化してなる離型層を備えた第1の離型フィルムとして、当該離型層内の厚み方向におけるフッ素原子の濃度分布において、離型層表面にフッ素原子が偏在しており、離型層表面のフッ素原子濃度が39.0原子濃度%以上であることを特徴とする離型フィルムを提案する。
【0009】
本発明はまた、基材フィルムの少なくとも片面側に、(A)フッ素置換基を有する硬化型シリコーン、(B)フッ素置換基を含まない硬化型シリコーン、及び、(D)硬化触媒を含む離型層組成物が硬化してなる離型層を備えた第2の離型フィルムとして、XPS(X線光電子分光法)にGC-IB(ガスクラスターイオンビーム)を用いて、スパッタ速度一定下において、前記離型層内の厚み方向におけるフッ素原子の濃度分布を測定し、得られたフッ素原子濃度分布(縦軸:フッ素原子濃度(atom%)、横軸:スパッタ時間(min))を、総スパッタ時間で均等に9分割して、第1計測点(スパッタ時間0)、第2計測点、・・第10計測点を決めた際、
第2計測点~第10計測点におけるフッ素原子濃度(atom%)が、第1計測点(スパッタ時間0)におけるフッ素原子濃度(atom%)の80.0%以下、すなわち第1計測点(スパッタ時間0)におけるフッ素原子濃度(atom%)を100.0%とした際にそれの80.0%以下であることを特徴とする離型フィルムを提案する。
【0010】
本発明はまた、基材フィルムの少なくとも片面側に、(A)フッ素置換基を有する硬化型シリコーン、(B)フッ素置換基を含まない硬化型シリコーン、及び、(D)硬化触媒を含む離型層組成物が硬化してなる離型層を備えた第3の離型フィルムとして、XPS(X線光電子分光法)にGC-IB(ガスクラスターイオンビーム)を用いて、スパッタ速度一定下において、前記離型層内の厚み方向におけるフッ素原子の濃度分布を測定し、得られたフッ素原子濃度分布(縦軸:フッ素原子濃度(atom%)、横軸:スパッタ時間(min))を、総スパッタ時間で均等に9分割して、第1計測点(スパッタ時間0)、第2計測点、・・第10計測点を決めた際、
第6計測点~第10計測点における平均フッ素原子濃度(atom%)が、第1計測点(スパッタ時間0)におけるフッ素原子濃度(atom%)の2.2%より高い、すなわち第1計測点(スパッタ時間0)におけるフッ素原子濃度(atom%)を100.0%とした際にそれの2.2%より高いことを特徴とする離型フィルムを提案する。
(【0011】以降は省略されています)
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