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公開番号2025018442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023122139
出願日2023-07-27
発明の名称接合構造体
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B29C 65/70 20060101AFI20250130BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】金属体と樹脂体の接合面での剥離を抑制し得る接合構造体の構造を提供する。
【解決手段】接合構造体1は、金属体10の接合面11に樹脂体20が接合されて構成されている。接合構造体1は、表面粗度の大きい領域13と、該表面粗度の大きい領域13の表面粗度よりも表面粗度の小さい領域14と、が接合面11に沿って交互に形成された複合粗面を有し、樹脂体20は、複合粗面に接合されている。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
金属体の接合面に樹脂体が接合されてなる接合構造体であって、
表面粗度の大きい領域と、該表面粗度の大きい領域の表面粗度よりも表面粗度の小さい領域と、が前記接合面に沿って交互に形成された複合粗面を有し、
前記樹脂体は、前記複合粗面に接合されていることを特徴とする接合構造体。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記表面粗度の大きい領域は、複数の溝が形成された凹凸な面からなる凹凸領域であり、
前記表面粗度の小さい領域は、前記凹凸領域以外の平滑な面からなる平滑領域である請求項1に記載の接合構造体。
【請求項3】
前記凹凸領域と前記平滑領域とは、前記接合面に沿った第一の方向と、該第一の方向と交差する第二の方向の双方において交互に形成されている請求項2に記載の接合構造体。
【請求項4】
前記凹凸領域は、前記接合面の中央部に近づくにつれて一定面積あたりの溝の数が減少している請求項2に記載の接合構造体。
【請求項5】
前記凹凸領域の溝の深さは、10μm以上250μm以下である請求項2に記載の接合構造体。
【請求項6】
前記凹凸領域の溝は、前記金属体の前記接合面に対して斜めに形成されている請求項2に記載の接合構造体。
【請求項7】
前記金属体は、前記樹脂体と接合される前記接合面とは反対側の面が平滑な面である請求項1の接合構造体。
【請求項8】
当該接合構造体は、車体の前若しくは後のバンパ内に車幅方向に沿って取り付けられるバンパレインフォースメントであり、
前記金属体が、自身の背面両端に車体側に取り付けるための二つの取付部をそれぞれ有する金属製のバンパビームであり、
前記樹脂体が、前記バンパビームの背面に沿って接合される樹脂製の補強部である請求項1~7のいずれか一項に記載の接合構造体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属体と樹脂体とを相互に対向する接合面で接合した接合構造体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
軽量化且つ低コスト化を目的に、金属体と樹脂体とを相互に対向する接合面で接合した複合体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、金属部品と樹脂部品との接合強度の向上を課題とし、レーザ処理で形成する溝の構造を規定した上で、金属部品の接合面に対して垂直な方向からレーザを照射して形成された竪溝に樹脂を充填して樹脂部品との接合強度の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5843750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の複合体として、例えば、金属体(メタルシート)上に、樹脂体として炭素繊維強化熱可塑性樹脂(CFRTP)からなる補強部材(リブ)をプレス形成する自動車部品が検討されている。これらの複合体による自動車部品は、加熱した熱可塑性樹脂とメタルシートとを金型内で一体形成することで製造される。
【0005】
しかし、例えば自動車の車体に用いられるような大型部品においては、樹脂体と金属体との接合面積が広いため、各材料相互の線膨張差がより大きく影響する。
つまり、樹脂体と金属体とを一体形成する際、樹脂体を溶融させて金属体と一体化させるところ、各材料相互の線膨張差の影響により、樹脂体と金属体との接合界面に大きな応力が発生し、その応力によって接合界面(特に部品の長手方向端部)に剥離が生じるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、金属体と樹脂体とを相互に対向する接合面で接合した接合構造体において、金属体と樹脂体の接合面での剥離を抑制し得る接合構造体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る接合構造体は、金属体の接合面に樹脂体が接合されてなる接合構造体であって、表面粗度の大きい領域と、該表面粗度の大きい領域の表面粗度よりも表面粗度の小さい領域と、が前記接合面に沿って交互に形成された複合粗面を有し、前記樹脂体は、前記複合粗面に接合されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、金属体の接合面に表面粗度の大きい領域と表面粗度の小さい領域とを交互に設けた複合粗面を形成し、この複合粗面に樹脂体を接合したので、複合粗面によって接合界面に発生する応力が分散されて、金属体と樹脂体との接合面での剥離を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る接合構造体を採用した一実施形態であるバンパレインフォースメントの説明図であり、同図(a)は平面図、(b)は(a)の樹脂体側から見た面、(c)は(b)でのZ-Z断面図である。
図1に示すバンパビーム(金属体)の接合面に形成される複合粗面の構成例の説明図(a)~(d)である。
図1に示すバンパレインフォースメントの製造方法の説明図(a)~(d)であり、各図は、図1でのZ-Z断面視を模式的に示している。
本発明に係る接合構造体における複合粗面による作用効果の模式的説明図(a)、(b)である。
本発明に係る接合構造体における複合粗面の変形例の説明図(a)~(d)である。
本発明に係る接合構造体における複合粗面を構成する凹凸領域の変形例の説明図(a)、(b)である。
凹凸領域を形成する溝形状の一例の説明図であり、同図(a)は平面視の模式図、(b)は(a)での厚さ方向における要部断面の拡大図である。
凹凸領域を形成する溝形状の他の例の説明図であり、同図(a)は平面視の模式図、(b)は(a)での厚さ方向における要部断面の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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