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公開番号
2025017761
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023120974
出願日
2023-07-25
発明の名称
スパー型洋上風力発電設備の建造方法
出願人
戸田建設株式会社
代理人
個人
主分類
B63B
77/10 20200101AFI20250130BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約
【課題】スパー型洋上風力発電設備の上部構造体を一括施工で組立てすることにより建造の効率化を図るとともに、施工に用いるセミサブ型クレーンは特に重量物を吊り下げた際の動揺を抑えて安定的に作業を行い得るようにする。
【解決手段】比較的波の穏やかな静穏域として選定された海域において、組立用架台13上でタワー6、ナセル8及びブレード9からなる洋上風力発電設備の上部構造体12の組立てを行う第1ステップと、前記組立用架台13上で組み立てた前記上部構造体12を、デッキ面に移動式カウンターウエイト装置3を設備したセミサブ型クレーン2によって一括で吊り上げて洋上風力発電設備1の建造場所まで運搬する第2ステップと、浮体4を洋上に起立状態で保持する第3ステップと、前記セミサブ型クレーン2によって前記上部構造体12を吊り上げた状態のまま前記浮体4の上部に連結して洋上風力発電設備1を完成させる第4ステップとからなる。
【選択図】図17
特許請求の範囲
【請求項1】
スパー型洋上風力発電設備の建造方法であって、
比較的波の穏やかな静穏域として選定された海域において、組立用架台上でタワー、ナセル及びブレードからなる洋上風力発電設備の上部構造体の組立てを行う第1ステップと、
前記組立用架台上で組み立てた前記上部構造体を、デッキ面に移動式カウンターウエイト装置を設備したセミサブ型クレーンによって一括で吊り上げて洋上風力発電設備の建造場所まで運搬する第2ステップと、
岸壁で浮体全部の組み立てを行った後、完成した浮体を半潜水型スパッド台船によって洋上風力発電設備の建造場所まで運搬し、浮体を洋上にフロートオフさせたならば、係留索を取り付けて浮体を起立状態で保持する第3ステップと、
前記セミサブ型クレーンによって前記上部構造体を吊り上げた状態のまま前記浮体の上部に連結して洋上風力発電設備を完成させる第4ステップとからなるスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
続きを表示(約 490 文字)
【請求項2】
前記浮体はコンクリートリングを複数段積み上げ、各コンクリートリングをPC鋼材により緊結し一体化を図ったコンクリート製浮体部と、このコンクリート製浮体部の上側に連設された鋼製浮体部とからなるスパー型浮体又はコンクリートリングを複数段積み上げ、各コンクリートリングをPC鋼材により緊結し一体化を図ったコンクリート製浮体からなるスパー型浮体とされる請求項1記載のスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
【請求項3】
前記組立用架台として、SEP式台船、モノパイル基礎、ジャケット基礎又はケーソン基礎を用いる請求項1記載のスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
【請求項4】
前記移動式カウンターウエイト装置は、ウエイトの下面に走行部を設けることにより任意方向に移動可能とし、四隅又は三隅、或いは前記ウエイトを跨いだ前後部にウインチを配置し、ウインチから繰り出したワイヤーをウエイトに連結し、前記ウインチの操作によって前記ウエイトを所定の位置に移動制御するようにした装置とされる請求項1記載のスパー型洋上風力発電設備の建造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋上風力発電設備の上部構造体(タワー、ナセル及びブレード)を安定的に一括施工するためのスパー型洋上風力発電設備の建造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、主として水力、火力及び原子力発電等の発電方式が採用されてきたが、近年は環境や自然エネルギーの有効活用の点から自然風を利用して発電を行う風力発電が注目されている。この風力発電設備には、陸上設置式と、水上(主として海上)設置式とがあるが、沿岸域から後背に山岳地形をかかえる我が国の場合は、沿岸域に安定した風が見込める平野が少ない状況にある。一方、日本は四方を海で囲まれており、海上には発電に適した風が容易に得られるとともに、設置の制約が少ないなどの利点を有する。そのため近年は、各種形式の洋上風力発電設備及び浮体構造が多く提案されている。
【0003】
前記浮体構造としては、浮体を水面に浮かばせるバージ型浮体、浮体の下部を水面下に沈めて半潜水状態で浮かばせるセミサブ型、釣り浮きのように起立状態で浮かばせるスパー型などに大別される。
【0004】
本出願人は、前記スパー型浮体に関して、下記特許文献1において、浮体と、係留索と、タワーと、タワーの頂部に設備されるナセル及び複数の風車ブレードとからなる洋上風力発電設備であって、前記浮体は、コンクリート製のプレキャスト筒状体を高さ方向に複数段積み上げ、各プレキャスト筒状体をPC鋼材により緊結し一体化を図った下側コンクリート製浮体構造部(以下、コンクリート製浮体部という。)と、この下側コンクリート浮体構造部の上側に連設された上側鋼製浮体構造部(以下、鋼製浮体部という。)とからなるスパー型浮体構造とした洋上風力発電設備(以下、スパー型洋上風力発電設備という。)を提案した。
【0005】
前記スパー型洋上風力発電設備の浮体建造方法としては、図22に示されるように、造船所において、前記鋼製浮体部を所定重量毎に分割した各鋼製リングの製作を行った後、これら各鋼製リングを溶接によって連結し鋼製浮体部を完成させる。そして、この鋼製浮体部を台船に積み込み、現地製作ヤードまで台船輸送したならば、1300tクラスの大型起重機船を使って岸壁に水切り(陸揚げ)を行うようにし、一方コンクリート製浮体部は、コンクリートメーカーの工場において、1リングをトラック輸送の便宜から周方向に複数に分割した状態で製作し、これら分割リングを現地製作ヤードにトラックで現地製作ヤードまで運び、ここで周方向に結合したならば、さらに各リングをPC鋼材を用いて長手方向に連結してコンクリート製浮体部を完成させるようにし、最後に、前記鋼製浮体部とコンクリート浮体部とを1300tクラスの大型起重機船を使って結合し、浮体を完成させるようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5274329号公報
特開2012-201219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
スパー型洋上風力発電設備の洋上での建造に際して、前記スパー型浮体を洋上に浮かべた状態でタワー、ナセル及びブレード等の風車設備を設置する際には、波の穏やかな湾内で行うことが望ましいが、スパー型浮体の吃水(水面下の部分)が概ね70m以上と深いのに対して、湾内の水深は一般的にこれよりも浅いため、湾内での施工は困難であり、風車設備の設置に当たっては、図23に示されるように、水深の深い湾外で大型起重機船70を用いて行うようにしていた(特許文献2参照)。
【0008】
しかしながら、洋上風力発電設備の建造を行い得る大型の起重機船は、現時点では日本には数隻しかなく、1日の使用料(傭船料)が高額であり傭船コストが膨大となるという問題があった。そこで、近年は洋上風力発電設備の建造のために、セミサブ型浮体にクレーンを搭載したセミサブ型クレーンが製作されているが、セミサブ型浮体は大型起重機船に比べると自重が軽いため波の影響を受け易く安定性に欠ける問題があるとともに、タワーやナセルなどの重量物を吊持すると浮体全体が動揺し不安定になる問題があり、風力発電設備の組立て作業時に支障が生じる可能性があった。
【0009】
そこで本発明の主たる課題は、スパー型洋上風力発電設備の上部構造体を一括施工で組立てすることにより建造の効率化を図るとともに、施工に用いるセミサブ型クレーンは特に重量物を吊り下げた際の動揺を抑えて安定的に作業を行い得るようにしたスパー型洋上風力発電設備の建造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、スパー型洋上風力発電設備の建造方法であって、
比較的波の穏やかな静穏域として選定された海域において、組立用架台上でタワー、ナセル及びブレードからなる洋上風力発電設備の上部構造体の組立てを行う第1ステップと、
前記組立用架台上で組み立てた前記上部構造体を、デッキ面に移動式カウンターウエイト装置を設備したセミサブ型クレーンによって一括で吊り上げて洋上風力発電設備の建造場所まで運搬する第2ステップと、
岸壁で浮体全部の組み立てを行った後、完成した浮体を半潜水型スパッド台船によって洋上風力発電設備の建造場所まで運搬し、浮体を洋上にフロートオフさせたならば、係留索を取り付けて浮体を起立状態で保持する第3ステップと、
前記セミサブ型クレーンによって前記上部構造体を吊り上げた状態のまま前記浮体の上部に連結して洋上風力発電設備を完成させる第4ステップとからなるスパー型洋上風力発電設備の建造方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)
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