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公開番号
2025017361
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2024150419,2020544560
出願日
2024-09-02,2018-11-01
発明の名称
ウイルスベクターの調製手段及び方法並びにその使用
出願人
ノバルティス アーゲー
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
7/02 20060101AFI20250129BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】空のカプシドが少なく、宿主細胞タンパク質が少なく、及び/又は夾雑DNAが少く、かつ高い効力を保持するAAVウイルスベクターの製造方法、精製方法並びに前記ベクターを含む医薬組成物を提供する。
【解決手段】製造方法は、a.接着細胞を培養する;b.接着細胞に1つ又は複数のプラスミドをトランスフェクトしてAAVウイルスベクターの産生を可能にする;c.接着細胞を溶解させてAAVウイルスベクターを単離する;d.cの細胞ライセートを酸性化及び清澄化する;e.d.の産物を陽イオン交換クロマトグラフィーを用いて精製する;f.e.の産物をタンジェンシャルフローろ過を用いてろ過する;g.f.の産物を塩化セシウムを緩衝液中で超遠心する; h.g.の産物からAAVウイルスベクターを回収する;及びi.h.で回収したAAVウイルスベクターを製剤化及び充填し、最終医薬製品を産生することを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
a.1~8×10
13
AAV9ウイルスベクターゲノム/mL(vg/mL);
b.約7%未満の空のウイルスカプシド;
c.1×10
13
vg/mL当たり約100ng/mL未満の宿主細胞タンパク質;
d.1×10
13
vg/mL当たり約5×10
6
pg/mL未満の残留宿主細胞DNA
を含む医薬組成物であって;
及び前記1~8×10
13
AAV9ウイルスベクターゲノム/mLの少なくとも約80
%が機能性である、組成物。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記AAV9ウイルスベクターが、生存運動ニューロン(SMN)タンパク質をコード
するポリヌクレオチドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記AAV9ウイルスベクターが、メチルCpG結合タンパク質2(MECP2)タン
パク質をコードするポリヌクレオチドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記AAV9ウイルスベクターが、スーパーオキシドジスムターゼ1(SOD1)を標
的とする低分子ヘアピンRNA(shRNA)をコードするポリヌクレオチドを含む、請
求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記AAV9ウイルスベクターが、修飾AAV2 ITR、ニワトリβ-アクチン(C
B)プロモーター、サイトメガロウイルス(CMV)前初期エンハンサー、修飾SV40
後期16sイントロン、ウシ成長ホルモン(BGH)ポリアデニル化シグナル、及び非修
飾AAV2 ITRを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
前記ポリヌクレオチドが配列番号2のSMNタンパク質をコードする、請求項2又は5
に記載の組成物。
【請求項7】
前記AAV9ウイルスベクターが配列番号1を含む、請求項2、5、又は6のいずれか
一項に記載の組成物。
【請求項8】
1.7~2.3×10
13
AAV9vg/mLを含む、請求項1~7のいずれか一項に
記載の組成物。
【請求項9】
1.9~2.1×10
13
AAV9vg/mLを含む、請求項1~8のいずれか一項に
記載の組成物。
【請求項10】
約2×10
13
AAV9vg/mLを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成
物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
配列表
本願は、EFS-WebからASCII形式で提出された配列表を含み、この配列表は
本明細書によって全体として参照により援用される。2018年10月31日に作成され
た前記ASCII複製物は、名称がAVEX-003001WO_ST25.txtであ
り、14,639バイトのサイズである。
続きを表示(約 3,600 文字)
【0002】
関連出願
本願は、2017年11月8日に出願された米国仮特許出願第62/583,035号
明細書に対する優先権を主張するものであり、その内容は全体として参照により本明細書
に援用される。
【0003】
本開示は、ウイルス粒子の調製及び精製方法並びにそれを含む組成物及び使用に関する
。
【背景技術】
【0004】
アデノ随伴ウイルス(AAV)はパルボウイルス科(parvoviridae)のメ
ンバーである。AAVゲノムは、約4.7キロベース(kb)を含む、且つ非構造Rep
(複製)及び構造Cap(カプシド)タンパク質をコードする2つの主要なオープンリー
ディングフレームからなる線状一本鎖DNA分子で構成されている。AAVコード領域に
は、約145ヌクレオチド長の、DNA複製開始時にプライマーとして機能するヘアピン
構造に折り畳まれることができる分断されたパリンドローム配列を含む2つのシス作用性
逆方向末端反復(ITR)配列が隣接する。DNA複製におけるその役割に加えて、IT
R配列は、ウイルス組込み、宿主ゲノムからのレスキュー、及び成熟ビリオンへのウイル
ス核酸のカプシド化に必要であることが示されている(Muzyczka,(1992)
Curr.Top.Micro.Immunol.158:97-129)。
【0005】
複数のAAV血清型が存在し、多様な組織向性を提供する。既知の血清型には、例えば
、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8
、AAV9、AAV10及びAAV11が含まれる。AAV9については、米国特許第7
,198,951号明細書及びGao et al.,J.Virol.,78:638
1-6388(2004)(これらは本明細書によって全体として参照により援用される
)に記載されている。AAV6及びAAV8の送達の進歩により、単純な全身性静脈内又
は腹腔内注射後に骨格筋及び心筋をこれらの血清型によって形質導入することが可能にな
っている。Pacak et al.,Circ.Res.,99(4):3-9(20
06)及びWang et al.,Nature Biotech.23(3):32
1-8(2005)を参照のこと。しかしながら、AAVを使用して中枢神経系内にある
細胞型を標的とするには、外科的脳実質内注射が必要となっている。Kaplitt e
t al.,“Safety and tolerability of gene t
herapy with an adeno-associated virus(AA
V) borne GAD gene for Parkinson’s diseas
e:an open label,phase I trial.”Lancet,36
9:2097-2105;Marks et al.,“Gene delivery
of AAV2-neurturin for Parkinson’s diseas
e:a double-blind,randomized,controlled t
rial.”Lancet Neurol 9:1164-1172;及びWorgal
l et al.,“Treatment of late infantile ne
uronal ceroid lipofuscinosis by CNS admi
nistration of a serotype 2 adeno-associa
ted virus expressing CLN2 cDNA.”Hum Gene
Ther,19(5):463-74を参照のこと。
【0006】
AAV血清型2型(AAV2)ゲノムのヌクレオチド配列は、Srivastava
et al.,J Virol,45:555-564(1983)に提示され、Ruf
fing et al.,J Gen Virol,75:3385-3392(199
4)によって訂正されたとおりである。ITR内には、ウイルスDNA複製(rep)、
カプシド化/パッケージング及び宿主細胞染色体組込みを指図するシス作用配列が含まれ
る。3つのAAVプロモーター(その相対マッピング位置からp5、p19、及びp40
と呼ばれる)が、rep及びcap遺伝子をコードする2つのAAV内部オープンリーデ
ィングフレームの発現をドライブする。2つのrepプロモーター(p5及びp19)が
、単一のAAVイントロンの差次的スプライシング(ヌクレオチド2107及び2227
における)と共に、rep遺伝子から4つのrepタンパク質(rep78、rep68
、rep52、及びrep40)の産生をもたらす。repタンパク質は複数の酵素的特
性を備え、最終的にはそれらがウイルスゲノムの複製に関与する。cap遺伝子はp40
プロモーターから発現し、3つのカプシドタンパク質VP1、VP2、及びVP3をコー
ドする。選択的スプライシング部位及び非コンセンサス翻訳開始部位が、これらの3つの
関連するカプシドタンパク質の産生に関与する。単一のコンセンサスポリアデニル化部位
が、AAVゲノムのマッピング位置95に位置する。AAVのライフサイクル及び遺伝学
については、Muzyczka,Current Topics in Microbi
ology and Immunology,158:97-129(1992)にレビ
ューされている。
【0007】
AAVに由来するベクターは、(i)筋線維及びニューロンを含めた多様な非分裂及び
分裂細胞型に感染(形質導入)することが可能であり;(ii)ウイルス構造遺伝子を欠
いているため、ウイルス感染に対する天然の宿主細胞応答、例えばインターフェロン媒介
性応答がなくなり;(iii)野生型ウイルスはこれまでヒトにおけるいかなる病理とも
関連付けられたことがなく;(iv)宿主細胞ゲノムへの組込み能を有する野生型AAV
と対照的に、複製欠損AAVベクターは概してエピソームとして残り、従って癌遺伝子の
挿入突然変異誘発又は活性化のリスクが限定され;及び(v)他のベクター系と対照的に
、AAVベクターは顕著な免疫応答を引き起こさず(iiを参照)、従って治療用トラン
ス遺伝子の長期発現を(その遺伝子産物が拒絶されないならば)もたらすという理由で、
遺伝子材料の送達に特に魅力的である。
【0008】
自己相補的アデノ随伴ベクター(scAAV)は、天然に存在するアデノ随伴ウイルス
(AAV)から遺伝子療法における使用向けに操作されたウイルスベクターである。sc
AAVは、コード領域が分子内二本鎖DNA鋳型を形成するように設計されているため「
自己相補的」と称される。典型的なAAVゲノムは一本鎖DNA鋳型であるため、標準的
なAAVゲノムライフサイクルの律速段階は第2鎖合成を伴う。しかしながら、scAA
Vゲノムにはこれは当てはまらない。感染時、細胞媒介性の第2鎖合成を待つのでなく、
むしろscAAVの2つの相補的な半分が会合して、いつでも複製及び転写できる状態の
1つの二本鎖DNA(dsDNA)単位を形成することになる。
【発明の概要】
【0009】
例えば、空のカプシドが少なく、宿主細胞タンパク質が少なく、及び/又は夾雑DNA
が少ないながらも高い効力を保持しているAAV医薬製品の規模拡張性のある製造及び精
製方法を開発することが依然として必要とされている。
【0010】
本開示は、AAV粒子調製物を含めた精製ウイルス粒子調製物の調製方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)
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