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公開番号2025017123
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-05
出願番号2023120023
出願日2023-07-24
発明の名称冷凍ロールキャベツの製造方法及び冷凍ロールキャベツ
出願人株式会社大冷
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類A23L 35/00 20160101AFI20250129BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】求人難であっても安定した品質の製品を生産可能な製造ラインの自動化を実現できる冷凍ロールキャベツの製造方法を提供する。
【解決手段】小片状キャベツを作製し、こんにゃく芋結着剤をペースト状に調整し、この結着剤を小片状キャベツに添加し、結着剤と小片状キャベツとを混練し、外皮材原料を作製し、ひき肉に調味料を調合して中具材原料を作製し、中具材原料および外皮材原料を包あん機に収容し、中央ノズルから中具材原料を押し出しながら、環状ノズルから外皮材原料を同時に押し出すことにより、押し出された中具材原料の外周を同期押し出しされた外皮材原料で被覆し、環状ノズルから外皮材原料を供給している間に、中央ノズルから押し出される中具材原料を切断するとともに、その切断面を包着させ、中具材原料を外皮材原料で包み込んで成る包あん品を作製し、包あん品を凍結処理する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
肉質の中具材をキャベツ質の外皮材で包み込んで成る冷凍ロールキャベツの製造方法であって、
(i) 少なくともキャベツを含む葉物野菜を前処理し、所定サイズ範囲の小片にカッティングすることにより小片状キャベツを作製する工程と、
(ii) 少なくともこんにゃく芋を含む結着剤をペースト状またはゲル状に調整し、ペースト状またはゲル状の前記結着剤を前記小片状キャベツに添加し、前記結着剤と前記小片状キャベツとを混練することにより、前記外皮材の原料を得る工程と、
(iii) 家禽類、家畜類、および魚介類の少なくとも1つを含むひき肉に適量の調味料を調合することにより、前記中具材の原料を作製する工程と、
(iv) 前記中具材の原料を包あん機の第1の供給部に収容するとともに、前記外皮材の原料を前記包あん機の第2の供給部に収容する工程と、
(v) 前記第1の供給部に連通する中央ノズルから前記中具材の原料を押し出しながら、前記第2の供給部に連通する環状ノズルから前記外皮材の原料を同時に押し出すことにより、押し出された前記中具材の原料の外周を同期押し出しされた前記外皮材の原料で被覆する工程と、
(vi) 前記環状ノズルから前記外皮材の原料を供給している間に、前記中央ノズルから押し出される前記中具材の原料を所定長ごとに切断するとともに、その切断面を包着させ、前記中具材の原料を前記外皮材の原料で包み込んで成る包あん品を得る工程と、
(vii) 前記包あん品を凍結処理することにより凍結した冷凍ロールキャベツを得る工程と、
を有することを特徴とする冷凍ロールキャベツの製造方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記外皮材の原料は、質量%で1.00%以上1.50%以下の前記こんにゃく芋を含む結着剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記外皮材の原料は、質量%で1.00%以上1.50%以下の保形助剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記外皮材の原料において、前記保形助剤の含有量が前記こんにゃく芋を含む結着剤の含有量と実質的に同じである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記工程(iii)では、前記中具材の原料が前記こんにゃく芋を含む結着剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記工程(i)では、直径10mm以下の前記小片状キャベツを作製する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記工程(ii)~(vi)は、前記外皮材の原料および前記中具材の原料を実質的に加熱しない状態で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記工程(v)では、前記外皮材の原料と前記中具材の原料との供給比率を60:40~76:24の範囲に調整する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記外皮材の原料がピーマンおよびシイタケのうちの一方または両方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法を用いて製造されることを特徴とする冷凍ロールキャベツ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、家禽類や家畜類の肉を含む中具材をキャベツなどの野菜や椎茸などのキノコ類を含む外皮材で包み込んで成る冷凍ロールキャベツを製造するための冷凍ロールキャベツの製造方法及び冷凍ロールキャベツに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
ロールキャベツは比較的大きい葉のキャベツを用いてひき肉類の具材を包み込む調理食品であるが、これを加熱して手軽に食することができる冷凍ロールキャベツ製品がスーパーマーケットやコンビニエンスストア等で販売されている。
このような冷凍ロールキャベツを生産する食品工場では、空調設備が整えられた半自動ベルトコンベアシステムに数人から十数人の作業者や品質管理者等が配置され作業に従事しているが、外皮材料となるキャベツの葉の形状や大きさが不揃いであるために、具材をキャベツで包み込む作業は専ら人手に依存せざるを得ない。すなわち、包み込み作業は機械化することが非常に難しく、人手でなければどうしてもできない難しい作業であり、現状ではこれに多くの作業者が割かれている。
【0003】
近時、世界情勢が急速に変化する状況下において海外から国内への生産拠点の移転、すなわちサプライチェーンの切り替えが必要であると言われている。生産拠点を海外から国内へ移転する際に問題となるのは、現地採用した作業者を日本国内に連れてくることが困難であるため、国内で新たに作業者を募集しなければならない。
しかし、少子高齢化の日本国内では人手不足が非常に深刻であり、日本人ばかりでなく国内に居住する外国人でも多くの企業間で奪い合う状況下にある。このため、食品工場の製造ラインの作業に従事する(パートタイマーを含む)作業者を新規採用することができないか又は非常に困難であるという現実がある。
また、人手によるロールキャベツの包み込み作業には、食中毒防止のための衛生管理上の観点から厳しい検査が課される。日本国内における食品の安全性は、食品衛生法に基づいて外国からの輸入食品であっても国内製造食品とまったく同じ基準(残留農薬、食品添加物、微生物に関する品質基準)が適用されることになっている。このように食料安全保障の観点からも、海外から国内へのサプライチェーンの切り替えが重要になってきている。
【0004】
このような事情からロールキャベツの人手による包み込み作業を機械により自動化することが提案されている。例えば、特許文献1では、キャベツの葉の大小にかかわらず全部の葉を利用することができる機械による連続大量生産可能な冷凍ロールキャベツの製造方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭57-138355号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の従来の冷凍ロールキャベツの製造方法では、前処理された小片状キャベツを隙間なく並べ、その一方の面にでん粉薄膜をローラー圧着してシート状とし、シート状キャベツの他方の面に粉末状結着剤をふり掛け、その上に具材を載せた後にシート状キャベツを具材に巻き付けて円柱状に成形し、これを押圧しつつ又は押圧せずに一定の長さに切断し、加熱殺菌した後に凍結することにより円柱状の冷凍ロールキャベツ製品としている。
【0007】
しかしながら、従来の製造方法では、敷き並べたキャベツの一方の面にでん粉薄膜をローラー圧着してシート状とし、シート状キャベツの他方の面に粉末状結着剤をふり掛け、その上に具材を載せた後にシート状キャベツを具材に巻き付けて円柱状に成形し、長い円柱状成形体の適所を上から抑圧部材で押圧して円柱状成形体の中心部の具材を両側へ押しやり、上面外側端部のシート状キャベツと下面外側端部のシート状キャベツとが具材を挟まない状態で上下から接触し、水に溶けた結着剤により加圧接着され、下降する刃により接着部分の中央で切断する。このため、切断部において具材がそのまま露出した状態となり、最終的にユーザーが加熱調理する際に、外皮で被覆されない切断面から旨味成分が失われてしまうという問題がある。
また、特許文献1の従来の製造方法では、凍結工程の直前の製品を加熱殺菌するためにキャベツ本来の旨味成分が熱変性してしまい、消費されるまでの冷凍保管期間中において味が落ちてしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、サプライチェーンの切り替えに対応することができ、求人難であっても安定した品質の製品を生産可能な製造ラインの自動化を実現することができ、消費者が食する賞味期限までの冷凍保管期間中においてロールキャベツ本来の旨味成分と食感や風味を十分に保持することができる冷凍ロールキャベツの製造方法及びそれにより製造された冷凍ロールキャベツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る冷凍ロールキャベツの製造方法は、肉質の中具材をキャベツ質の外皮材で包み込んで成る冷凍ロールキャベツの製造方法であって、
(i) 少なくともキャベツを含む葉物野菜を前処理し、所定サイズ範囲の小片にカッティングすることにより小片状キャベツを作製する工程と、
(ii) 少なくともこんにゃく芋を含む結着剤をペースト状またはゲル状に調整し、ペースト状またはゲル状の前記結着剤を前記小片状キャベツに添加し、前記結着剤と前記小片状キャベツとを混練することにより、前記外皮材の原料を得る工程と、
(iii) 家禽類、家畜類、および魚介類の少なくとも1つを含むひき肉に適量の調味料を調合することにより、前記中具材の原料を作製する工程と、
(iv) 前記中具材の原料を包あん機の第1の供給部に収容するとともに、前記外皮材の原料を前記包あん機の第2の供給部に収容する工程と、
(v) 前記第1の供給部に連通する中央ノズルから前記中具材の原料を押し出しながら、前記第2の供給部に連通する環状ノズルから前記外皮材の原料を同時に押し出すことにより、押し出された前記中具材の原料の外周を同期押し出しされた前記外皮材の原料で被覆する工程と、
(vi) 前記環状ノズルから前記外皮材の原料を供給している間に、前記中央ノズルから押し出される前記中具材の原料を所定長ごとに切断するとともに、その切断面を包着させ、前記中具材の原料を前記外皮材の原料で包み込んで成る包あん品を得る工程と、
(vii) 前記包あん品を凍結処理することにより凍結した冷凍ロールキャベツを得る工程と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下に列記する種々の効果を奏することができる。
1)最も面倒で熟練を要する包み込み作業が自動化されるため、現場作業者の負担が大幅に軽減され、求人難の状況下であってもサプライチェーンを切り替えることが可能になる。
2)包み込み作業が人による手作業でなく機械化されるため、製造ラインでの雑菌の付着や異物の混入のおそれがなくなり、安心安全な食品を提供することができる。
3)加熱調理中において型崩れせず、外観が損なわれにくい。
4)軟らかい良い食感であり、比較的咀嚼力が弱い幼児や高齢者であっても食べやすい。
5)キャベツと肉類とが調和して肉類特有の生臭さがないので食べやすく、後味がよい。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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