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公開番号2025016685
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024193194,2021554695
出願日2024-11-01,2020-03-13
発明の名称フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)治療薬を発現するための非ウイルス性DNAベクターおよびその使用
出願人ジェネレーション バイオ カンパニー
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/53 20060101AFI20250128BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)治療薬を発現するための非ウイルス性DNAベクターおよびその使用の提供。
【解決手段】本出願は、導入遺伝子の送達および発現のための直鎖状で連続的な構造を有するceDNAベクターについて説明する。ceDNAベクターは、2つのITR配列に隣接する発現カセットを含み、発現カセットは、PAHタンパク質をコードする導入遺伝子をコードする。一部のceDNAベクターは、調節スイッチを含むシス調節エレメントをさらに含む。ceDNAベクターを使用した、インビトロ、エクスビボ、およびインビボでのPAHタンパク質の信頼できる遺伝子発現のための方法および細胞株が本明細書にさらに提供される。細胞、組織、または対象におけるPAHタンパク質の発現に有用なceDNAベクターを含む方法および組成物、ならびにPAHタンパク質を発現する当該ceDNAベクターによる疾患の治療方法が本明細書に提供される。このようなPAHタンパク質は、疾患、例えば、フェニルケトン尿症(PKU)を治療するために発現され得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)タンパク質をコードするヌクレオチド配列であって、前記ヌクレオチド配列が、配列番号382、配列番号380、配列番号381、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393および配列番号394からなる群から選択される配列と少なくとも90%の同一性を有する配列を含む、ヌクレオチド配列。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記ヌクレオチド配列が、配列番号382、配列番号380、配列番号381、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393および配列番号394からなる群から選択される配列と少なくとも95%の同一性を有する配列を含む、請求項1に記載のヌクレオチド配列。
【請求項3】
前記ヌクレオチド配列が、配列番号382、配列番号380、配列番号381、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393および配列番号394からなる群から選択される配列と少なくとも97%の同一性を有する配列を含む、請求項1に記載のヌクレオチド配列。
【請求項4】
前記ヌクレオチド配列が、配列番号382、配列番号380、配列番号381、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393および配列番号394からなる群から選択される配列と少なくとも98%の同一性を有する配列を含む、請求項1に記載のヌクレオチド配列。
【請求項5】
前記ヌクレオチド配列が、配列番号382、配列番号380、配列番号381、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393および配列番号394からなる群から選択される配列と少なくとも99%の同一性を有する配列を含む、請求項1に記載のヌクレオチド配列。
【請求項6】
前記ヌクレオチド配列が配列番号382を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のヌクレオチド配列。
【請求項7】
前記ヌクレオチド配列が配列番号382からなる、請求項1~6のいずれか一項に記載のヌクレオチド配列。
【請求項8】
隣接する逆位末端反復(ITR)間に位置付けられた少なくとも1つの請求項1~7のいずれか一項に記載のヌクレオチド配列を含む、カプシド不含閉端DNA(ceDNA)ベクター。
【請求項9】
前記ceDNAベクターが、少なくとも1つのPAHタンパク質をコードする前記少なくとも1つのヌクレオチド配列に連結されたプロモーターを含む、請求項8に記載のceDNAベクター。
【請求項10】
前記ceDNAベクターが、
(i)エンハンサー;
(ii)5’UTRおよび/もしくはイントロン配列;
(iii)3’UTR;ならびに/または
(iv)少なくとも1つのポリA配列
をさらに含む、請求項8または請求項9のいずれか一項に記載のceDNAベクター。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2019年3月13日に出願された米国仮出願第62/817,771号および2019年6月5日に出願された米国仮出願第62/857,514号に対する優先権を主張し、それらの各々の内容は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,200 文字)【0002】
配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出されている配列表、ならびに本明細書の表1~15の配列を含み、各々が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。2020年3月10日に作成された当該ASCIIコピーは、131698-05720_SL.txtという名前が付けられ、サイズが116,806バイトである。
【0003】
本発明は、対象または細胞において導入遺伝子または単離されたポリヌクレオチドを発現するための非ウイルス性ベクターの産生を含む、遺伝子療法の分野に関する。本開示はまた、ポリヌクレオチドを含む核酸構築物、プロモーター、ベクター、および宿主細胞、ならびに外因性DNA配列を標的細胞、組織、器官、または生物に送達する方法に関する。例えば、本開示は、非ウイルス性ceDNAベクターを使用して、細胞からフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)を発現するための方法、例えば、フェニルケトン尿症(PKU)を有する対象の治療のためのPAH治療用タンパク質を発現する方法を提供する。方法および組成物は、例えば、治療を必要とする対象の細胞または組織においてPAHを発現することによって疾患を治療するために使用することができる。
【背景技術】
【0004】
遺伝子療法は、遺伝子発現プロファイルにおける異常によって引き起こされる遺伝子変異または後天性疾患のいずれかを罹患している患者についての臨床転帰を向上することを目的とする。遺伝子療法は、障害、疾患、悪性腫瘍などをもたらし得る欠陥遺伝子または異常な調節もしくは発現、例えば、過小発現もしくは過剰発現に起因する医学的状態の治療または予防を含む。例えば、欠陥遺伝子によって引き起こされる疾患または障害は、修復遺伝物質の患者への送達によって治療、予防、もしくは改善され得るか、または患者の中で遺伝物質の治療的発現をもたらす、例えば、患者に対する修復遺伝物質を用いて欠陥遺伝子を改変もしくはサイレンシングすることによって治療、予防、もしくは改善され得る。
【0005】
遺伝子療法の基礎は、転写カセットに活性遺伝子産物(導入遺伝子と称される場合がある)を供給することであり、例えば、正の機能獲得効果、負の機能喪失効果、または別の結果をもたらし得る。そのような結果は、抗体、機能的酵素、または融合タンパク質などの治療用タンパク質の発現に起因し得る。遺伝子療法を使用して、他の因子によって引き起こされる疾患または悪性腫瘍を治療することもできる。ヒト単一遺伝障害は、標的細胞への正常遺伝子の送達および発現によって治療され得る。患者の標的細胞中の修復遺伝子の送達および発現は、操作されたウイルスおよびウイルス遺伝子送達ベクターの使用を含む、多くの方法を介して実行され得る。利用可能な多くのウイルス由来ベクター(例えば、組換えレトロウイルス、組換えレンチウイルス、組換えアデノウイルスなど)の中で、組換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)は、遺伝子療法において多用途ベクターとして人気を集めている。
【0006】
アデノ随伴ウイルス(AAV)は、パルボウイルス科に属し、より具体的にはディペンドパルボウイルス属を構成する。AAV由来のベクター(すなわち、組換えAAV(rAVV)またはAAVベクター)は、(i)それらが筋細胞およびニューロンを含む多種多様な非分裂および分裂細胞型に感染する(形質導入する)ことができるため、(ii)それらがウイルス構造遺伝子を欠いていることによって、ウイルス感染に対する宿主細胞応答、例えば、インターフェロン媒介性応答を減少させるため、(iii)野生型ウイルスが、ヒトにおいて非病理的であるとみなされるため、(iv)宿主細胞ゲノム中に組み込むことができる野生型AAVと対照的に、複製欠損AAVベクターは、rep遺伝子を欠き、一般にエピソームとして持続し、したがって挿入変異または遺伝毒性の危険性を限定するため、ならびに(v)他のベクター系と比較して、AAVベクターは、一般に比較的不良な免疫原であるとみなされ、したがって著しい免疫応答を誘起せず(iiを参照されたい)、したがって治療導入遺伝子のベクターDNAおよび潜在的に長期発現の持続を得るため、遺伝物質を送達するために魅力的である。
【0007】
しかしながら、AAV粒子を遺伝子送達ベクターとして使用することには、いくつかの重大な欠陥が存在する。rAAVに関連する1つの重大な欠点は、約4.5kbの異種DNAのその限定されたウイルスパッケージング能力であり(Dong et al.,1996、Athanasopoulos et al.,2004、Lai et al.,2010)、結果として、AAVベクターの使用は、150,000Da未満のタンパク質コーディング能力に制限されている。第2の欠点は、集団における野生型AAV感染の流行の結果として、rAAV遺伝子療法の候補が、患者からベクターを排除する中和抗体の存在についてスクリーニングされる必要があることである。第3の欠点は、初回治療から除外されなかった患者への再投与を防ぐカプシド免疫原性に関する。患者における免疫系は、「ブースター」ショットとして有効に作用するベクターに応答して、将来の治療を妨げる高力価抗AAV抗体を生成する免疫系を刺激し得る。いくつかの最近の報告は、高用量状況における免疫原性との関係を示している。一本鎖AAV DNAが異種遺伝子発現前に二本鎖DNAに変換されなければならないことを考えると、別の顕著な欠点は、AAV媒介性遺伝子発現の始まりが比較的遅いことである。
【0008】
追加的に、カプシドを有する従来のAAVビリオンは、AAVゲノム、rep遺伝子、およびcap遺伝子を含有するプラスミドを導入することによって産生される(Grimm et al.,1998)。しかしながら、そのようなカプシド化AAVウイルスベクターは、ある特定の細胞および組織型を非効率的に形質導入することがわかり、カプシドはまた、免疫応答を誘導する。
【0009】
したがって、遺伝子療法のためのアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターの使用は、(患者免疫応答に起因する)患者への単回投与、最小ウイルスパッケージング能力(約4.5kb)に起因するAAVベクター中の送達に好適な導入遺伝子遺伝物質の限定された範囲、および遅いAAV媒介性遺伝子発現に起因して、限定される。
【0010】
フェニルケトン尿症(PKU)は、PAH遺伝子の変異によって引き起こされる、まれな遺伝性の先天性代謝異常症である。フェニルケトン尿症(PKU)は、アミノ酸のフェニルアラニンの代謝の減少をもたらす先天性代謝異常症である。未治療のPKUは、知的障害、発作、行動の問題、および精神的障害につながり得る。また、かび臭い匂いおよび肌の色が薄くなる場合がある。PKUの治療が不十分な母親から生まれた乳児は、心臓の問題、小さな頭部、および低出生体重を有し得る。PKAは、PAH遺伝子の変異によるものであり、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)の低いレベルをもたらし、すなわち、PKUを有する対象は、PAHに変異があり、その酵素活性が不足する。PKUは常染色体劣性であり、状態が発達するためには遺伝子の両方のコピーが変異している必要があることを意味する。任意の酵素機能が残っているかどうかに応じて、古典的PKUおよびバリアントPKUの2つの主要なタイプがある。変異したPAH遺伝子のコピーが1つある人には、典型的には、症状はない。
(【0011】以降は省略されています)

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