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公開番号2025016581
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-04
出願番号2024188206,2021516862
出願日2024-10-25,2019-06-01
発明の名称組織サンプルを処理するための方法および装置
出願人エス2 ゲノミクス インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12M 1/33 20060101AFI20250128BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】固体組織を処理して単一細胞、核、生体分子、および生体分析用の処理済みサンプルにすること、ならびに単一細胞を使用してオルガノイドおよび他の微小組織を形成させること。
【解決手段】組織を含む試料から単一細胞、核、細胞内成分、および生体分子を収集および調製するため、および、いくつかの態様においては当該単一細胞を使用してオルガノイドまたは微小組織を形成させるための、システム、方法、および装置が記載されている。当該システムは、組織の酵素的および/または物理的破砕を実施して組織を単一細胞へと解離させ、その後、懸滴法を使用してオルガノイドまたは微小組織を形成させることができる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
(a) (i) それぞれがカートリッジと係合するように構成されており、かつ1つまたは複数の流体ポートを含む、1つまたは複数のカートリッジインタフェース;
(ii) (1) 液体および/または気体の1つまたは複数のソース;
(2) 該ソースおよび該カートリッジインタフェースにおける流体ポートと連通する、1つまたは複数の流体ライン;ならびに
(3) 該ソースから該1つまたは複数の流体ポートの中および/または外へと液体および/または気体を移動させるように構成されている、1つまたは複数のポンプ
を含む、流体工学サブシステム;
(iii) カートリッジインタフェースと係合したカートリッジにおいて組織破砕装置を動かすためのアクチュエータを含むサブシステム
を含む機器と、
(b) それぞれが該カートリッジインタフェースのうちの1つと係合する1つまたは複数のカートリッジであって、各カートリッジが、
(i) 該カートリッジインタフェースにおける該流体ポートと連通する、1つまたは複数のカートリッジポート;
(ii) 開口と、該開口中に配置された、組織の機械的破砕のために構成されている組織破砕装置とを含む、前処理チャンバであって、該組織破砕装置がシャフトとヘッドとを含むプランジャを含み、該プランジャが該前処理チャンバ内で回転するようにかつ該前処理チャンバの縦軸に沿って前後に動くように構成されており、該プランジャが該アクチュエータと係合するためのカプラを含み、該カートリッジが該カートリッジインタフェースと係合すると、該組織破砕装置が該アクチュエータと係合して該アクチュエータによって駆動され、該ヘッドが周縁部を有し、該ヘッドが該前処理チャンバ内で動くとき、該周縁部が、該ヘッドと該前処理チャンバの壁との間に、25ミクロン~400ミクロンのサイドギャップを提供し、かつ、該ヘッドが組織を破砕するための隆起特徴を含む破砕面を含む
前処理チャンバ;ならびに
(iii) 該前処理チャンバおよび1つまたは複数のカートリッジポートと連通し、かつ該前処理チャンバから生物学的材料の懸濁液を収集するように構成されている、処理チャンバ
を含み、
該ヘッドが該前処理チャンバの底に配置されたとき懸濁液が該ヘッドと該前処理チャンバの該壁との間の該サイドギャップを通って該ヘッドの周囲および上に押し出される、1つまたは複数のカートリッジと
を含む、システム。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記機器が、
・前記1つまたは複数のポンプからの正圧もしくは負圧を、流体ラインおよび/または前記1つもしくは複数の流体ラインに接続する1つもしくは複数の容器を通じて前記流体ポートへと方向付けるように構成されている、1つ、または複数の弁
をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記機器が、
・磁場のソースを含む磁気処理モジュールであって、該ソースが、係合したカートリッジの処理チャンバ内に磁場を形成するように配置されている、磁気処理モジュール
をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記機器が、
・計測サブシステム
をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記機器が、
・プロセッサおよびメモリを含む制御サブシステムであって、該メモリが、該プロセッサによって実行されると前記システムを作動させるコードを含む、制御サブシステム
をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記機器が、
・前記1つまたは複数のポンプと連通する廃棄物容器
をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記機器が、
前記カートリッジのチャンバ内の温度を調節するように構成されている、温度サブシステム
をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記温度サブシステムが、温度調節素子、該温度調節素子を制御するためのコントローラ、および該温度調節素子と前記カートリッジのチャンバとの間で熱を伝達する熱伝達素子を含む、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記カプラが、スロット付き、フィリップス、コードレックス、トライウィング、スパナ、およびヘックスから選択される形状を備えたドライブヘッドを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのポンプがシリンジポンプを含む、請求項1記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照:
本出願は、2018年6月1日に出願された米国特許仮出願第62/679,466号の優先日の恩典を主張する。
続きを表示(約 3,100 文字)【0002】
連邦政府資金援助を受けた研究開発に関する声明(該当する場合):
本研究は、一部、交付番号RH010129の下、国立衛生研究所のNational Human Genome Research Instituteによる支援を受けたものである。
【0003】
請求項に係る発明が共同研究契約の範囲内の活動の結果として成された場合の共同研究契約の当事者の名称:
なし。
【0004】
「配列表」の参照:
なし。
【0005】
A) 発明の分野
本発明は、生物学的材料からのサンプル調製の分野に関する。より具体的には、本発明は、固体組織を処理して単一細胞、核、生体分子、および生体分析用の処理済みサンプルにすること、ならびに単一細胞を使用してオルガノイドおよび他の微小組織を形成させることに関する。
【背景技術】
【0006】
B) 関連技術の説明
単一細胞および細胞群の分析は、細胞が個々にどのように機能するかを吟味および理解するための情報と、アンサンブル測定において集計された個々の細胞反応の範囲への先例のない洞察とを提供する。電気生理学、フローサイトメトリー、イメージング、質量分析法(Lanni, E.J., et. al. J Am Soc Mass Spectrom. 2014; 25(11):1897-907)、マイクロアレイ(Wang L and KA Janes. Nat Protoc. 2013; 8(2):282-301)および次世代シーケンシング(NGS)(Saliba A.E., et. al. Nucleic Acids Res. 2014; 42(14):8845-60)のための単一細胞法が開発され、根本的な細胞のプロセス、機能、および相互接続ネットワークの理解増大の原動力となっている。アンサンブル測定から個々のプロセスおよび機能が理解され、識別されると、今度はその個々の情報が、細胞間でネットワークプロセスが作用するやり方の発見を導くことができる。ネットワークは、組織、臓器、多細胞生物、共生生物、バイオフィルム、表面、環境、または細胞が生存して相互作用する任意の場所に存在し得る。
【0007】
組織のモデルシステムは、組織の機能、発達および調節を理解するのに重要なツールである。治療法を開発するための化合物の基礎研究、コンパニオン診断およびスクリーニングのために、改良されたモデルシステムが開発される必要がある。歴史的に、知識を得、組織機能をモデル化するために、モデル細胞株の二次元培養が、通常は一度に1つの細胞型だけで使用されてきた。しかし、固体組織は、複数の細胞型の間の複雑な相互作用を伴う三次元(3D)構造である。二次元モデルは、細胞間の相互作用および細胞に対する細胞外マトリックスの影響を欠くといえる。
【0008】
微小組織と呼ぶことができる組織の3D構造を、懸滴を含む多くの技術を使用することにより、またはMatricelもしくはハイドロゲルで構成されている3D支持体を使用して、実際の組織をよりよく模倣することができる小さなスフェロイドおよび他の形状を創製することにより、構築することができる。通常、サイズは3D構造への栄養素の拡散によって制限される。場合によっては、3Dは、幹細胞を組み込む状態で創製され、オルガノイドと呼ばれることができる(N. de Souza, Organoids. Nature Methods volume 15, page 23 (2018); "Method of the Year 2017:Organoids" Nature Methods 2018/01/03/online, 15 http://dx.doi.org/10.1038/nmeth.4575. 10.1038/nmeth.4575; Yin, Xiaolei et al. Engineering Stem Cell Organoids, Cell Stem Cell, Volume 18, Issue 1, 25-38)。オルガノイドは有望な技術であるが、オルガノイドの創製は、プロセスのばらつき、および通常は組織に直接由来するわけではない細胞を使用するという欠点を抱えている。本発明は、2D表面、3Dオルガノイド、および細胞懸濁液中で細胞を成長させることを含む複数の用途のために固体組織から細胞を遊離させるという課題を解決する。
【0009】
単一細胞の次世代シーケンシング(NGS)が、細胞および組織の既知知識を急速に変化させ、新たな細胞型を発見し、細胞および組織がどのように機能するかの多様性の理解を高めている。シングルセルNGS RNAシーケンシング(Saliba A.E., et. al., Nucleic Acids Res. 2014; 42(14):8845-60)(Shapiro E. et. al., Nat Rev Genet. 2013; 14(9):618-30)が、細胞発現の複雑さならびに細胞間および細胞型間の異種性を解明している(Buettner F. et. al., Nat Biotechnol. 2015; 33(2):155-60)。インサイチューシーケンシング(Ke R et. al., Nat Methods. 2013; 10(9):857-60)、(Lee JH, et. al., Nat Protoc. 2015; 10(3):442-58)(Lee JH, et. al., Science. 2014, 21; 343(6177):1360-3)が、固定細胞を直接シーケンシングする実行可能性を示した。しかし、RNAの場合、インサイチューシーケンシングでは、はるかに少ないリードしか生成されず、低存在量転写産物の検出に対して偏りが生じる。組織における既知の位置から、単一細胞からmRNAを捕捉するために光活性化可能なタグが使用されているが(Lovatt, D., et. al., Nat Methods. 2014; 11(2):190-6)、捕捉のスループット性が低く、細胞の収集は自動的ではない。
【0010】
NGS市場は過去10年間で爆発的に成長し、ムーアの法則を超えるコスト削減およびスループット性の増大を実現した。その用途は、全ゲノムシーケンシングからRNA-Seq、ChIP-Seq、エクソームシーケンシング、今ではシングルセルシーケンシング、単一核シーケンシング、ATAC-Seqおよび多くの他のエキサイティングな用途にまで拡大した。NGSのパワーおよび低いコストは、生命科学を大きく変化させ、精密医療が始まるにつれ、トランスレーショナル医療および診療所へと移行している。近年まで、本質的にすべてのNGS解析は、数多くの細胞の核酸がプールされた「バルクサンプル」の解析であった。単一細胞懸濁液ならびに単一細胞ライブラリーおよび元の未処理の新鮮な試料から出発するバルクライブラリーならびに凍結組織およびホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織のバンクのサンプル調製を統合するシステムが必要とされている。本発明は、システム、カートリッジおよびプロセスが、単一細胞、単一核、および核酸を含む多くのタイプの試料からの固体組織を処理することを可能にする。
(【0011】以降は省略されています)

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