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公開番号2025016184
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023119299
出願日2023-07-21
発明の名称硬化性組成物、膜形成方法及び物品の製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類H01L 21/027 20060101AFI20250124BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】硬化性組成物に関する新たな技術を提供する。
【解決手段】重合性化合物(a)と、光重合開始剤(b)と、溶剤(d)と、界面活性剤(c1)と、を含む硬化性組成物であって、前記硬化性組成物は、23℃、1気圧において、1.3mPa・s以上60mPa・s以下の粘度を有し、前記硬化性組成物の全体に対する前記溶剤(d)の含有量は、5体積%よりも大きく95体積%以下であり、前記溶剤(d)の沸点は、1気圧において、250℃未満であり、前記硬化性組成物から前記溶剤(d)及び前記界面活性剤(c1)を除いた組成物の基板に対する接触角をα1[°]、前記硬化性組成物から前記溶剤(d)を除いた組成物の前記基板に対する接触角をα2[°]としたとき、α2がα1よりも大きい、ことを特徴とする硬化性組成物を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
重合性化合物(a)と、光重合開始剤(b)と、溶剤(d)と、界面活性剤(c1)と、を含む硬化性組成物であって、
前記硬化性組成物は、23℃、1気圧において、1.3mPa・s以上60mPa・s以下の粘度を有し、
前記硬化性組成物の全体に対する前記溶剤(d)の含有量は、5体積%よりも大きく95体積%以下であり、
前記溶剤(d)の沸点は、1気圧において、250℃未満であり、
前記硬化性組成物から前記溶剤(d)及び前記界面活性剤(c1)を除いた組成物の基板に対する接触角をα1[°]、前記硬化性組成物から前記溶剤(d)を除いた組成物の前記基板に対する接触角をα2[°]としたとき、α2がα1よりも大きい、
ことを特徴とする硬化性組成物。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
α2-α1>0.5[°]である、ことを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
重合性化合物(a)と、光重合開始剤(b)と、溶剤(d)と、界面活性剤(c1)と、を含む硬化性組成物であって、
前記硬化性組成物は、23℃、1気圧において、1.3mPa・s以上60mPa・s以下の粘度を有し、
前記硬化性組成物の全体に対する前記溶剤(d)の含有量は、5体積%よりも大きく95体積%以下であり、
前記溶剤(d)の沸点は、1気圧において、250℃未満であり、
前記硬化性組成物から前記溶剤(d)を除いた組成物の型に対する接触角β[°]が25°以上である、
ことを特徴とする硬化性組成物。
【請求項4】
前記硬化性組成物から前記溶剤(d)を除いた組成物の23℃、1気圧における表面張力をγ1[mN/m]、前記溶剤(d)の23℃、1気圧における表面張力をγ2[mN/m]としたとき、γ1がγ2よりも大きい、ことを特徴とする請求項1又は3に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
γ1-γ2>0.1[mN/m]である、ことを特徴とする請求項4に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
γ1-γ2>1[mN/m]である、ことを特徴とする請求項4に記載の硬化性組成物。
【請求項7】
前記界面活性剤(c1)は、フッ素原子を含む、ことを特徴とする請求項1又は3に記載の硬化性組成物。
【請求項8】
前記界面活性剤(c1)は、シリコン原子を含む、ことを特徴とする請求項1又は3に記載の硬化性組成物。
【請求項9】
前記硬化性組成物から前記溶剤(d)を除いた組成物は、23℃、1気圧において、30mPa・s以上10,000mPa・s以下の粘度を有する、ことを特徴とする請求項1又は3に記載の硬化性組成物。
【請求項10】
前記溶剤(d)は、1種類以上の溶剤を含み、前記1種類以上の溶剤のそれぞれの1気圧における沸点は、100℃以上250℃未満である、ことを特徴とする請求項1又は3に記載の硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性組成物、膜形成方法及び物品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスやMEMSなどでは、微細化の要求が高まり、微細加工技術として、インプリント技術(光インプリント技術)が注目されている。インプリント技術では、微細な凹凸パターンが表面に形成された型(モールド)を、基板上に供給(塗布)された硬化性組成物に接触させた状態で、硬化性組成物を硬化させる。これにより、モールドのパターンを硬化性組成物の硬化膜に転写し、パターンを基板上に形成する。インプリント技術によれば、基板上に数ナノメートルオーダーの微細なパターン(構造体)を形成することができる。
【0003】
インプリント技術を利用したパターン形成方法の一例を説明する。まず、基板上のパターン形成領域に液状の硬化性硬化物を離散的に滴下(配置)する。パターン形成領域に配置された硬化性組成物の液滴は、基板上で拡がる。かかる現象は、プレスプレッドと呼ばれる。次いで、基板上の硬化性組成物に対して、型を接触させる(押し当てる)。これにより、硬化性組成物の液滴は、毛細管現象によって、基板と型との隙間の全域に拡がる。かかる現象は、スプレッドと呼ばれる。また、硬化性組成物は、毛細管現象によって、型のパターンを構成する凹部に充填される。かかる現象は、フィリングと呼ばれる。なお、スプレッド及びフィリングが完了するまでの時間は、充填時間と呼ばれる。硬化性組成物の充填が完了すると、硬化性組成物に対して光を照射して、硬化性組成物を硬化させる。そして、基板上の硬化した硬化性組成物から型を引き離す。これらの工程を実施することによって、型のパターンが基板上の硬化性組成物に転写され、硬化性組成物のパターンが形成される。ここで、基板上に形成される硬化性組成物のパターンは、残膜を含む。残膜とは、硬化性組成物の硬化膜の凹部(型のパターンの凸部)と基板との間に残存する硬化膜である。
【0004】
また、半導体デバイスを製造するためのフォトリソグラフィ工程においては、基板を平坦化することも必要とされる。例えば、近年注目されているフォトリソグラフィ技術である極端紫外線露光技術(EUV)では、微細化に伴って投影像が結像される焦点深度が浅くなるため、硬化性組成物が供給される基板の表面の凹凸は、数十nm以下に抑えなければならない。インプリント技術においても、硬化性組成物の充填性や線幅精度の向上のために、EUVと同程度の平坦性が要求される。平坦化技術として、凹凸を有する基板上に、凹凸に対応する分量の硬化性組成物の液滴を離散的に滴下し、平坦面を有する型を接触させた状態で硬化性組成物を硬化させることで、平坦な表面を得る技術が知られている。
【0005】
インプリント技術を利用したパターン形成方法や平坦化技術では、基板上に滴下された硬化性組成物の液滴同士が互いに接触していない状態で型を接触させるため、型と基板と硬化性組成物との間に必然的に気泡が巻き込まれる。従って、かかる気泡が型や基板に拡散して消失するまでに長時間を要し、生産性(スループット)を低下させる要因の1つとなっている。そこで、基板上の硬化性組成物と型とを接触させる前に、硬化性組成物の液滴同士を結合させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-188736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、基板上に滴下された硬化性組成物の液滴同士が結合する程度に液滴が高速で拡がるため、硬化性組成物が所望の領域(パターン形成領域)からはみ出すことがある。このように、硬化性組成物が所望の領域からはみ出した長さを「はみ出し量」と呼ぶ。
【0008】
また、特許文献1に開示された技術においては、基板上の硬化性組成物に型を接触させた時点では、硬化性組成物が流動性を有しているため、硬化性組成物が型の接触面からはみ出して型の側壁(側面)に付着する(這い上がる)ことがある。このように、硬化性組成物が型の側壁に這い上がって付着する現象を「浸み出し」と呼ぶ。型の側壁に付着した硬化性組成物の硬化物は、不要物として、基板に残存したり、型の側壁から意図せぬタイミングで基板上に落下したりして、基板上に大きな欠陥を引き起こす要因となる。
【0009】
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、硬化性組成物に関する新たな技術を提供することを例示的目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての硬化性組成物は、重合性化合物(a)と、光重合開始剤(b)と、溶剤(d)と、界面活性剤(c1)と、を含む硬化性組成物であって、前記硬化性組成物は、23℃、1気圧において、1.3mPa・s以上60mPa・s以下の粘度を有し、前記硬化性組成物の全体に対する前記溶剤(d)の含有量は、5体積%よりも大きく95体積%以下であり、前記溶剤(d)の沸点は、1気圧において、250℃未満であり、前記硬化性組成物から前記溶剤(d)及び前記界面活性剤(c1)を除いた組成物の基板に対する接触角をα1[°]、前記硬化性組成物から前記溶剤(d)を除いた組成物の前記基板に対する接触角をα2[°]としたとき、α2がα1よりも大きい、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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