TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025016176
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023119283
出願日2023-07-21
発明の名称トナー、トナー収容ユニット、現像剤、及び、画像形成装置
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類G03G 9/087 20060101AFI20250124BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着性と耐熱保存性が両立し、ぼそつき及び添加剤のフィルミングを抑制でき、異常画像を抑制できるトナーの提供。
【解決手段】
トナー母体と、外添剤と、からなる静電荷像現像用トナーであって、トナー母体は、少なくとも結着樹脂、着色剤、及び、離型剤を含有し、外添剤はシリカを含有し、トナーはTHFに不溶な成分とTHFに可溶な成分とを含み、下記条件の処理を行った後のトナーからのシリカ遊離率A(質量%)が、関係式[0.20≦A<0.55]を満たし、トナーのTHFに不溶な成分は、DSCの昇温1回目におけるガラス転移温度(Tg1st)がTga1st及びTgb1stの二箇所に観察され、Tga1stは-40℃以上10℃以下で、Tgb1stは45℃以上65℃以下である静電荷像現像用トナー。
(条件)
トナー10g及びキャリア20gを50mLの瓶に入れた後、ロッキングミルを用いて、67Hzで60分間撹拌する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
トナー母体と、前記トナー母体の表面に付着してなる外添剤と、からなる静電荷像現像用トナーであって、
前記トナー母体は、少なくとも結着樹脂、着色剤、及び、離型剤を含有し、
前記外添剤は、少なくともシリカを含有し、
前記トナーは、THFに不溶な成分と、THFに可溶な成分と、を含み、
下記条件の処理を行った後の前記トナーからのシリカ遊離率A(質量%)が、下記関係式(1)を満たし、
前記トナーのテトラヒドロフラン(THF)に不溶な成分は、示差走査熱量測定(DSC)の昇温1回目におけるガラス転移温度(Tg1st)がTga1st及びTgb1stの二箇所に観察され、
前記Tga1stは-40℃以上10℃以下であり、前記Tgb1stは45℃以上65℃以下であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
0.20≦A<0.55 ・・・(1)
(条件)
トナー10g及びキャリア20gを50mLの瓶に入れた後、ロッキングミルを用いて、67Hzで60分間撹拌する。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記トナーのテトラヒドロフラン(THF)に不溶な成分の示差走査熱量測定(DSC)の昇温2回目におけるガラス転移温度(Tgab2nd)が0℃以上50℃以下である、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記トナーの示差走査熱量測定(DSC)の昇温1回目におけるガラス転移温度(Tg1st)と2回目の昇温におけるガラス転移点(Tg2nd)が、下記関係式(2)を満たす、請求項1又は2に記載のトナー。
Tg1st-Tg2nd≧10[℃] ・・・(2)
【請求項4】
前記トナーの示差走査熱量測定(DSC)の昇温1回目におけるガラス転移温度(Tg1st)が45℃以上65℃以下であり、
前記トナーのテトラヒドロフラン(THF)に不溶な成分は、DSCの昇温2回目におけるガラス転移温度(Tg2nd)が-50℃以上0℃以下となるポリエステル樹脂Aと、DSCの昇温2回目におけるガラス転移温度(Tg2nd)が45℃以上65℃以下となるポリエステル樹脂Bとを含み、
前記トナーのTHFに可溶な成分は、DSCの昇温2回目におけるガラス転移温度(Tg2nd)が45℃以上65℃以下となるポリエステル樹脂Cを含む、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記ポリエステル樹脂A、前記ポリエステル樹脂B及び前記ポリエステル樹脂Cの合計質量に対する、前記ポリエステル樹脂Aの質量比をa、前記ポリエステル樹脂Bの質量比をb、前記ポリエステル樹脂Cの質量比をcとしたとき、前記a、前記b及び前記cが下記関係式(3)を満たす、請求項4に記載のトナー。
4(a+b)<c ・・・(3)
【請求項6】
前記ポリエステル樹脂Aが、3価又は4価の炭素数が3以上10以下の脂肪族多価アルコール成分を含む、請求項4に記載のトナー。
【請求項7】
前記ポリエステル樹脂Aはジオール成分を含み、
前記ジオール成分は、主鎖となる部分の炭素数が3以上9以下の奇数であり、アルキル基を側鎖に有する、請求項4に記載のトナー。
【請求項8】
前記ポリエステル樹脂Aが、ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有する、請求項4に記載のトナー。
【請求項9】
前記ポリエステル樹脂Bが、ウレタン結合及びウレア結合の少なくともいずれかを有する、請求項4に記載のトナー。
【請求項10】
前記ポリエステル樹脂Cが、3価又は4価の炭素数が3以上10以下の脂肪族多価アルコール成分を含む、請求項4に記載のトナー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー、トナー収容ユニット、現像剤、及び、画像形成装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、トナーには、出力画像の高品質化のための小粒径化と耐高温オフセット性、省エネルギー化のための低温定着性、及び製造後の保管時や運搬時における高温高湿に耐え得る耐熱保存性が要求されている。特に、定着時における消費電力は画像形成工程における消費電力の多くを占めるため、低温定着性の向上は非常に重要である。
【0003】
従来、トナーとしては混練粉砕法で作製されたトナーが使用されてきた。しかし、混練粉砕法で作製されたトナーは、小粒径化が困難であるとともに、その形状が不定形かつ粒径分布がブロードであることから出力画像の品質が十分ではないこと、定着エネルギーが高いことなどの問題があった。また、定着性向上のためにワックス(離型剤)を添加している場合、混練粉砕法で作製されたトナーは、粉砕の際にワックスの界面で割れて、ワックスがトナー表面に多く存在してしまう。そのため、離型効果が出る一方で、キャリア、感光体及びブレードへのトナーの付着(フィルミング)が起こりやすくなり、全体的な性能としては、満足のいくものではないという問題があった。
【0004】
そこで、上記混練粉砕法の問題点を克服するために、重合法によるトナーの製造方法が提案されている。重合法で製造されたトナーは、小粒径化が容易であり、粒度分布も混練粉砕法で製造されたトナーに比べてシャープであり、更に離型剤の内包化も可能である。
【0005】
重合法によるトナーの製造方法としては、低温定着性の改良及び耐高温オフセット性の改良を目的として、トナーバインダーとして、ウレタン変性されたポリエステルの伸長反応物からトナーを製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、小粒径トナーとした場合の粉体流動性及び転写性に優れるとともに、耐熱保存性、低温定着性及び耐高温オフセット性のいずれにも優れたトナーの製造方法が開示されている(例えば、特許文献2、3参照)。また、安定した分子量分布のトナーバインダーを製造し、低温定着性と耐高温オフセット性とを両立させるための熟成工程を有するトナーの製造方法が開示されている(例えば、特許文献4、5参照)。
しかし、上記技術は近年要求される高いレベルの低温定着性を満たすものではない。
【0007】
そこで、高いレベルの低温定着性を得る目的で、結晶性ポリエステル樹脂を含む樹脂、及び離型剤を含有し、樹脂とワックスが互いに非相溶で海島状の相分離構造を有するトナーが提案されている(例えば、特許文献6参照)。また、結晶性ポリエステル樹脂、離型剤及びグラフト重合体を含有するトナーが提案されている(例えば、特許文献7参照)。
【0008】
また、所定の非晶質ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含有させ、低温定着、耐熱保存性、高温高湿保存性に優れたトナーが提案されている(例えば、特許文献8~11参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記した従来技術は、結晶性ポリエステル樹脂が非晶質ポリエステル樹脂に比べて急速に溶融するため低温定着化を成し得る。しかし、結晶性ポリエステル樹脂を含むトナーの場合、高温高湿環境においてトナーの凝集体が発生する問題もある。また、近年はトナーが紙面上に定着され、排紙トレイにスタッキングされた際に紙の重みよる圧力と定着時の余熱によりトナーと紙が接着してしまう課題(排紙ブロッキング)や、現像器内でトナーがストレスを受けることで発生するトナー劣化に起因する画像不良(ぼそつき)などの問題がある。
【0010】
さらに近年における超高速プリントシステムに使用するトナーでは、画像形成装置の使用環境温度・湿度の変動や、大量枚数の画像の連続出力等、過酷な使用条件にさらされる中でも、一定画質の画像を出力し続けること、そして様々な紙が使用されるため紙種への対応性が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社リコー
シート搬送装置、自動原稿搬送装置及び画像形成装置
1日前
株式会社リコー
シート処理装置、シート処理方法及び画像形成システム
2日前
株式会社リコー
トナー、トナー収容ユニット、現像剤、及び、画像形成装置
1日前
株式会社リコー
情報処理装置、画像形成装置、情報処理方法、及びプログラム
1日前
株式会社リコー
シート処理装置、シート処理方法及び画像形成システム
2日前
個人
露光方法
8日前
個人
表示装置
1か月前
株式会社シグマ
撮像装置
8日前
株式会社シグマ
レンズフード
2か月前
株式会社シグマ
フードキャップ
1か月前
キヤノン株式会社
光学機器
1か月前
キヤノン株式会社
撮像装置
8日前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
株式会社リコー
画像形成装置
2か月前
株式会社リコー
画像形成装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
8日前
国立大学法人広島大学
撮像装置
1か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
信越ポリマー株式会社
スポンジローラ
15日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
1か月前
三洋化成工業株式会社
トナーバインダー
1か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
1か月前
沖電気工業株式会社
画像形成装置
1か月前
三洋化成工業株式会社
トナーバインダー
1か月前
キヤノン株式会社
定着装置
1か月前
三菱製紙株式会社
ドライフィルムレジスト
8日前
ブラザー工業株式会社
ドラムユニット
2日前
株式会社14才
吊り下げ用ストラップ
2か月前
シャープ株式会社
画像形成装置
23日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
23日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
2か月前
キヤノン株式会社
画像形成装置
2か月前
ブラザー工業株式会社
ドラムユニット
1か月前
日本放送協会
レンズアダプター
2か月前
ブラザー工業株式会社
ドラムユニット
1か月前
続きを見る