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公開番号2024177116
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024091791
出願日2024-06-05
発明の名称トナーバインダー
出願人三洋化成工業株式会社
代理人
主分類G03G 9/08 20060101AFI20241212BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】耐熱保存性、帯電性、及び非晶性樹脂中での結晶性ポリエステルの分散性に優れるトナーバインダーを提供する。
【解決手段】ポリオール成分(x)と、ポリカルボン酸成分(y)と、変性シリコーン化合物(z)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂(A)を含むトナーバインダーであって、前記ポリオール成分(x)は炭素数が偶数かつ炭素数2~24の直鎖脂肪族ジオール(x1)をポリオール成分(x)のモル数に基づいて80モル%以上含有し、前記ポリカルボン酸成分(y)は炭素数が奇数かつ炭素数3~23の直鎖脂肪族ジカルボン酸(y1)をポリカルボン酸成分(y)のモル数に基づいて80モル%以上含有し、蛍光X線分析法により測定されるケイ素元素の含有量(XS)がトナーバインダーの重量に基づいて1.0~5.0重量%であるトナーバインダー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール成分(x)と、ポリカルボン酸成分(y)と、変性シリコーン化合物(z)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂(A)を含むトナーバインダーであって、前記ポリオール成分(x)は炭素数が偶数かつ炭素数2~24の直鎖脂肪族ジオール(x1)をポリオール成分(x)のモル数に基づいて80モル%以上含有し、前記ポリカルボン酸成分(y)は炭素数が奇数かつ炭素数3~23の直鎖脂肪族ジカルボン酸(y1)をポリカルボン酸成分(y)のモル数に基づいて80モル%以上含有し、蛍光X線分析法により測定されるケイ素元素の含有量(X

)がトナーバインダーの重量に基づいて1.0~5.0重量%であるトナーバインダー。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
ポリオール成分(x)とポリカルボン酸成分(y)との反応物である環状エステル化合物の含有量がトナーバインダーの重量に基づいて0.7~7.0重量%である請求項1に記載のトナーバインダー。
【請求項3】
前記変性シリコーン化合物(z)が、水酸基、アミノ基、及びカルボキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する変性シリコーンである、請求項1又は2に記載のトナーバインダー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はトナーバインダーに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真装置の小型化、高速化、高画質化の促進とともに、定着工程における消費エネルギーを低減するという省エネルギーの観点から、トナーの低温定着性の向上が強く求められている。
トナーバインダーは、上述のようなトナー特性に大きな影響を与えるものであり、ポリスチレン樹脂、スチレン-アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂等が知られているが、最近では、保存性と定着性のバランスを取りやすいことから、ポリエステル樹脂が特に注目されている。
例えば、低温定着性を目的として、溶融特性の優れる結晶性ポリエステル樹脂と非晶性樹脂とを使用したトナーが提案されている(特許文献1参照)。
また、低温定着性や帯電性を向上させる目的として変性シリコーンを結合した非晶性ポリエステルを含有するトナー組成物が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、さらなる高画質化の要望に応えるため、トナーを小粒子径化した場合、上記結晶性ポリエステル樹脂を使用したトナーは、トナー中の結晶性ポリエステル樹脂の分散性が十分といえず、それらの改善が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-287426号公報
特開2023-18981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、耐熱保存性、帯電性、及び非晶性樹脂中での結晶性ポリエステルの分散性に優れるトナーバインダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、ポリオール成分(x)と、ポリカルボン酸成分(y)と、変性シリコーン化合物(z)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂(A)を含むトナーバインダーであって、前記ポリオール成分(x)は炭素数が偶数かつ炭素数2~24の直鎖脂肪族ジオール(x1)をポリオール成分(x)のモル数に基づいて80モル%以上含有し、前記ポリカルボン酸成分(y)は炭素数が奇数かつ炭素数3~23の直鎖脂肪族ジカルボン酸(y1)をポリカルボン酸成分(y)のモル数に基づいて80モル%以上含有し、蛍光X線分析法により測定されるケイ素元素の含有量(X

)がトナーバインダーの重量に基づいて1.0~5.0重量%であるトナーバインダーである。
【発明の効果】
【0006】
本発明のトナーバインダーは、耐熱保存性、帯電性、及び非晶性樹脂中での結晶性ポリエステルの分散性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のトナーバインダーは、ポリオール成分(x)と、ポリカルボン酸成分(y)と、変性シリコーン化合物(z)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂(A)を含むトナーバインダーであって、前記ポリオール成分(x)は炭素数が偶数かつ炭素数2~24の直鎖脂肪族ジオール(x1)をポリオール成分(x)のモル数に基づいて80モル%以上含有し、前記ポリカルボン酸成分(y)は炭素数が奇数かつ炭素数3~23の直鎖脂肪族ジカルボン酸(y1)をポリカルボン酸成分(y)のモル数に基づいて80モル%以上含有し、蛍光X線分析法により測定されるケイ素元素の含有量(X

)がトナーバインダーの重量に基づいて1.0~5.0重量%であるトナーバインダーである。
【0008】
<結晶性ポリエステル樹脂(A)>
本発明のトナーバインダーは、ポリオール成分(x)と、ポリカルボン酸成分(y)と、変性シリコーン化合物(z)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂(A)を含む。
また、本発明における「結晶性」とは示差走査熱量測定(DSC測定ともいう)において、DSC曲線が吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)を有することを意味する。
以下に結晶性ポリエステル樹脂(A)の吸熱ピークのピークトップ温度の測定方法を記載する。
示差走査熱量計(例えばTA Instruments(株)製、DSC Q20)を用いて測定する。結晶性ポリエステル樹脂(A)を30℃から10℃/分の条件で180℃まで第1回目の昇温を行い、続いて180℃から10℃/分の条件で0℃まで冷却し、続いて0℃から10℃/分の条件で180℃まで第2回目の昇温をした際の第2回目の昇温過程の吸熱ピークのトップを示す温度を結晶性ポリエステル樹脂(A)の吸熱ピークのピークトップ温度とする。
【0009】
本発明における結晶性ポリエステル樹脂(A)は、ポリオール成分(x)と、ポリカルボン酸成分(y)と、変性シリコーン化合物(z)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂である。ポリオール成分(x)は炭素数が偶数かつ炭素数2~24の直鎖脂肪族ジオール(x1)を必須成分として含有し、ポリカルボン酸成分(y)は、炭素数が奇数かつ炭素数3~23の直鎖脂肪族ジカルボン酸(y1)を必須成分として含有する。また、変性シリコーン化合物(z)は水酸基、アミノ基、及びカルボキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する変性シリコーンであることが好ましい。(x)、(y)及び(z)の各成分はそれぞれ1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0010】
ポリオール成分(x)は、必須成分である炭素数が偶数かつ炭素数2~24の直鎖脂肪族ジオール(x1)の他、(x1)以外のジオール、及び3価以上のポリオールを含有してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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