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公開番号2025015960
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023118903
出願日2023-07-21
発明の名称振動デバイス
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H03H 9/02 20060101AFI20250124BHJP(基本電子回路)
要約【課題】電気的特性の劣化を抑制した振動デバイスを提供する。
【解決手段】振動デバイス1は、振動素子25と、振動素子25が接続されているベース10と、ベース10に接合され、ベース10との間の収容空間23に振動素子25を収容している蓋体20と、を含み、ベース10及び蓋体20の少なくとも一方は、接地電位に接続されたP型又はN型である導電型の第1半導体基板11を含み、振動素子25は、振動基板30、振動基板30の第1半導体基板11側に配置されている第1電極31a及び振動基板30の第1半導体基板11側とは反対側に配置されている第2電極31bを有し、収容空間23の高さをL1[m]とし、第1半導体基板11と、第1電極31aとの間の長さをd1[m]とし、第1電極31aの面積をS1[m2]とし、収容空間23の誘電率をε[F/m]としたとき、L1≦0.2×10-3及びd1≧ε×S1×1012を満たす。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
振動素子と、
前記振動素子が接続されているベースと、
前記ベースに接合され、前記ベースとの間の収容空間に前記振動素子を収容している蓋体と、
を含み、
前記ベース及び前記蓋体の少なくとも一方は、接地電位に接続されたP型又はN型である導電型の第1半導体基板を含み、
前記振動素子は、振動基板、前記振動基板の前記第1半導体基板側に配置されている第1電極及び前記振動基板の前記第1半導体基板側とは反対側に配置されている第2電極を有し、
前記収容空間の高さをL1[m]とし、
前記第1半導体基板と、前記第1電極との間の長さをd1[m]とし、
前記第1電極の面積をS1[m
2
]とし、
前記収容空間の誘電率をε[F/m]としたとき、
L1≦0.2×10
-3
及びd1≧ε×S1×10
12
を満たす、
振動デバイス。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記d1、前記ε、及び前記S1は、
d1≧2×ε×S1×10
12
を満たす、
請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項3】
前記d1、前記ε、及び前記S1は、
d1≧5×ε×S1×10
12
を満たす、
請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項4】
前記第1電極は、前記振動基板の前記ベース側に配置され、
前記第2電極は、前記振動基板の前記蓋体側に配置され、
前記ベースは、前記第1半導体基板を含み、
前記蓋体は、前記接地電位に接続された前記導電型の第2半導体基板を含み、
前記第2半導体基板と、前記第2電極との間の長さをd2[m]とし、
前記第2電極の面積をS2[m
2
]としたとき、
d1≧ε×S1×10
12
及びd2≧ε×S2×10
12
を満たす、
請求項1に記載の振動デバイス。
【請求項5】
前記d1、前記ε、前記S1、前記d2、及び前記S2は、
d1≧2×ε×S1×10
12
及びd2≧2×ε×S2×10
12
を満たす、
請求項4に記載の振動デバイス。
【請求項6】
前記d1、前記ε、前記S1、前記d2、及び前記S2は、
d1≧5×ε×S1×10
12
及びd2≧5×ε×S2×10
12
を満たす、
請求項4に記載の振動デバイス。
【請求項7】
前記ベースは、前記第1半導体基板の前記振動素子とは反対側に配置されている回路部を含み、
前記回路部は、前記振動素子と電気的に接続された発振回路を有する、
請求項4に記載の振動デバイス。
【請求項8】
前記ベースは、前記第1半導体基板の前記振動素子側に配置されている回路部を含み、
前記回路部は、前記振動素子と電気的に接続された発振回路を有する、
請求項4に記載の振動デバイス。
【請求項9】
前記S1は、
3.1684×10
-12
≦S1≦4.45556×10
-8
を満たす、
請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の振動デバイス。
【請求項10】
前記収容空間は、真空雰囲気、窒素雰囲気、又はヘリウム雰囲気である、
請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の振動デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、振動デバイスに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、ベース及びリッドを接合し、ベース及びリッドに囲まれた空間内に振動素子が収容されている振動デバイスにおいて、ベースは、P型半導体又はN型半導体を含み、リッドは、ベースの半導体と同じ導電型の半導体により構成し、ベースの半導体とリッドの半導体とを接地電位に接続することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-28095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の振動デバイスを用いて発振器を構成した場合、接地電位とされているベース又はリッドと、当該ベース又はリッドと対向する振動素子の電極と、の間に生じる寄生容量が大きくなってしまい、その結果、発振器の起動特性や発振信号の出力特性等の電気的特性が劣化してしまうという課題があった。尚、電気的特性とは、具体的には、周波数可変範囲が狭くなってしまうという点や、発振回路の負性抵抗が不足して発振起動が不安定になるといった点も含む。
【課題を解決するための手段】
【0005】
振動デバイスは、振動素子と、前記振動素子が接続されているベースと、前記ベースに接合され、前記ベースとの間の収容空間に前記振動素子を収容している蓋体と、を含み、前記ベース及び前記蓋体の少なくとも一方は、接地電位に接続されたP型又はN型である導電型の第1半導体基板を含み、前記振動素子は、振動基板、前記振動基板の前記第1半導体基板側に配置されている第1電極及び前記振動基板の前記第1半導体基板側とは反対側に配置されている第2電極を有し、前記収容空間の高さをL1[m]とし、前記第1半導体基板と、前記第1電極との間の長さをd1[m]とし、前記第1電極の面積をS1[m
2
]とし、前記収容空間の誘電率をε[F/m]としたとき、L1≦0.2×10
-3
及びd1≧ε×S1×10
12
を満たす。
【図面の簡単な説明】
【0006】
第1実施形態に係る振動デバイスの概略構造を示す斜視図。
第1実施形態に係る振動デバイスの概略構造を示す平面図。
図2中のA1-A1線断面図。
第1半導体基板と第1電極との間の長さd1と容量Cとの関係を示す図。
第2実施形態に係る振動デバイスの概略構造を示す平面図。
図5中のA2-A2線断面図。
第3実施形態に係る振動デバイスの概略構造を示す平面図。
図7中のA3-A3線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
1.第1実施形態
先ず、第1実施形態に係る振動デバイス1として、振動素子25を備えた発振器を一例として挙げ、図1~図4を参照して説明する。
尚、図2において、振動デバイス1の内部構成を説明する便宜上、蓋体20を取り外した状態を図示している。また、説明の便宜上、以降の斜視図、平面図、及び断面図には、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、及びZ軸を図示している。また、X軸に沿う方向を「X方向」、Y軸に沿う方向を「Y方向」、Z軸に沿う方向を「Z方向」と言う。また、各軸の矢印側を「プラス側」、矢印と反対側を「マイナス側」とも言う。また、Z方向プラス側を「上」、Z方向マイナス側を「下」とも言う。
【0008】
振動デバイス1は、図1、図2、及び図3に示すように、振動素子25と、振動素子25が接続されているベース10と、ベース10に接合され、ベース10との間の収容空間23に振動素子25を収容している蓋体20と、を含む。また、ベース10と蓋体20とで、振動素子25を収容するパッケージ2を構成している。
【0009】
ベース10は、接地電位に接続されたP型又はN型である導電型の第1半導体基板11と、第1半導体基板11の振動素子25とは反対側に配置されている回路部50と、を含む。また、ベース10は、Z方向からの平面視で、矩形状の平板であり、表裏関係にある第1面10a及び第2面10bを有し、第1面10aに内部端子12が設けられ、第2面10bに外部端子13が設けられている。ベース10には、第1面10aと第2面10bとを貫通する図示しない貫通電極が設けられており、内部端子12と回路部50とを電気的に接続している。尚、回路部50は、振動素子25と電気的に接続された発振回路51を有する。
【0010】
蓋体20は、接地電位に接続された第1半導体基板11と同じ導電型の第2半導体基板21を含む。また、蓋体20は、Z方向からの平面視で、矩形状であり、表裏関係にある第3面20a及び第4面20bを有し、ベース10側に開口する凹部22が形成されている。蓋体20は、蓋体20の第3面20aがベース10の第1面10aに直接接合され、ベース10と共に振動素子25を収容する収容空間23を構成している。尚、収容空間23の高さL1は、0.2×10
-3
[m]以下、すなわち200[μm]以下である。収容空間23の高さL1を200[μm]以下とすることで、振動素子25を収容しつつ、振動デバイス1の低背化を図ることができる。また、収容空間23は、真空雰囲気、窒素雰囲気、又はヘリウム雰囲気の何れかである。
ベース10の第1半導体基板11、及び蓋体20の第2半導体基板21の主材料としては、例えば、シリコン、ゲルマニウム、酸化ケイ素、窒化ガリウム、インジウム・ガリウム・ヒ素等の各種半導体材料が挙げられる。このうち、第1半導体基板11及び第2半導体基板21は、シリコンを主材料とすることが好ましい。シリコンは、半導体材料として入手および加工がし易く、安価であるためである。
(【0011】以降は省略されています)

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