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公開番号2025018144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121616
出願日2023-07-26
発明の名称低歪増幅器
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H03F 1/32 20060101AFI20250130BHJP(基本電子回路)
要約【課題】歪特性の補償のための調整時間を削減できるとともに、電力増幅器の性能の個体差に応じて歪特性の補償を行なうことが可能な低歪増幅器を提供する。
【解決手段】低歪増幅器100は、入力信号を第1デジタル信号に変換するA/D変換器1aと、出力信号の一部をフィードバック信号として取り出す出力信号検出部2と、フィードバック信号を第2デジタル信号に変換するA/D変換器1bと、第1デジタル信号および第2デジタル信号を解析することにより位相および振幅を比較し、比較結果に基づいて、歪補償係数を算出する歪補償係数算出部12と、第1デジタル信号と歪補償係数との演算結果に基づいて、歪特性の補償されたデジタルベースバンド信号を生成する生成部14と、デジタルベースバンド信号をアナログ信号に変換するD/A変換器3と、アナログ信号を増幅して出力信号を出力する電力増幅器20とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
入力信号を受けて出力信号を出力する低歪増幅器であって、
前記入力信号を第1デジタル信号に変換する第1A/D変換器と、
前記出力信号の一部をフィードバック信号として取り出す出力信号検出部と、
前記フィードバック信号を第2デジタル信号に変換する第2A/D変換器と、
前記第1デジタル信号および前記第2デジタル信号を解析することにより、前記第1デジタル信号と前記第2デジタル信号との位相および振幅を比較し、比較結果に基づいて、歪補償係数を算出する歪補償係数算出部と、
前記第1デジタル信号と前記歪補償係数との演算結果に基づいて、歪特性の補償されたデジタルベースバンド信号を生成する生成部と、
前記デジタルベースバンド信号をアナログ信号に変換するD/A変換器と、
前記アナログ信号を増幅して前記出力信号を出力する電力増幅器とを備える、低歪増幅器。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記入力信号を周波数変換して、周波数変換された前記入力信号を前記第1A/D変換器に出力する第1周波数変換器と、
前記フィードバック信号を周波数変換して、周波数変換された前記フィードバック信号を前記第2A/D変換器に出力する第2周波数変換器と、
前記アナログ信号を周波数変換して、前記周波数変換された前記アナログ信号を前記電力増幅器へ出力する第3周波数変換器とをさらに備える、請求項1に記載の低歪増幅器。
【請求項3】
前記電力増幅器は、
1以上の電力増幅トランジスタと、
前記第1デジタル信号と前記第2デジタル信号との位相の前記比較結果に基づいて、前記1以上の電力増幅トランジスタのうちの少なくとも1つの電力増幅トランジスタの電源電圧を制御する制御部とを含む、請求項1に記載の低歪増幅器。
【請求項4】
前記電力増幅器は、
1以上の電力増幅トランジスタと、
前記1以上の電力増幅トランジスタのゲート電流を検出するゲート電流検出部と、
前記1以上の電力増幅トランジスタのうち前記ゲート電流が閾値を超える少なくとも1つの電力増幅トランジスタの電源電圧を制御する制御部とを含む、請求項1に記載の低歪増幅器。
【請求項5】
前記制御部は、前記少なくとも1つの電力増幅トランジスタの電源電圧を上げる、請求項3または4に記載の低歪増幅器。
【請求項6】
前記少なくとも1つの電力増幅トランジスタは、第1電力増幅トランジスタと、前記第1電力増幅トランジスタの位相変動特性と逆の位相変動特性を有する第2電力増幅トランジスタとを含み、
前記制御部は、前記第1電力増幅トランジスタおよび前記第2電力増幅トランジスタのうち、前記第1デジタル信号に対する前記第2デジタル信号の位相変動特性と逆の位相変動特性を有する電力増幅トランジスタの電源電圧を下げる、請求項3または4に記載の低歪増幅器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば送信機または通信装置に搭載される低歪増幅器に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
通信用途に用いられる送信機において、送信機内部に搭載される電力増幅器に起因して出力信号に歪特性が発生し得る。そのため、歪特性を補償する技術が開発されている。
【0003】
例えば、特開2016-032127号公報(特許文献1)は、出力信号の歪特性を補償するために、プリディストーションを採用する通信装置を開示している。特許文献1に開示の通信装置は、送信ベースバンド信号の電力値に応じた歪補償係数と送信ベースバンド信号とを乗算することにより、プリディストーション信号を生成する。
【0004】
特開2010-233055号公報は、歪補償特性を調整することが可能な歪補償回路を開示している。具体的には、歪補償回路を構成するインダクタ等の値によって歪補償特性が調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-032127号公報
特開2010-233055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示の技術では、送信ベースバンド信号の電力値に応じた歪補償係数を用いるために、電力増幅器の性能の個体差に応じた歪特性の補償を適格に行なうことができない。
【0007】
また、一般的に、高出力信号を得るために、複数の電力増幅器が並列に配置され得る。複数の電力増幅器が並列に配置される送信機に対して特許文献1の技術が適用される場合、複数の電力増幅器の出力信号を合成した信号に対して、一括して歪特性の補償が行なわれる。複数の電力増幅器に対して一括して歪特性の補償を行なう場合、個々の電力増幅器に対して、歪特性の補償が最適化されない。そのため、特定の個体の電力増幅器による歪特性が悪い場合、複数の電力増幅器の全体性能は、当該特定の個体による歪特性に影響を受ける。その結果、送信機の持つ本来の最大性能が十分に活用されない。
【0008】
一方、特許文献2に開示の技術では、電力増幅器の性能の個体差に応じて、歪補償特性を調整することが可能であるが、インダクタ等の最適値を探索するための試験および調整に時間がかかる。
【0009】
本開示は、上記の課題に鑑みなされたものであり、電力増幅器の性能の個体差に応じて歪特性の補償が行われ、歪特性の補償のための調整時間を削減することが可能な低歪増幅器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示のある局面の低歪増幅器は、入力信号を受けて出力信号を出力する。低歪増幅器は、第1A/D変換器と、出力信号検出部と、第2A/D変換器と、歪補償係数算出部と、生成部と、D/A変換器と、電力増幅器とを備える。第1A/D変換は、入力信号を第1デジタル信号に変換する。出力信号検出部は、出力信号の一部をフィードバック信号として取り出す。第2A/D変換器は、フィードバック信号を第2デジタル信号に変換する。歪補償係数算出部は、第1デジタル信号および第2デジタル信号を解析することにより、第1デジタル信号と第2デジタル信号との位相および振幅を比較し、比較結果に基づいて、歪補償係数を算出する。生成部は、第1デジタル信号と歪補償係数との演算結果に基づいて、歪特性の補償されたデジタルベースバンド信号を生成する。D/A変換器は、デジタルベースバンド信号をアナログ信号に変換する。電力増幅器は、アナログ信号を増幅して出力信号を出力する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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