TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025026770
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-25
出願番号2023131700
出願日2023-08-11
発明の名称電子回路
出願人インターチップ株式会社
代理人個人
主分類H03D 3/00 20060101AFI20250217BHJP(基本電子回路)
要約【課題】 帰還抵抗の抵抗値を高抵抗値とすることができるチャージアンプを有する電子回路を提供する。
【解決手段】 ドライブ回路1で生成した駆動信号を物理量等で変調した変調信号を出力する変調手段2と、前記変調信号に対し所定の信号処理をして前記物理量等を検出する信号処理部Iとを有する電子回路であって、信号処理部Iは、スイッチドキャパシタで形成する帰還抵抗11,14を備えたオペアンプ9,12で前記変調信号を増幅する一方、増幅した前記変調信号と前記駆動信号で形成したキャリア信号とを乗算して乗算信号を生成し、さらに前記乗算信号の低周波数成分をローパスフィルタ5で抽出して変調成分信号を生成するとともに、位相同期回路20が出力する前記キャリア信号と同位相で、かつ有理数倍の周波数の新たな出力信号で前記スイッチドキャパシタのスイッチング信号とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
所定周波数の駆動信号を生成するドライブ回路と、物理的または化学的な現象に基づく物理量または化学量で前記駆動信号を変調するとともに、変調した変調信号を出力する変調手段と、前記変調信号を受信し、所定の信号処理をして、前記物理量または化学量を検出する信号処理部とを有する電子回路であって、
前記信号処理部は、
スイッチドキャパシタで形成する帰還抵抗を備えたオペアンプで前記変調信号を増幅するとともに、増幅した前記変調信号と前記駆動信号で形成したキャリア信号とを乗算して乗算信号を生成し、さらに前記乗算信号の低周波数成分をローパスフィルタで抽出して前記駆動信号に対する前記変調信号の変化量に基づく成分を表す変調成分信号を生成するように構成するとともに、
前記キャリア信号を入力信号として該入力信号と同位相で、かつ有理数倍の周波数の新たな出力信号を生成する位相同期回路を備え、前記出力信号を前記スイッチドキャパシタのスイッチを切替駆動するスイッチング信号とするように構成したことを特徴とする電子回路
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
請求項1に記載する電子回路において、
前記変調信号は正負2種類を生成し、正負それぞれの前記変調信号を2系統の前記オペアンプでそれぞれ増幅するとともに位相をそれぞれ90°ずらし、その後正の前記変調信号と負の前記変調信号を差動演算した変調信号と、前記キャリア信号とを乗算して前記乗算信号を生成し、該乗算信号を前記ローパスフィルタに供給するように構成したことを特徴とする電子回路。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載する電子回路において、
前記ドライブ回路および信号処理部はIC回路で形成したことを特徴とする電子回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は電子回路に関し、特に微小変調成分を抽出する場合に適用して有用なものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
所定周波数の駆動信号から変調成分を抽出する場合に適用する回路として、従来より図2に示す電子回路が知られている。この電子回路は、図2に示すように、ドライブ回路1、変調手段2および信号処理部IIを有している。ここで、ドライブ回路1は、所定周波数の駆動信号(A・sinω0)を生成するとともに、これをアンプ6で増幅して変調手段2に供給する。変調手段2は、物理的または化学的な現象に基づく物理量または化学量で前記駆動信号(A・sinω0)を変調するとともに、このときの変調成分(Δφ)で変調した変調信号{A・sin(ω0+Δφ)}を出力する。ここで、物理的または化学的な現象に基づく物理量または化学量とは、周波数、位相、遅延等を表す量であり、変調とはこれらの量により前記駆動信号が影響を受けて前記物理量または化学量を変化させることを言う(以下、本明細書において同じ。)
【0003】
信号処理手段IIは、変調信号{A・sin(ω0+Δφ)}を入力し、所定の信号処理をして変調成分(Δφ)に基づき前記物理量または化学量を検出する。さらに詳言すると、図2に示す電子回路の場合、変調手段2から正負2種類の変調信号{±A・sin(ω0+Δφ)}をそれぞれ出力し、信号処理部IIのチャージアンプ3のアンプ9,12で増幅した後、減算器15で正の変調信号{+A・sin(ω0+Δφ)}から負の変調信号{-A・sin(ω0+Δφ)}を減算する。この結果、減算器15からは検出時の2倍の振幅をもつ変調信号{2・A・sin(ω0+Δφ)}が出力される。
【0004】
なお、オペアンプ9,12にはコンデンサ10,13および帰還抵抗11,14が並列に接続してある。また、正負2種類の変調信号{±A・sin(ω0+Δφ)}は、オペアンプ9,12を通すことにより位相が90°ずれた変調信号{±A・cos(ω0+Δφ)}となる。
【0005】
減算器15の出力信号である変調信号{2・A・cos(ω0+Δφ)}は、乗算器4でキャリア信号と乗算することで同期検波される。ここでは、アンプ6で増幅してその出力側から得られる所定周波数の駆動信号(A・sinω0)をコンパレータ7で矩形波に整形してキャリア信号(A・sinω0)としている。この結果、乗算器4から出力される乗算信号{2・A・sin(ω0+Δφ)+(A・sinω0)}は、高周波数のキャリア信号(A・sinω0)の2倍の高周波成分{A・sin(2ω0+Δφ)}と、変調量Δφを表す低周波成分A・sin(Δφ)との2種類の成分を含む信号となる。したがって、ローパスフィルタ5でキャリア信号に基づく高周波数成分を除去すれば、ローパスフィルタ5の出力として低周波数成分A・sin(Δφ)に基づく変調成分信号Soを得る。この変調成分信号So{=A・sin(Δφ)}が固有の物理量ないし化学量を表す。
【0006】
かくして、物理的または化学的な現象に基づく所望の物理量を検出することができる。
【0007】
ところで、図2に示す電子回路においては、微小な変調成分を精確に検出しようとするとオペアンプ9,12のゲインを可及的に大きくする必要がある。このため、帰還抵抗11,14の抵抗値は、オペアンプ9,12のゲインを大きくすべく、例えば100MΩ程度と大きくする必要がある。
【0008】
かかる高抵抗値の帰還抵抗11,14を形成する場合、従来の製造方法では帰還抵抗11,14が占有する面積が膨大になるので、製造工程を追加して超高抵抗素子を作り込む必要がある。
【0009】
ところが、かかる超高抵抗素子は精確に所望の抵抗値とするための調整が難しいばかりでなく設置に要する占有面積も大きくなり、コストも高価なものとなる。この結果、この種の電子回路において変調成分から得られる微小信号を充分な大きさに増幅し、帰還抵抗11,14を備えたチャージアンプ3を内蔵する信号処理部IIをIC回路で形成する場合の致命的な欠陥となってしまう。なお、図2に示す電子回路における信号処理部IIは、ドライブ回路1とともにIC回路で構成してある。
【0010】
微小な信号を充分大きな信号に増幅すべく高抵抗の帰還抵抗を備えたオペアンプを開示する公知文献としては次の文献が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

アズビル株式会社
センサ
1か月前
株式会社大真空
圧電振動デバイス
19日前
インターチップ株式会社
電子回路
今日
株式会社村田製作所
増幅回路
1か月前
三菱電機株式会社
半導体装置
19日前
個人
ダイレクト・デジタル・シンセサイザ
1か月前
株式会社村田製作所
増幅回路
1か月前
三栄ハイテックス株式会社
発振回路
4日前
株式会社村田製作所
弾性波装置
4日前
日本電気株式会社
デルタシグマ変調装置
18日前
富士電機株式会社
半導体スイッチ
1か月前
富士電機株式会社
半導体スイッチ
1か月前
三栄ハイテックス株式会社
バッファ回路
8日前
株式会社村田製作所
電力増幅装置
25日前
カーネルチップ株式会社
圧電素子発振回路
2か月前
日本電波工業株式会社
水晶振動片及び水晶発振器
1か月前
京セラ株式会社
弾性波装置、分波器及び通信装置
26日前
京セラ株式会社
フィルタデバイスおよび通信装置
1か月前
ルネサスエレクトロニクス株式会社
半導体装置
4日前
ルネサスエレクトロニクス株式会社
半導体装置
4日前
矢崎総業株式会社
ノイズフィルター
19日前
日本電気株式会社
原子発振器
1か月前
ローム株式会社
正弦波発生回路、試験装置
1か月前
太陽誘電株式会社
フィルタおよびマルチプレクサ
1か月前
ローム株式会社
比較回路
1か月前
株式会社大真空
圧電振動片集合ウェハおよび圧電振動片
1か月前
セイコーエプソン株式会社
発振回路
1か月前
三菱電機株式会社
低歪増幅器
19日前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
26日前
三菱電機株式会社
ΔΣ変調器
2か月前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
26日前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
1か月前
富士通株式会社
エラー訂正装置及びエラー訂正方法
2か月前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
2か月前
ローム株式会社
逐次比較型A/Dコンバータ
2か月前
ローム株式会社
演算増幅器および半導体装置
4日前
続きを見る