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公開番号
2025015551
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2024187268,2021542111
出願日
2024-10-24,2020-01-23
発明の名称
固体表面上でバイオフィルムを視覚化及び定量化する方法
出願人
ディディピー スペシャルティ エレクトロニック マテリアルズ ユーエス,エルエルシー
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12Q
1/02 20060101AFI20250123BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】固体表面上でバイオフィルムを視覚化する方法を提供する。
【解決手段】この方法は、
(a)水性媒体と接触しており、且つ固体表面の少なくとも一部分が潜在的にバイオフィルムによって被覆されている固体表面を提供するステップと、
(b)水平位置で固体表面を維持し、そして固体表面を炭素粒子の水性分散体で被覆するステップと、
(c)過剰量の炭素粒子の水性分散体を表面から流すために、水平位置から少なくとも5の角度で固体表面を傾けるステップと、
(d)炭素粒子の水性分散体によって被覆されていない領域の有無を決定することによって、固体表面上に存在する任意のバイオフィルムを検出するステップと
を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
固体表面上でバイオフィルムを視覚化する方法であって、
(a)水性媒体と接触しており、且つ固体表面の少なくとも一部分が潜在的にバイオフィルムによって被覆されている固体表面を提供するステップと、
(b)水平位置で前記固体表面を維持し、前記固体表面を炭素粒子の水性分散体で被覆するステップと、
(c)過剰量の炭素粒子の水性分散体を前記表面から流すために、水平位置から少なくとも5°の角度で前記固体表面を傾けるステップと、
(d)炭素粒子の水性分散体によって被覆されていない領域の有無を決定することによって、前記固体表面上に存在する任意のバイオフィルムを検出するステップと
を含む、方法。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
前記固体表面がポリマー表面である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記炭素粒子の水性分散体が墨汁である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
炭素粒子の水性分散体を含むバイオフィルムの写真イメージを得ることによって、前記バイオフィルムが検出される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記写真イメージをデジタル的に処理し、1ビットイメージが作成される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記固体表面が、水平から少なくとも20°の角度で傾けられる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記炭素粒子の水性分散体が、少なくとも0.1mL/cm
2
の量で前記表面に添加される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記炭素粒子の水性分散体が、0.5~10重量%の炭素含有量を有する、請求項7に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、固体表面、特にポリマー表面上でバイオフィルムを視覚化及び定量化する方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
逆浸透(RO)及びナノ濾過(NF)膜要素におけるバイオフィルム成長(生物付着)は、依然としてRO/NF市場の鍵となる課題の1つのままである。細菌が産生したバイオフィルムによる妨害は、ROモジュール全体での圧力低下の増加を引き起こす可能性があり、そして液圧不均衡及びモジュールへの損傷の可能性を導くおそれがある。さらに、バイオフィルムは、膜輸送特性に影響を及ぼす可能性があり、流動を低下させる、膜間圧(TMP)低下を生じる可能性がある。これらの影響のそれぞれが、操作エネルギーを増加させるが、膜性能を回復するために、頻繁なクリーニング(CIP)も導く。典型的な方法は、バイオフィルムを染料で着色することを必要とする。これは不可逆であり得、また膜に有害であり得る。例えばN.Sreedhar et al.,Desalination,2018,425:12-21は、膜を染色するためにクリスタルバイオレットを使用する方法を報告する。本発明は、バイオフィルム構造又は膜に永久的な影響を及ぼすことなく、バイオフィルム構造の強化された視覚化及び定量化のためのツールを提供することを目的とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、固体表面上でバイオフィルムを視覚化する方法である。この方法は、
(a)水性媒体と接触しており、且つ固体表面の少なくとも一部分が潜在的にバイオフィルムによって被覆されている固体表面を提供するステップと、
(b)水平位置で固体表面を維持し、そして固体表面を炭素粒子の水性分散体で被覆するステップと、
(c)過剰量の炭素粒子の水性分散体を表面から流すために、水平位置から少なくとも5°の角度で固体表面を傾けるステップと、
(d)炭素粒子の水性分散体によって被覆されていない領域の有無を決定することによって、固体表面上に存在する任意のバイオフィルムを検出するステップと
を含む。
【発明を実施するための形態】
【0004】
特に明記されない限り、全ての百分率は重量百分率(重量%)であり、そして全ての温度は℃である。特に明記されない限り、平均は算術平均である。実施例における全ての操作は、特に明記されない限り、室温(18~25℃)で実行された。好ましくは、本発明の方法は、3℃~45℃、好ましくは10℃~35℃の範囲で実行される。
【0005】
好ましくは、炭素粒子の水性分散体は「墨汁(インディアインク)」である。これは炭素粒子の水性分散体であり、この名称で製品が販売されている。好ましくは、炭素粒子は、2ミクロン以下、好ましくは1ミクロン以下、好ましくは0.7ミクロン以下の算術平均直径を有する。好ましくは、粒子は、少なくとも0.01ミクロン、好ましくは少なくとも0.05ミクロン、好ましくは少なくとも0.1ミクロンの算術平均直径を有する。上限及び下限は組み合わせ可能である。好ましくは、水性分散体の炭素含有量は、0.5~10重量%、好ましくは1~9重量%、好ましくは2~8重量%である。水性分散体は、少量の他の物質、例えば、バインダー、界面活性剤等を含有してもよい。
【0006】
好ましくは、固体表面は、ポリマー表面、好ましくは、膜、例えば、逆浸透、ナノ濾過又は過剰濾過膜である。好ましくは、ポリマー表面を形成するポリマーは、ポリアミド(例えば、m-フェニレンジアミン又はピペラジン及びトリメソイルクロリドの重合単位を含む)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)又はポリオレフィン、好ましくはポリアミドである。
【0007】
好ましくは、水性分散体は、水平位置で固体表面に適用され、次いで、過剰量のインクを除去するために表面を傾ける。好ましくは、少量のインクを、水平位置にあるポリマー表面の一隅に配置する。好ましくは、表面に添加されるインクの量は、表面の面積に基づき、少なくとも0.1mL/cm
2
、好ましくは少なくとも0.11mL/cm
2
、好ましくは少なくとも0.12mL/cm
2
、好ましくは少なくとも0.13mL/cm
2
である。必要量よりも多い量は、それを傾けた時に単に表面から流れるため、インクの最大量は重要でない。典型的に0.2mL/cm
2
以下が必要とされる。好ましくは、使用時に液体が表面上を流れる方向でインクが流れるように、表面を傾ける。好ましくは、表面を、水平から少なくとも20°、好ましくは少なくとも30°、好ましくは80°以下、好ましくは60°以下、好ましくは50°以下、好ましくは40°以下の角度で傾ける。好ましくは、表面を、2~40秒間、好ましくは少なくとも5秒間、好ましくは少なくとも10秒間、好ましくは30秒間以下、好ましくは20秒間以下、傾ける。好ましくは、バイオフィルムを有する表面の面積は、視覚的観察から、好ましくはデジタル写真及びデジタルイメージ処理を用いて、計算によって決定される。
【0008】
好ましくは、表面バイオフィルム定量化のためのイメージ処理は、以下:
(a)好ましくは、イメージ処理ソフトウェアを用いて、デジタルイメージを処理するステップと、
(b)好ましくは、色チャネルをRGB空間に分割することによって、次いで、好ましくは、緑色層を選択し、そしてそれを8ビットグレイスケールに変換することによって、イメージを8ビットグレイスケールに変換するステップと、
(c)好ましくは、黒色閾値を255から、(10周期の単純移動平均で)色範囲あたりの画素数の一次導関数が0以下である色範囲まで調整することによって、イメージを1ビットに変換するステップと、
(d)バイオフィルム画素(白画素)を1ビット空間の全画素数(PT)に対して分割することによって、バイオフィルム表面被覆百分率が算出されるステップと
を含む。
【0009】
好ましくは、透明且つ明るい点として現れる生物付着が存在する面積の対比及び視覚化を強化するために、膜を下から照明する。好ましくは、試験されるポリマー表面は、少なくとも100ルクス、好ましくは少なくとも300ルクス、好ましくは4000ルクス以下、好ましくは3000ルク以下の平均明度を有する。
【実施例】
【0010】
染色された試料の巨視的視覚的試験のために、0.63倍~4倍の倍率を有するLeica MS5ステレオ顕微鏡を使用し、試料の現実的な視覚化を可能にした。この機器は、2つの対物レンズ及び接眼レンズを用いて、2つの別個の光路を使用する。結果は、試料の3次元視覚化を生じるわずかに異なる視野角である。対象の下に電球を有することによって、透過光照明も可能である。照明は、生物付着が存在する面積の対比及び視覚化を強化するために使用される。カメラで捕獲される試料の面積は、ステレオ顕微鏡で使用される倍率レベル次第で、7.6~510.7mm
2
で変動可能である。イメージ取得のための12メガピクセルデジタルカメラを使用して得られる写真の解像度は約10μmであると推定され、これはLeica MS5ステレオ顕微鏡の回折限界と一致する。この技術は、1ビットイメージ上での、背景(黒色)からの画素からのバイオフィルム(白色)に相当する画素の分離に基づく。
(【0011】以降は省略されています)
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