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公開番号2025015306
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118632
出願日2023-07-20
発明の名称工作機械の切りくず処理装置
出願人株式会社牧野フライス製作所
代理人個人,個人,個人
主分類B23Q 11/00 20060101AFI20250123BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】工作機械の切りくず処理装置のクリーン槽における切りくずの除去効率を高めること。
【解決手段】工作機械100の切りくず処理装置10が、加工領域から排出される切りくずとクーラントを前記工作機械から受け入れるダーティ槽20と、ダーティ槽の内部に設けられ、クーラントの切りくずを除去するドラムフィルタ28と、ダーティ槽の内部に設けられたチップコンベア24と、ダーティ槽からドラムフィルタにより切りくずが除去されたクーラントを受け入れるクリーン槽40と、クリーン槽の内部に設けられたスクレーパコンベア44と、クリーン槽の内部に設けられ、ダーティ槽からのクーラントがクリーン槽の底部へ流れることを妨げるじゃま板とを具備する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
工作機械の加工で発生する切りくずをクーラントから分離する切りくず処理装置において、
加工領域から排出される切りくずとクーラントが流入する第1の開口を有したダーティ槽と、
前記ダーティ槽の内部に設けられ、クーラントの切りくずを除去するドラムフィルタと、
前記ダーティ槽の内部に設けられ、切りくずを機外に排出するチップコンベアと、
前記ダーティ槽に隔壁を介して連接して設けられたクリーン槽と、
前記隔壁に形成され、前記ドラムフィルタにより切りくずが除去されたクーラントを、前記ダーティ槽から前記クリーン槽へ流入させる第2の開口と、
前記クリーン槽の内部に設けられ、前記クリーン槽の底部に沈下している切りくずを、前記クリーン槽の長手方向にかき上げるスクレーパを有するスクレーパコンベアと、
前記クリーン槽の内部に設けられ、前記第2の開口から前記クリーン槽の底部へのクーラントの流れを妨げるじゃま板と、
を具備することを特徴とした工作機械の切りくず処理装置。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記第2の開口が前記クリーン槽の長手方向の一端付近に設けられる請求項1に記載の工作機械の切りくず処理装置。
【請求項3】
前記じゃま板が、前記第2の開口から前記クリーン槽へ流入するクーラントを、前記第2の開口と反対の一端側に流れるように設けられ、
前記スクレーパコンベアの排出口が、前記第2の開口と同じ一端側にある請求項2に記載の工作機械の切りくず処理装置。
【請求項4】
前記スクレーパコンベアの排出口が、前記第2の開口と反対の一端側に設けられた請求項2に記載の工作機械の切りくず処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械から排出される切りくずとクーラントを分離し、清浄なクーラントを生成する工作機械の切りくず処理装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
工作機械では、ワークと工具との間の加工領域にクーラントを供給しつつワークを切削加工または研削加工され、そのときに発生する切りくずが、クーラントとともに加工領域から除去される。クーラントは、切りくずを除去した後に再利用される。そのため、多くの工作機械は、クーラントを回収し切りくずを除去する切りくず処理装置を備えている。特許文献1には、そうした切りくず除去装置の一例として、スクレーパ式のチップコンベアをそれぞれ有したダーティ槽、中間槽およびクリーン槽を有したクーラントタンクが記載されている。また、特許文献2には、クーラントの流れを助成する撹拌ノズル体を設け、クーラントタンク内に十分な流速の液流を生じさせることにより、タンク内における切りくずの沈殿・堆積を抑止可能なクーラントタンクが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-148861号公報
特開2018-199178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のクーラントタンクでは、中間槽とクリーン槽との間の隔壁にはクーラントの流通路が開口されており、この流通路からクーラントが中間槽からクリーン槽に流入するようになっている。クリーン槽には、ダーティ槽および中間槽で切りくずを除去した後のクーラントが流入するので、非常に小さな切りくずしか含んでいない。流通路は、クリーン槽の底面に接触するチップコンベアのスクレーパの直ぐ上に形成されているので、スクレーパが掻き集めた微粒の切りくずが、クリーン槽に流入するクーラントによってクーラント中に舞い上がり、チップコンベアによる切りくずの除去効率が低下し、クリーン槽内のクーラントが含む切りくずの量が増加してしまう。
【0005】
クーラント中に舞い上がり、スクレーパコンベアにより回収できなかった微少な切りくずはポンプにより吸引され、ポンプのインペラやシール部材を摩耗させ故障の原因となる。またポンプにより吸引されなかった微少な切りくずは、タンク内の各所に堆積する。これは機械を停止させ人力による清掃を要し生産効率の低下を引き起こすだけでなく、クーラントタンクの材質と切りくずの材質の組み合わせ(例えば鉄とアルミニウム)によってはクーラントタンク底面にガルバニック腐蝕を生じさせ、クーラント漏れの原因となる。
【0006】
また工作機械は、より高度に浄化されたクーラントを必要とする場合がある。例えば回転継手を介し主軸内部及び工具内部を経由し、工具刃先の加工領域にクーラントを直接供給するスルースピンドルクーラント装置が搭載された場合などである。この場合にはバグフィルタ、サイクロンフィルタ、あるいはペーパフィルタなどから構成される二次処理装置をクーラントタンクに搭載することがある。スクレーパコンベアにより回収できなかった微少な切りくずの一部はこれらの二次処理装置において回収されるが、多量の微少な切りくずの存在はフィルタの交換・清掃頻度の増加という問題を引き起こす。
【0007】
特許文献2では、ほぼ矩形状の2つのクーラントタンクを連通部により連通し、全体形状がほぼU字形に形成されたクーラントタンクにおいて、撹拌用ポンプから供給されたクーラントを両タンク内に設けた撹拌ノズルから吐出してクーラントの流れを助成することにより、両タンク内及び連接部に十分な流速の液流を生じさせることにより切りくずの沈殿・堆積を防いでいる。この場合、撹拌用ポンプは工作機械の加工中は常時動作し、また加工終了後もフィルタにより切りくずが全て処理されるまで撹拌を続ける必要があるため、消費電力が増加する問題がある。
【0008】
本発明は、こうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、クリーン槽における切りくずの除去効率を高め、消費電力の少ない工作機械の切りくず処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明によれば、工作機械の加工で発生する切りくずをクーラントから分離する切りくず処理装置において、加工領域から排出される切りくずとクーラントが流入する第1の開口を有したダーティ槽と、前記ダーティ槽の内部に設けられ、クーラントの切りくずを除去するドラムフィルタと、前記ダーティ槽の内部に設けられ、切りくずを機外に排出するチップコンベアと、前記ダーティ槽に隔壁を介して連接して設けられたクリーン槽と、前記隔壁に形成され、前記ドラムフィルタにより切りくずが除去されたクーラントを、前記ダーティ槽から前記クリーン槽へ流入させる第2の開口と、前記クリーン槽の内部に設けられ、前記クリーン槽の底部に沈下している切りくずを、前記クリーン槽の長手方向にかき上げるスクレーパを有するスクレーパコンベアと、前記クリーン槽の内部に設けられ、前記第2の開口から前記クリーン槽の底部へのクーラントの流れを妨げるじゃま板とを具備する工作機械の切りくず処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
前記第2の開口から前記クリーン槽の底部へのクーラントの流れを妨げるじゃま板を設けたので、クリーン槽へ流入するクーラントによって、スクレーパが掻き集めた底面の微少な切りくずが撹拌されクーラント中に舞い上がることが防止され、スクレーパコンベアによって切りくずを一層効果的に収集しクリーン槽の外部へ排出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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