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公開番号2025015128
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118303
出願日2023-07-20
発明の名称フェルール継手
出願人MTエンデバー株式会社
代理人弁理士法人日峯国際特許事務所
主分類F16L 23/02 20060101AFI20250123BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】安定したシール効果を維持できるフェルール継手を提供する。
【解決手段】一方側シール部122を有する一方側継手部112と、他方側シール部152を有する他方側継手部142と、前記一方側および前記他方側シール部との間に設けられたガスケット160と、前記一方側および他方側シール部に互いに接近する方向の力を加えるクランプと、を有するフェルール継手において、前記一方側シール部122と前記他方側シール部152が有する一方側押圧面124と他方側押圧面154は、中心側から外側に向かうに従って互いに遠ざかる形状を成し、これにより、前記一方側シール部122と前記他方側押圧面154がガスケット160に対してその径を大きくする力を加え、ガスケット160の反力との釣り合いにより、シール作用を成すようにしたフェルール継手100。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
一方側シール部を有する一方側継手部と、他方側シール部を有する他方側継手部と、前記一方側シール部と前記他方側シール部との間に位置する環状のガスケットと、前記一方側シール部と前記他方側シール部とに対して互いに接近する方向の力を加えるクランプと、を有し、前記クランプからの力に基づき、前記一方側シール部と前記他方側シール部)により、前記ガスケットを押圧する、フェルール継手において、
前記一方側継手部の前記一方側シール部は前記ガスケットを押圧する一方側押圧面を有し、また前記他方側継手部の前記他方側シール部は前記ガスケットを押圧する他方側押圧面を有し、
前記一方側シール部の前記一方側押圧面と前記他方側シール部の前記他方側押圧面は、前記一方側継手部や前記他方側継手部の中心側から外側に向かうに従って、互いに遠ざかるように、それぞれ前記一方側継手部や前記他方側継手部を流れる流体の流れの方向に直角な面に対して傾斜しており、
ガスケットが有する一方側シール面と他方側シール面は、前記一方側継手部や前記他方側継手部の中心側から外側に向かうに従って、互いに遠ざかるように、それぞれ前記一方側継手部や前記他方側継手部を流れる前記流体の前記流れの方向に直角な面に対して傾斜しており、
前記前記クランプが前記一方側シール部や他方側シール部に加える力により、前記ガスケットの前記一方側シール面や前記他方側シール面は、前記一方側シール部の前記一方側押圧面や前記他方側シール部の他方側押圧面により押圧され、前記ガスケットに対して、その径を大きくする方向である外周側に広げる方向の力が作用する、
ことを特徴とするフェルール継手。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載のフェルール継手において、
前記ガスケットは管状の形状を成し、
前記ガスケットは、前記一方側シール部の側に前記一方側押圧面から押圧を受ける前記一方側シール面を有し、
前記ガスケットは、前記他方側シール部の側に前記他方側押圧面から押圧を受ける前記他方側シール面を有し、
前記一方側シール面と前記他方側シール面との間の長さは、前記ガスケットの中心側から外周側に向かうに従って長くなり、
前記ガスケットの前記一方側シール面に加わる前記一方側シール部の前記一方側押圧面からの押圧と、前記ガスケットの前記他方側シール部に加わる前記他方側押圧面からの押圧とにより、前記管状の形状を成す前記ガスケットに、前記管状の径が広がる方向の力が作用して、前記管状の形状を成す前記ガスケットが径方向において変形し、前記ガスケットの前記径方向における変形と、前記一方側押圧面からの押圧や前記他方側押圧面からの押圧により、前記一方側シール部と前記他方側継手部との間のシールが維持される、
ことを特徴とするフェルール継手。
【請求項3】
請求項2に記載のフェルール継手において、前記フェルール継手の内部を移動する前記流体の圧力は1Mパスカル以上である、ことを特徴とするフェルール継手。
【請求項4】
請求項3に記載のフェルール継手において、前記フェルール継手の内部を移動する前記流体の温度は、摂氏150度以上である、ことを特徴とするフェルール継手。
【請求項5】
請求項1から請求項4の内の一に記載のフェルール継手において、前記一方側継手部や前記他方側継手部を金属材料で構成し、前記ガスケットをエンジニアリングプラスチックで構成した、ことを特徴とするフェルール継手。
【請求項6】
請求項5に記載のフェルール継手において、
前記一方側シール部は、前記ガスケットの外周面の一部を覆う一方側外周部を有し、
前記他方側シール部は、前記ガスケットの前記外周面の一部を覆う他方側外周部を有し、
前記他方側シール部や他方側外周部と前記ガスケットの前記外周面との間に、ガスケットを保持する保持具を設けた、ことを特徴とするフェルール継手。
【請求項7】
請求項4に記載のフェルール継手において、
前記流体の移動方向に対して直角な面の方向を表す直角軸を設定し、さらに前記一方側継手部が有する前記一方側シール部の前記一方側押圧面や前記他方側継手部が有する前記他方側シール部の前記他方側押圧面と、前記直角軸とのなす角度θが10度から40度の範囲である、ことを特徴とするフェルール継手。
【請求項8】
請求項7に記載のフェルール継手において、
前記ガスケットの前記一方側シール面や前記他方側シール面と前記直角軸とのなす角度θ202が、前記一方側継手部が有する前記一方側シール部の前記一方側押圧面や前記他方側継手部が有する前記他方側シール部の前記他方側押圧面と前記直角軸とのなす前記角度θより小さい、ことを特徴とするフェルール継手。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組付けや分解が容易なフェルール継手に関する。フェルール継手はヘルール継手とも言われている。フェルール継手やヘルール継手を総称して、本明細書ではフェルール継手と記載する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
フェルール継手は、洗浄性に優れている、あるいは分解や組付けが比較的容易である、などの特徴を備えている。単に一例であるが、食品の分野や医薬品の分野、更には半導体などの精密技術の分野、等で、流体を流すための配管を接続する継手として、たいへん有効である。
【0003】
配管を接続するための一般的なフェルール継手の構成は、例えば、第1フェルール部を有する第1継手部と、第2フェルール部を有する第2継手部と、前記第1フェルール部と前記第2フェルール部との間に設けられるガスケットと、前記第1フェルール部と前記第2フェルール部とが前記ガスケットを押圧する方向に力を加えるクランプ部材と、を備えていている。前記配管の軸に沿って一方側に前記第1継手部が設けられ、他方側に前記第2継手部が設けられ、前記ガスケットを挟んで、前記一方側に前記第1フェルール部が位置し、前記他方側に前記第2フェルール部が位置し、前記クランプ部材により前記第1フェルール部と前記第2フェルール部とを締め付けることにより、前記第1フェルール部と前記第2フェルール部とが前記ガスケットを挟んでシールされる。これにより前記配管内を流れる流体の漏れを防止できる。
【0004】
一般的には、前記第1フェルール部と第2フェルール部の前記ガスケット側の面は、それぞれ前記配管の軸に対して直角を成す平面を形成している。前記クランプ部材により、前記第1フェルール部と前記第2フェルール部とで、前記ガスケットを圧縮して弾性変形させることによる前記ガスケットの反力により、前記配管内を流れる流体の漏れが防止される。しかし、実際には、前記ガスケットを均一に圧縮することが困難であり、前記ガスケットの弾性変形にはむらが生じる。この弾性変形のむらは、時間経過とともに大きくなる。その結果、前記配管内を流れる流体との関係において、いろいろな悪影響が現れる。例えばその結果としてシール性能にむらが生じ、前記配管内の流体がシール部の内部に入り込むなどの悪影響が見られる。これらの悪影響を防ぐために、短期間に前記ガスケットを新しいものと交換するなどの対応が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
実用新案登録第3152172号公報
特許第6718346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のフランジ式管継手1では、配管であるパイプ3の軸方向において、一方側と他方側にそれぞれフランジ2が、間に弾性ガスケット8を挟み込むように設けられている。一方側と他方側のフランジ2は互いに、ボルト20とナット22で締め付けられる構造である。ここで弾性ガスケット8を挟み込む一方側と他方側のフランジ2の面は何れも配管であるパイプ3の軸に対して直角の位置関係となっている。さらに一方側と他方側のフランジ2を複数のボルト20とナット22で締め付けることにより、シール性が保たれる。なおこの特許文献1では、弾性ガスケット8の内側の面にV字型リップ部14が形成されており、流体圧力がV字型リップ部14に作用することにより、弾性ガスケット8が一方側と他方側のフランジ2を押圧する構成になっている。
【0007】
一方側と他方側のフランジ2を複数のボルト20とナット22で締め付ける構造は、分解や組み立てが容易であり、メンテナンスの観点で優れている。しかしここで上述した課題が生じる。即ち弾性ガスケット8に応力的なむらが生じ時間経過と共にシール性にむらが生じることである。例えば弾性ガスケット8において弾性むらが生じ、部分的にシール性がそこなわれる問題が生じる。特許文献1の構成は、パイプ3を流れる流体圧により弾性ガスケット8のV字型リップ部14によりシール性を補強しようとする試みに基づくと思われる。しかしこの対策では不十分であり、弾性ガスケット8の使用期間を短くて新しい弾性ガスケット8と交換するなどの対応が生じる。シール性の改善に関する課題を根本的に改善することが求められる。
【0008】
特許文献2に記載のヘルール継手11は、ヘルールガスケット12を挟むように配置された一方と他方のヘルール13を有している。ヘルールガスケット12は流体の移動方向に対して直角方向に伸びる平坦面23を有している。一方と他方のヘルール13はそれぞれ対向面34を有し、一方と他方のヘルール13はそれぞれの対向面34でヘルールガスケット12の平坦面23を挟み込み、クランプ14の力に基づいてヘルールガスケット12の平坦面23を押圧する構成を有している。
【0009】
特許文献2に付いても上述の特許文献1と同じことが言える。流体の流れの軸方向に対して直角な面を有するヘルール13で、ヘルールガスケット12の平坦面23を押圧した場合に、均一に押圧が作用し、それによりヘルールガスケット12の平坦面23が均一に変形し、流体に対して均一なシール作用をなすことがたいへん難しい。一般的には、不均一となる。当初は、ヘルールガスケット12は優れた弾力性を備えているが、時間経過と共に、ヘルールガスケット12は作用する圧力のむらの影響を受け、シール性に偏りが生じる。このため、部分的に流体がヘルールガスケット12とヘルール13との間に浸み込む等の現象が生じ、問題が生じる。結果として、短期間にヘルールガスケット12を交換するなどの対応が必要となる。
【0010】
本発明の目的は、安定したシール効果を維持できるフェルール継手を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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