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公開番号2025015020
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118073
出願日2023-07-20
発明の名称合成部材の耐火構造
出願人清水建設株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類E04B 1/94 20060101AFI20250123BHJP(建築物)
要約【課題】繊維状の耐火被覆材と木質被覆材との取合い部の耐火性能を確保することができる合成部材の耐火構造を提供する。
【解決手段】鉄骨部材26と、この鉄骨部材26の表面の第一領域R1を被覆する木質被覆材28と、第一領域R1に近接する前記鉄骨部材14の表面の第二領域R2を被覆する非木質系の繊維状の耐火被覆材16とを備える合成部材18における第一領域R1と第二領域R2の間の取合い部20の耐火構造10であって、前記取合い部20の前記木質被覆材28の小口面28Aに設けられた無機系の耐火材22をさらに備えるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面の第一領域を被覆する木質被覆材と、第一領域に近接する前記鉄骨部材の表面の第二領域を被覆する非木質系の繊維状の耐火被覆材とを備える合成部材における第一領域と第二領域の間の取合い部の耐火構造であって、
前記取合い部の前記木質被覆材の小口面に設けられた無機系の耐火材をさらに備えることを特徴とする合成部材の耐火構造。
続きを表示(約 120 文字)【請求項2】
前記耐火被覆材が、吹付けロックウールであることを特徴とする請求項1に記載の合成部材の耐火構造。
【請求項3】
前記耐火材が、強化せっこうボードであることを特徴とする請求項1または2に記載の合成部材の耐火構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、木材と鉄骨部材からなる木鋼ハイブリッド部材を用いた合成部材の耐火構造に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、本特許出願人は、鉄骨梁を木材(以下、木質被覆材という。)で耐火被覆した、1時間の耐火性能を有する構造部材である木鋼ハイブリッド梁(以下、木鋼梁という。)を既に開発している(例えば、特許文献1を参照)。木質被覆材は、火災中に0.7~1.0mm/分程度で燃え進むが、火災後に燃え止まることで、荷重を支持する鉄骨梁の温度上昇を抑制し、崩壊を防ぐ役割を担っている。
【0003】
ここで、木鋼梁を建物に適用する場合、吹付けロックウールなどの耐火被覆が施された鉄骨梁と木鋼梁が接合することが想定され、木質被覆材と非木質系の他の耐火被覆材が取り合う仕様が考えられるが、所定の耐火性能を達成できない可能性がある。鉄骨梁を、耐火塗料や吹付けロックウール等といった耐火被覆材で被覆する場合、鋼材温度が平均350℃以下、最高450℃以下となるように耐火被覆材の厚みや仕様を決定する。一方、木材の着火温度は約200~260℃である。したがって、木質被覆材と他の耐火被覆材が取り合う箇所では、木以外の耐火被覆材で被覆された鉄骨梁側から木質被覆材側の鉄骨梁に伝熱することで、木質被覆材側の鉄骨梁の鋼材温度が200~260℃まで達し、木質被覆材が内部から燃焼して燃え止まらず、鋼材温度が450℃以上に達するおそれがある。また、木質被覆材と他の耐火被覆材との取合い部において、木質被覆材の小口面が露出したり、木質被覆材と他の耐火被覆材との間に隙間が生じたりすることで、所定の耐火性能を確保できない可能性がある。
【0004】
このような問題を解決するための構造として、例えば、特許文献2に示すものが知られている。この特許文献2は、鉄骨梁と木鋼梁が連続する接合部において、鉄骨梁の耐火塗料の被覆厚さを増すとともに、木鋼ハイブリッド梁の小口面に強化せっこうボードを増し張りすることで耐火性能を確保するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-42750号公報
特開2023-8615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
昨今では、吹付けロックウールなどの耐火被覆材が施された鉄骨梁と、木鋼梁が接合する構造の開発も進められている。しかし、上記の従来の特許文献2は、耐火塗料と、木鋼梁の木質被覆材とが取り合う接合部を対象とするため、吹付けロックウールなどの耐火被覆材と、木鋼梁の木質被覆材とが取り合う接合部に適用できるかは定かではなかった。このため、吹付けロックウールなどの繊維状の耐火被覆材と、木鋼梁の木質被覆材とが取り合う接合部の耐火性能を確保する技術が求められていた。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、吹付けロックウールなどの繊維状の耐火被覆材と木質被覆材との取合い部の耐火性能を確保することができる合成部材の耐火構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る合成部材の耐火構造は、鉄骨部材と、この鉄骨部材の表面の第一領域を被覆する木質被覆材と、第一領域に近接する前記鉄骨部材の表面の第二領域を被覆する非木質系の繊維状の耐火被覆材とを備える合成部材における第一領域と第二領域の間の取合い部の耐火構造であって、前記取合い部の前記木質被覆材の小口面に設けられた無機系の耐火材をさらに備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る他の合成部材の耐火構造は、上述した発明において、前記耐火被覆材が、吹付けロックウールであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る他の合成部材の耐火構造は、上述した発明において、前記耐火材が、強化せっこうボードであることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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