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公開番号
2025001748
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023101393
出願日
2023-06-21
発明の名称
地上タンク
出願人
鹿島建設株式会社
代理人
個人
主分類
E04H
7/20 20060101AFI20241226BHJP(建築物)
要約
【課題】基礎版の内側部分に効率よく圧縮応力を生じさせることのできる地上タンク等を提供する。
【解決手段】地上タンク1は、基礎版2の上に円筒状の防液堤3を剛結したものである。地上タンク1では、タンク半径方向の中間部において、基礎版2にタンク周方向のPC鋼材4が配置され、当該PC鋼材4の緊張により、基礎版2のタンク半径方向の内側部分に、タンク半径方向の圧縮力が加えられる。これにより、防液堤3の内側の基礎版2のタンク半径方向の全ての位置において、圧縮域が存在する状態を実現する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基礎版の上に円筒状の側壁を剛結した地上タンクであって、
前記基礎版のタンク半径方向の中間部において、タンク周方向の緊張材が設けられ、当該緊張材の緊張により、前記基礎版の内側部分に、タンク半径方向の圧縮力が加えられたことを特徴とする地上タンク。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
前記基礎版にタンク半径方向の圧縮応力が生じている圧縮域が、前記側壁の内側の前記基礎版のタンク半径方向の全ての位置において存在することを特徴とする請求項1記載の地上タンク。
【請求項3】
前記緊張材の端部が、前記基礎版の上面に設けた凹部で定着されたことを特徴とする請求項1記載の地上タンク。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、地上タンク等に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)などの低温の液体を貯留する設備として、地上タンクが用いられることがある(例えば、特許文献1等参照)。図5は、LNG等を貯留する地上タンク100の例を示したものである。地上タンク100は、地盤に設けた基礎版2上に円筒状の防液堤3を剛結し、その内側に鋼板等による内槽5と外槽6を設けたものである。LNG等は内槽5にて貯留し、内槽5と外槽6の間に断熱材7を設けて保冷を行う。
【0003】
地上タンク100の防液堤3は、内容液の温度や外気温による熱的影響を受ける。特に外気温は季節により大きく変動し、防液堤3は外気温の影響でタンク半径方向に伸縮する。これに対し、地盤に設ける基礎版2は外気温の影響を受けず、上記の伸縮はほとんど生じない。
【0004】
その結果、防液堤3が夏場に外側へと伸長すると、基礎版2には防液堤3の伸長に伴うタンク半径方向の引張応力が生じる。一方、基礎版2には、耐久性や液密性を実現する目的から圧縮域を確保する必要があり、通常、基礎版2の外周部にタンク周方向のPC鋼材4を配置し、その緊張に伴う圧縮力(腹圧)によりタンク半径方向の圧縮応力を生じさせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-100154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
基礎版2の外側部分には、地上タンク100の内容液の液圧や防液堤3内部のタンク周方向のPC鋼材(不図示)の緊張等に伴う大きな曲げモーメントが防液堤3から作用しており、当該曲げモーメントによる曲げ圧縮が発生している。
【0007】
そうすると、基礎版2の圧縮域を確保するうえで真に圧縮応力が必要なのは基礎版2の内側部分ということになるが、前記のようにPC鋼材4を基礎版2の外周部に配置するのは、基礎版2の内側部分に圧縮応力を生じさせる上で効率が悪く、無駄が生じている。
【0008】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、基礎版の内側部分に効率よく圧縮応力を生じさせることのできる地上タンク等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した課題を解決するための本発明は、基礎版の上に円筒状の側壁を剛結した地上タンクであって、前記基礎版のタンク半径方向の中間部において、タンク周方向の緊張材が設けられ、当該緊張材の緊張により、前記基礎版の内側部分に、タンク半径方向の圧縮力が加えられたことを特徴とする地上タンクである。
【0010】
本発明では、前記のように基礎版の内側部分に圧縮応力を生じさせるにあたり、上記のように基礎版のタンク半径方向の中間部にタンク周方向の緊張材を配置し、その緊張によりタンク半径方向の圧縮力(腹圧)を基礎版の内側部分に加える。これにより、緊張材の周長を短くでき、所定の圧縮力を加えるのに必要な緊張力も低減され、基礎版の内側部分に効率良く圧縮応力を生じさせることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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