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公開番号2025011616
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113832
出願日2023-07-11
発明の名称漂流物の捕捉構造
出願人鹿島建設株式会社
代理人個人
主分類E02B 7/20 20060101AFI20250117BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】水位が防水構造の高さを超える前に、水に含まれる漂流物を捕捉できる漂流物の捕捉構造を提供する。
【解決手段】構造物5を囲むように形成された防水構造である止水壁2における漂流物12の捕捉構造1は、止水壁2の上部に設けられ、開閉可能な可動式ゲート3と、止水壁2の背面側において、平面視で可動式ゲート3を囲むように設けられ、水は通過可能であるが所定サイズ以上の漂流物12を捕捉する捕捉機構6を有する漂流物捕捉部4と、を具備する。捕捉構造1は、可動式ゲート3を開くと、止水壁2の可動式ゲート3以外の部位2aの高さ17よりも低い位置に開口部14が形成され、水を漂流物捕捉部4へ流入させることが可能である。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
所定の高さに設けられる防水構造における漂流物の捕捉構造であって、
前記防水構造の上部に設けられ、開閉可能な可動式ゲートと、
前記防水構造の背面側において、平面視で前記可動式ゲートを囲むように設けられ、水は通過可能であるが所定サイズ以上の漂流物を捕捉する捕捉機構を有する漂流物捕捉部と、
を具備し、
前記可動式ゲートを開くと、前記防水構造の前記可動式ゲート以外の部位の高さよりも低い位置に開口部が形成され、水を前記漂流物捕捉部へ流入させることが可能であることを特徴とする漂流物の捕捉構造。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記可動式ゲートを開閉させる制御部を有し、
前記制御部は、前記防水構造の正面側における水位が、前記可動式ゲートの下端よりも高く、前記防水構造の前記可動式ゲート以外の部位の高さよりも低い際に前記可動式ゲートを開くことを特徴とする請求項1記載の漂流物の捕捉構造。
【請求項3】
前記漂流物捕捉部において、前記可動式ゲートが開く際に連動して、前記捕捉機構を上昇又は起立可能であることを特徴とする請求項1記載の漂流物の捕捉構造。
【請求項4】
前記防水構造へ前記捕捉機構を着脱可能であることを特徴とする請求項1記載の漂流物の捕捉構造。
【請求項5】
前記捕捉機構は複数段に形成され、前記防水構造側から徐々に捕捉対象となる漂流物のサイズが小さくなることを特徴とする請求項1記載の漂流物の捕捉構造。
【請求項6】
前記防水構造は、構造物を囲むように形成された止水壁であることを特徴とする請求項1記載の漂流物の捕捉構造。
【請求項7】
前記防水構造は、霞堤、輪中堤、又は二重堤の閉め切り部であることを特徴とする請求項1記載の漂流物の捕捉構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、漂流物の捕捉構造に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、気候変動に伴って甚大な水害が頻発しており、水害リスクの高いエリアに立地する構造物等を守るために、敷地の外周部への洪水防水壁(止水壁)の設置が進んでいる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-18892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、想定を超える水害が発生し、浸水深さが止水壁の高さを超えると、都市内を通過した水と共にゴミ等の大量の漂流物が敷地内に流入する。この場合、水害後に敷地全体にゴミが散乱した状態になり、清掃作業が大きな負担になる。また、最近は下水道から雨水が逆流する内水氾濫も増加しており、予想外のエリアを通過した水が流入することがある。
【0005】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、水位が防水構造の高さを超える前に、水に含まれる漂流物を捕捉できる漂流物の捕捉構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した課題を解決するための本発明は、所定の高さに設けられる防水構造における漂流物の捕捉構造であって、前記防水構造の上部に設けられ、開閉可能な可動式ゲートと、前記防水構造の背面側において、平面視で前記可動式ゲートを囲むように設けられ、水は通過可能であるが所定サイズ以上の漂流物を捕捉する捕捉機構を有する漂流物捕捉部と、を具備し、前記可動式ゲートを開くと、前記防水構造の前記可動式ゲート以外の部位の高さよりも低い位置に開口部が形成され、水を前記漂流物捕捉部へ流入させることが可能であることを特徴とする漂流物の捕捉構造である。
【0007】
本発明では、防水構造の背面側に可動式ゲートを囲むように漂流物捕捉部が設けられ、防水構造の上部に設けられた開閉可能な可動式ゲートを開くと防水構造の高さよりも低い位置に開口部が形成されるので、水位が防水構造の高さを超える前に、開口部から水を流入させて水に含まれる漂流物を漂流物捕捉部で捕捉できる。
【0008】
前記可動式ゲートを開閉させる制御部を有し、前記制御部は、前記防水構造の正面側における水位が、前記可動式ゲートの下端よりも高く、前記防水構造の前記可動式ゲート以外の部位の高さよりも低い際に前記可動式ゲートを開くことが望ましい。
これにより、水害時に可動式ゲートを安全に開くことができる。
【0009】
前記漂流物捕捉部において、前記可動式ゲートが開く際に連動して、前記捕捉機構を上昇又は起立可能であることが望ましい。
これにより、捕捉機構を、平常時には往来の妨げにならない状態で管理し、水害時には上昇または起立させて使用することができる。
【0010】
前記防水構造へ前記捕捉機構を着脱可能であることが望ましい。
これにより、捕捉機構を、平常時には他の場所で保管し、水害時には防水構造に取り付けて使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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