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公開番号
2025015835
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2024203113,2022072449
出願日
2024-11-21,2022-04-26
発明の名称
木質床
出願人
鹿島建設株式会社
代理人
個人
主分類
E04B
5/02 20060101AFI20250123BHJP(建築物)
要約
【課題】床全体の面内剛性を向上できる木質床等を提供する。
【解決手段】木質床1は、CLTパネルまたはLVLパネルである木質板2a、2bを上下層に重ねて形成される。各層において、複数の木質板2a、2bが隣り合わせて配置される。また、隣り合う上層の木質板2a同士の対向する端部21の位置と、隣り合う下層の木質板2b同士の対向する端部21の位置とが異なる。上下層の木質板2a、2bは、接合材により接合される。接合材としては、例えばビス3が用いられる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
CLTパネルまたはLVLパネルである木質板を上下層に重ねて形成された木質床であって、
各層において、複数の木質板が隣り合わせて配置され、
隣り合う木質板同士の対向する端部の位置が、上下層の間で異なり、
上下層の木質板が、接合材により接合されたことを特徴とする木質床。
続きを表示(約 320 文字)
【請求項2】
前記接合材がビスまたはボルトであることを特徴とする請求項1記載の木質床。
【請求項3】
上層の前記木質板の上にコンクリート層が設けられ、前記ビスまたはボルトの端部が前記コンクリート層に埋設されたことを特徴とする請求項2記載の木質床。
【請求項4】
平面視で直交する2方向において、隣り合う木質板同士の対向する端部の位置が、上下層の間で異なることを特徴とする請求項1記載の木質床。
【請求項5】
前記木質板の長辺方向が上下層で同じであることを特徴とする請求項1記載の木質床。
【請求項6】
前記木質板の長辺方向が上下層で異なることを特徴とする請求項1記載の木質床。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、木質床に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
木材は、強度の異方性を有する異方性材料であり、繊維方向に強いという特徴から主に柱や梁などの線材として使用されてきた。しかしながら、近年ではCLT(Cross Laminated Timber)のような異方性の影響を極力小さくした大断面の材料が開発され、床や壁などの面材にも多く使用されている。
【0003】
非特許文献1には、隣り合うCLTパネル同士を接合して木質床を形成する際に、CLTパネルの対向する端部同士をスプラインや帯金物を用いて接合することが記載されている。また特許文献1には、水平方向に隣り合うCLTパネルの対向する端部を、スタッドやボルト等を用いて梁組の上に固定し、木質床を形成することが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
鈴木賢人、野田康信、井道裕史、宇京斉一郎、杉本健一、神谷文夫、中越隆道:CLTパネル相互を帯金物とスプラインで接合した床構面の面内性能に関する研究 接合部性能が床構面の耐力および剛性に及ぼす影響、日本建築学会構造系論文集、第86巻、第781号、457-467、2021年3月
【特許文献】
【0005】
特開2019-31787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
建築物において、床は各階に作用する地震力を壁などの耐震要素に伝達する役割を担う。そのためには、床の面内剛性を確保して構造設計上の剛床仮定(床全体が一体挙動する剛なものであるという仮定)を成立させることが重要である。
【0007】
この際に木質床で問題となるのが、剛性や耐力が低くなりやすいCLTパネル同士の接合部である。例えばスプラインや帯金物、梁組等を介したCLTパネルの端部同士の接合を行うと、CLTパネル間の応力伝達がこれらの部材を介した間接的なものとなり、床全体の面内剛性の低下につながる。
【0008】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、床全体の面内剛性を向上できる木質床等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するための本発明は、CLTパネルまたはLVLパネルである木質板を上下層に重ねて形成された木質床であって、各層において、複数の木質板が隣り合わせて配置され、隣り合う木質板同士の対向する端部の位置が、上下層の間で異なり、上下層の木質板が、接合材により接合されたことを特徴とする木質床である。
【0010】
本発明では、上下層の木質板(CLTパネルまたはLVLパネル)を、各層の木質板同士の対向端部の位置をずらして配置し、且つ上下層の木質板を接合材により接合することで、木質板の上下面を介した応力伝達が可能になる。これにより応力伝達効率が高められて木質床の面内剛性が向上し、床全体が一体挙動する剛な木質床を簡易に実現することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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