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公開番号
2025017503
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023120571
出願日
2023-07-25
発明の名称
コンクリート強化および環境負荷低減方法、ならびにコンクリート強化および環境負荷低減システム
出願人
鹿島建設株式会社
,
中国電力株式会社
,
学校法人 東洋大学
代理人
個人
,
個人
主分類
E04G
21/06 20060101AFI20250130BHJP(建築物)
要約
【課題】余剰水を短時間で容易に排水してコンクリートを強化すると共に、コンクリートへのCO
2
固定を短時間で容易に促進して環境負荷を低減する、コンクリート強化および環境負荷低減方法、環境負荷低減システムを提供する。
【解決手段】コンクリート強化および環境負荷低減方法は、内面から外面まで貫通している複数の微細貫通孔を有する排水-CO
2
固定化用パイプを設置している型枠内にフレッシュコンクリートを打設し、フレッシュコンクリートまたはフレッシュコンクリートを硬化してなるコンクリートに含まれる余剰水を排水-CO
2
固定化用パイプの微細貫通孔から内部に集水させ外部に排水する排水工程と、余剰水を外部に排水した被排水フレッシュコンクリートまたは被排水コンクリートに対して、排水-CO
2
固定化用パイプの一端からCO
2
含有ガスを供給し、コンクリートの内部にCO
2
を固定化するCO
2
固定化工程とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
内面から外面まで貫通している複数の微細貫通孔を有する排水-CO
2
固定化用パイプを設置している型枠内にフレッシュコンクリートを打設し、前記フレッシュコンクリートまたは前記フレッシュコンクリートを硬化してなるコンクリートに含まれる余剰水を前記排水-CO
2
固定化用パイプの前記微細貫通孔から内部に集水させ、前記排水-CO
2
固定化用パイプの内部を流通する前記余剰水を前記排水-CO
2
固定化用パイプの少なくとも一端から前記フレッシュコンクリートまたは前記コンクリートの外部に排水する排水工程と、
前記余剰水を外部に排水した被排水フレッシュコンクリートまたは被排水コンクリートに対して、前記排水-CO
2
固定化用パイプの一端からCO
2
含有ガスを供給し、前記被排水フレッシュコンクリートまたは前記被排水コンクリートの内部にCO
2
を固定化するCO
2
固定化工程と
を有する、コンクリート強化および環境負荷低減方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記排水工程において、前記フレッシュコンクリートまたは前記コンクリートに振動を与えながら、前記フレッシュコンクリートまたは前記コンクリートの前記余剰水を排水する、請求項1に記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
【請求項3】
前記排水-CO
2
固定化用パイプは、可撓性を有する、請求項1に記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
【請求項4】
前記排水-CO
2
固定化用パイプは、セメントペーストおよび骨材よりも前記余剰水を多く排水する、請求項1に記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
【請求項5】
前記排水-CO
2
固定化用パイプは、前記被排水フレッシュコンクリートまたは前記被排水コンクリートに配設されている鉄筋から少なくとも150mm以上離れている、請求項1に記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
【請求項6】
前記CO
2
固定化工程において、前記排水-CO
2
固定化用パイプの他端に設けられる開閉バルブを閉めた状態で、前記排水-CO
2
固定化用パイプの一端から前記CO
2
含有ガスを供給し続ける、請求項1~5のいずれか1項に記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
【請求項7】
前記CO
2
固定化工程において、前記排水-CO
2
固定化用パイプの他端に設けられる開閉バルブを閉めた状態で前記排水-CO
2
固定化用パイプの一端から前記CO
2
含有ガスを供給し続けた後に、前記開閉バルブを開けて前記排水-CO
2
固定化用パイプの内部を換気する、前記開閉バルブの開閉操作を1回以上行う、請求項1~5のいずれか1項に記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
【請求項8】
フレッシュコンクリートが打設される型枠と、
前記型枠内に設けられ、内面から外面まで貫通している複数の微細貫通孔を有し、打設されたフレッシュコンクリートまたは前記フレッシュコンクリートを硬化してなるコンクリートに含まれる余剰水を少なくとも一端から排水すると共に、前記余剰水を外部に排水した被排水フレッシュコンクリートまたは被排水コンクリートに対して一端からCO
2
含有ガスを供給し、前記被排水フレッシュコンクリートまたは前記被排水コンクリートの内部にCO
2
を固定化する、排水-CO
2
固定化用パイプと
を備える、コンクリート強化および環境負荷低減システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート強化および環境負荷低減方法、ならびにコンクリート強化および環境負荷低減システムに関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化が進んでいるという報告が多い。地球温暖化の原因の一つとして、大気中のCO
2
量が増えていると考えられている。例えば、特許文献1には、大気中の二酸化炭素を固定化する二酸化炭素固定化構造部材が記載されている。この二酸化炭素固定化構造部材は、二酸化炭素固定化コンクリート成型体と、二酸化炭素固定化コンクリート成型体内に設けられる鋼材と、二酸化炭素固定化コンクリート成型体内に鋼材と所定距離を離して設けられる通気路と、二酸化炭素固定化コンクリート成型体の表面に設けられ、通気を遮断する遮断層とを備える。特許文献1では、フレッシュコンクリートの硬化物であるコンクリートの内部に鋼材および通気路を互いに離して設けると共に、コンクリートの表面に遮断層を設けることによって、コンクリート表面からの炭酸化を抑制すると共に、通気路付近のコンクリート内部を積極的に炭酸化して、コンクリートの炭酸化に伴う鋼材の錆びを抑制している。
【0003】
ところで、コンクリート中には、多くの余剰水が存在することが知られている。この余剰水は、所定の流動性(スランプ、スランプフロー)を得るために、コンクリート中に含まれる水であるが、コンクリートの強度低下を招くことがある。このようなコンクリート中の余剰水を除去するために、コンクリートの表面や型枠の内面に対して余剰水を吸水する吸水シートを設け、コンクリートから余剰水を取り除く技術や、コンクリートの打設面に設置したバキューム装置によってコンクリートを真空脱水する技術であるベストフロア工法などが利用されている。
【0004】
しかしながら、吸水シートの技術では、吸水シートを設ける際に多大な労力を必要とする。さらには、打設中など作業中に吸水シートが剥がれた場合についても、補修に大きな労力を必要とする。また、脱水する技術では、バキューム装置などの特殊な装置が必要であり、装置の設置にも手間がかかる。さらには、この技術は仕上げ作業中に実施する必要があるため、施工時間が大幅に長くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4927421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、余剰水を短時間で容易に排水してコンクリートを強化すると共に、コンクリートへのCO
2
固定を短時間で容易に促進して環境負荷を低減する、コンクリート強化および環境負荷低減方法、ならびにコンクリート強化および環境負荷低減システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1] 内面から外面まで貫通している複数の微細貫通孔を有する排水-CO
2
固定化用パイプを設置している型枠内にフレッシュコンクリートを打設し、前記フレッシュコンクリートまたは前記フレッシュコンクリートを硬化してなるコンクリートに含まれる余剰水を前記排水-CO
2
固定化用パイプの前記微細貫通孔から内部に集水させ、前記排水-CO
2
固定化用パイプの内部を流通する前記余剰水を前記排水-CO
2
固定化用パイプの少なくとも一端から前記フレッシュコンクリートまたは前記コンクリートの外部に排水する排水工程と、前記余剰水を外部に排水した被排水フレッシュコンクリートまたは被排水コンクリートに対して、前記排水-CO
2
固定化用パイプの一端からCO
2
含有ガスを供給し、前記被排水フレッシュコンクリートまたは前記被排水コンクリートの内部にCO
2
を固定化するCO
2
固定化工程とを有する、コンクリート強化および環境負荷低減方法。
[2] 前記排水工程において、前記フレッシュコンクリートまたは前記コンクリートに振動を与えながら、前記フレッシュコンクリートまたは前記コンクリートの前記余剰水を排水する、上記[1]に記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
[3] 前記排水-CO
2
固定化用パイプは、可撓性を有する、上記[1]または[2]に記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
[4] 前記排水-CO
2
固定化用パイプは、セメントペーストおよび骨材よりも前記余剰水を多く排水する、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
[5] 前記排水-CO
2
固定化用パイプは、前記被排水フレッシュコンクリートまたは前記被排水コンクリートに配設されている鉄筋から少なくとも150mm以上離れている、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
[6] 前記CO
2
固定化工程において、前記排水-CO
2
固定化用パイプの他端に設けられる開閉バルブを閉めた状態で、前記排水-CO
2
固定化用パイプの一端から前記CO
2
含有ガスを供給し続ける、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
[7] 前記CO
2
固定化工程において、前記排水-CO
2
固定化用パイプの他端に設けられる開閉バルブを閉めた状態で前記排水-CO
2
固定化用パイプの一端から前記CO
2
含有ガスを供給し続けた後に、前記開閉バルブを開けて前記排水-CO
2
固定化用パイプの内部を換気する、前記開閉バルブの開閉操作を1回以上行う、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載のコンクリート強化および環境負荷低減方法。
[8] フレッシュコンクリートが打設される型枠と、前記型枠内に設けられ、内面から外面まで貫通している複数の微細貫通孔を有し、打設されたフレッシュコンクリートまたは前記フレッシュコンクリートを硬化してなるコンクリートに含まれる余剰水を少なくとも一端から排水すると共に、前記余剰水を外部に排水した被排水フレッシュコンクリートまたは被排水コンクリートに対して一端からCO
2
含有ガスを供給し、前記被排水フレッシュコンクリートまたは前記被排水コンクリートの内部にCO
2
を固定化する、排水-CO
2
固定化用パイプとを備える、コンクリート強化および環境負荷低減システム。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、余剰水を短時間で容易に排水してコンクリートを強化すると共に、コンクリートへのCO
2
固定を短時間で容易に促進して環境負荷を低減する、コンクリート強化および環境負荷低減方法、ならびにコンクリート強化および環境負荷低減システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施形態のコンクリート強化および環境負荷低減方法における排水工程の一例を示す一部透過斜視図である。
図2は、排水-CO
2
固定化用パイプの配置構成の他例を示す一部透過斜視図である。
図3は、排水-CO
2
固定化用パイプおよび型枠の設置構成の他例を示す一部透過斜視図である。
図4は、排水-CO
2
固定化用パイプの設置状態の他例を示す一部透過斜視図である。
図5は、実施形態のコンクリート強化および環境負荷低減方法におけるCO
2
固定化工程の一例を示す一部透過斜視図である。
図6は、排水-CO
2
固定化用パイプの他例を示す断面図である。
図7は、排水-CO
2
固定化用パイプおよび鉄筋の設置構成の一例を示す断面図である。
図8は、排水-CO
2
固定化用パイプおよび鉄筋の設置構成の他例を示す断面図である。
図9は、排水-CO
2
固定化用パイプおよび鉄筋の設置構成の他例を示す断面図である。
図10は、排水-CO
2
固定化用パイプおよび鉄筋の設置構成の他例を示す断面図である。
図11は、フェノールフタレイン試薬を噴霧した実施例2の切断面の写真を示す。
図12は、フェノールフタレイン試薬を噴霧した実施例3の切断面の写真を示す。
図13は、フェノールフタレイン試薬を噴霧した実施例4の切断面の写真を示す。
図14は、フェノールフタレイン試薬を噴霧した実施例5の切断面の写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に基づき詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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