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公開番号2025096259
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2024219450
出願日2024-12-13
発明の名称耐火構造材及び建物
出願人個人
代理人個人,個人
主分類E04B 1/94 20060101AFI20250619BHJP(建築物)
要約【課題】耐火性能の向上を図ることができる耐火構造材及び建物を提供する。
【解決手段】耐火構造材10は、金属材料を用いて長尺な筒状に形成された外殻材11と、外殻材11の内部に挿通された芯材12とを備え、芯材12は、リン系燃焼抑制剤、ホウ素系燃焼抑制剤及びハロゲン系燃焼抑制剤のうちの少なくとも1種の燃焼抑制剤と珪酸化合物とが含浸され、珪酸化合物が硬化された木質材から形成される不燃部13と、無機繊維集合体21と無機繊維集合体21に包含された耐熱性組成物22とを含む断熱部14と、を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
金属材料を用いて長尺な筒状に形成された外殻材と、前記外殻材の内部に挿通された芯材とを備える耐火構造材であって、
前記芯材は、
リン系燃焼抑制剤、ホウ素系燃焼抑制剤及びハロゲン系燃焼抑制剤のうちの少なくとも1種の燃焼抑制剤と珪酸化合物とが含浸されて、前記珪酸化合物が硬化された木質材からなる不燃部と、
無機繊維集合体と前記無機繊維集合体に包含された耐熱性組成物とを含む断熱部と、を備えることを特徴とする耐火構造材。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記芯材は、鋼管及び/又は形鋼から形成される剛性部をさらに備え、
前記不燃部が前記剛性部の内部に配されており、
前記断熱部が前記剛性部と前記外殻材との間に配されている請求項1に記載の耐火構造材。
【請求項3】
前記不燃部は、1つ又は複数の前記木質材から柱状に形成されて、前記剛性部の内部に充填されている請求項2に記載の耐火構造材。
【請求項4】
前記断熱部は、前記剛性部を外部から被覆している請求項2に記載の耐火構造材。
【請求項5】
前記断熱部において前記無機繊維集合体は、Eガラス、Sガラス、Tガラス及びシリカガラスの中から選択される1種以上のガラス繊維を含む請求項1に記載の耐火構造材。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の耐火構造材を用いて形成された柱及び/又は梁を備えることを特徴とする建物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐火性能を強化した耐火構造材、及びその耐火構造材による柱や梁を備える建物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
家屋やビルディング等といった建物を構築するための構造材に関し、特許文献1に記載のものが提案されている。
特許文献1には、複数の貫通孔を有するほぼH形断面形状部分を有する鋼材と、コンクリートを一体化して構成した耐火合成部材が記載されており、鋼材には、その素材の600℃での降伏強度が、400N規格鋼で、155N/mm

以上、490N規格鋼で、215N/mm

以上の耐火鋼が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-137687号公報
特開2006-307621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物は、柱や梁等の構造材によって支えられており、火災時には該構造材が強度を喪うことで建物が倒壊してしまう。こうした火災時における建物の倒壊を防止するべく、特許文献1に開示されるように、構造材に使用される鋼材を耐火鋼としたり、鋼材とコンクリートを一体化したりすることで耐火性能の向上を図る試みが為されている。
しかしながら、火災時の温度は、出火から5分程度で500℃以上、7~8分程度で1100~1200℃にもなるが、耐火鋼の耐火性能は500~600℃程度、コンクリートの耐火性能は400℃程度と1000℃にも満たない。よって、従来の耐火鋼の使用等では、十分な耐火性能を得ることができず、特に2時間耐火や3時間耐火等の耐火性能を満たすことはできない。
【0005】
本発明は、前述の従来技術の問題点を解決するものであり、耐火性能の向上を図ることができる耐火構造材及び建物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の問題点を解決する手段として、本発明は以下のとおりである。
〔1〕本発明の耐火構造材は、金属材料を用いて長尺な筒状に形成された外殻材と、前記外殻材の内部に挿通された芯材とを備える耐火構造材であって、
前記芯材は、
リン系燃焼抑制剤、ホウ素系燃焼抑制剤及びハロゲン系燃焼抑制剤のうちの少なくとも1種の燃焼抑制剤と珪酸化合物とが含浸され、前記珪酸化合物が硬化された木質材から形成される不燃部と、
無機繊維集合体と前記無機繊維集合体に包含された耐熱性組成物とを含む断熱部と、を備えることを要旨とする。
〔2〕前記芯材は、鋼管又は形鋼から形成される剛性部をさらに備え、
前記不燃部が前記剛性部の内部に配されており、
前記断熱部が前記剛性部と前記外殻材との間に配されているものとすることができる。
〔3〕前記不燃部は、1つ又は複数の前記木質材から柱状に形成されて、前記剛性部の内部に充填されているものとすることができる。
〔4〕前記断熱部は、前記剛性部を外部から被覆しているものとすることができる。
〔5〕前記断熱部において前記無機繊維集合体は、Eガラス、Sガラス、Tガラス及びシリカガラスの中から選択される1種以上のガラス繊維を含むものとすることができる。
〔6〕本発明の建物は、〔1〕又は〔2〕に記載の耐火構造材を用いて形成された柱及び/又は梁を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の耐火構造材及び建物によれば、不燃部と断熱部とを備える芯材は、断熱部で火災による伝熱を抑えながら不燃部で火災による燃焼を抑制することで、火災時の高温度に曝されても強度を保つことができ、耐火性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
耐火構造材としての柱を示す部分断面斜視図である。
耐火構造材としての梁を示す部分断面斜視図である。
(a)は難燃化処理された木質材を示す斜視図であり、(b)は図1(a)の6B-6B指示線における断面図である。
木造の建物を示す一部を破断した斜視図である。
床構造および天井板を示す一部を拡大した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を、図面を参照しながら説明する。ここで示す事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要で、ある程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
〔1〕耐火構造材
本発明の耐火構造材10は、金属材料を用いて長尺な筒状に形成された外殻材11と、外殻材11の内部に挿通された芯材12とを備えている(図1及び図2参照)。
耐火構造材10は、建物の構築に用いる構造材であって、耐火性能を付与された構造材である。構造材とは、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造等の構造の建物において骨組みに用いられるものであり、建物に加わる荷重等の力を負担して支えるものを指す。
具体的に構造材としては、柱、間柱、通し柱、筋交い等といった略縦方向(垂直方向)に伸びるように設けられる縦架材や、梁、桁、土台、根太、母屋、胴差等といった横方向(水平方向)に伸びるように設けられる横架材を挙げることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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