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公開番号2025081072
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023194580
出願日2023-11-15
発明の名称柱梁仕口構造
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類E04B 1/24 20060101AFI20250520BHJP(建築物)
要約【課題】上下のダイアフラム間に介装されて左右の少なくとも一方に接合された鉄骨梁が平面視で梁芯が角形鋼管柱と交差しない位置まで前方に偏心した状態で接合された偏心梁である仕口構造体を備えた柱梁仕口構造において、偏心梁が前方に偏心して接合される仕口として必要な要求性能を発揮する。
【解決手段】仕口構造体50が、平面視で角形鋼管柱10の左右一対の柱板10a,10bの夫々に重なると共に前方側に延出して偏心梁20A,20Bが接合される左右一対の延出鋼板部51A,51Bと、一対の延出鋼板部51A,51Bの間に亘って設けられて角形鋼管柱10の前後一対の柱板10c,10dの夫々に重なる前後一対の柱前後側鋼板部53A,53Bと、一対の柱前後側鋼板部53A,53Bと平行な姿勢で一対の延出鋼板部51A,51Bの間に亘って設けられて梁芯20aを通る梁側鋼板部55と、を溶接接合により一体化した。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
角形鋼管柱に設けられた上下のダイアフラム間に介装されて左右の少なくとも一方に接合された鉄骨梁が平面視で梁芯が前記角形鋼管柱と交差しない位置まで前方に偏心した状態で接合された偏心梁である仕口構造体を備えた柱梁仕口構造であって、
前記仕口構造体が、平面視で前記角形鋼管柱の左右一対の柱板の夫々に重なると共に前方に延出して少なくとも一方に前記偏心梁が接合される左右一対の延出鋼板部と、前記左右一対の延出鋼板部の間に亘って設けられて前記角形鋼管柱の前後一対の柱板の夫々に重なる前後一対の柱前後側鋼板部と、前記前後一対の柱前後側鋼板部と平行な姿勢で前記左右一対の延出鋼板部の間に亘って設けられて前記偏心梁の梁芯を通る梁側鋼板部と、を溶接接合により一体化して構成されている柱梁仕口構造。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記仕口構造体を構成する前記左右一対の延出鋼板部と前記梁側鋼板部の板厚が前記角形鋼管柱の夫々の柱板の板厚よりも大きいものとされている請求項1に記載の柱梁仕口構造。
【請求項3】
前記仕口構造体の前方側に前記偏心梁とは別の前方側鉄骨梁が接合されており、当該前方側鉄骨梁のウェブが前記梁側鋼板部に溶接接合されている請求項1又は2に記載の柱梁仕口構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、角形鋼管柱に設けられた上下のダイアフラム間に介装されて左右の少なくとも一方に接合された鉄骨梁が平面視で梁芯が前記角形鋼管柱と交差しない位置まで前方に偏心した状態で接合された偏心梁である仕口構造体を備えた柱梁仕口構造に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
角形鋼管柱に設けられた上下のダイアフラム間に介装されて左右の少なくとも一方に接合された鉄骨梁が平面視で梁芯が前記角形鋼管柱と交差しない位置まで前方に偏心した状態で接合された偏心梁である仕口構造体を備えた柱梁仕口構造が知られている(例えば特許文献1を参照。)。
特許文献1記載の柱梁仕口構造において、仕口構造体は、平面視において、角形鋼管柱に重なる角形鋼管部と、当該角形鋼管部の外周面に溶接接合されて前方に延出して少なくとも一方に偏心梁が接合される左右一対の補強鋼板部と、当該左右一対の補強鋼板部の間に亘って設けられて角形鋼管柱よりも前方に位置する連結鋼板部と、を溶接接合により一体化して構成されている。即ち、特許文献1記載の柱梁仕口構造では、仕口構造体を構築するにあたり、偏心梁が接続されるために前方に延出する左右一対の補強鋼板部を、上下の角形鋼管柱と同心上にある角形鋼管部の外周面に溶接接合しており、例えば、角形鋼管部の左右両側面に左右一対の補強鋼板部の後側部分を沿わせた状態として、その補強鋼板部の後側部分の周縁部が角形鋼管部の側面に対して隅肉溶接にて接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-98982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の柱梁仕口構造では、左右一対の鉄骨梁が接続されるために前方に延出する左右一対の補強鋼板部が、上下の角形鋼管柱と同心上にある角形鋼管部の外周面に溶接接合されているので、構造が複雑になる上に、角形鋼管部と補強鋼板部との溶接個所や溶接方法に制限が生じることから、左右の鉄骨梁が前方に偏心して接合される仕口として必要な要求性能を発揮できない場合があった。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、角形鋼管柱に設けられた上下のダイアフラム間に介装されて左右の少なくとも一方に接合された鉄骨梁が平面視で梁芯が前記角形鋼管柱と交差しない位置まで前方に偏心した状態で接合された偏心梁である仕口構造体を備えた柱梁仕口構造において、簡単且つ合理的な構成を採用しながら、偏心梁が前方に偏心して接合される仕口として必要な要求性能を発揮するための技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、角形鋼管柱に設けられた上下のダイアフラム間に介装されて左右の少なくとも一方に接合された鉄骨梁が平面視で梁芯が前記角形鋼管柱と交差しない位置まで前方に偏心した状態で接合された偏心梁である仕口構造体を備えた柱梁仕口構造であって、
前記仕口構造体が、平面視で前記角形鋼管柱の左右一対の柱板の夫々に重なると共に前方に延出して少なくとも一方に前記偏心梁が接合される左右一対の延出鋼板部と、前記左右一対の延出鋼板部の間に亘って設けられて前記角形鋼管柱の前後一対の柱板の夫々に重なる前後一対の柱前後側鋼板部と、前記前後一対の柱前後側鋼板部と平行な姿勢で前記左右一対の延出鋼板部の間に亘って設けられて前記偏心梁の梁芯を通る梁側鋼板部と、を溶接接合により一体化して構成されている点にある。
【0006】
本構成によれば、仕口構造体は、左右一対の延出鋼板部と前後一対の柱前後側鋼板部と梁側鋼板部とを溶接接合により一体化して平面視で「日」の字のボックス状に構成されており、左右一対の延出鋼板部の夫々の後側部分とそれらの間に亘って設けられた前後一対の柱前後側鋼板部とを上下の角形鋼管柱に重なる角形鋼管柱部分とし、左右一対の延出鋼板部の夫々の前側部分とそれらの間に亘って設けられて偏心梁の梁芯を通る梁側鋼板部とを左右の少なくとも一方に接合された鉄骨梁が偏心梁として前方に偏心した状態で接合された偏心梁接合部分としている。
そして、このように構成された仕口構造体では、角形鋼管柱部分において平面視で角形鋼管柱の左右一対の柱板の夫々に重なる左右一対の鋼板部と、偏心梁接合部分において少なくとも一方に偏心梁が接合される左右一対の鋼板部とが、互いに溶接接合されたものではなく同じ左右一対の延出鋼板部の後側部分と前側部分とで構成されたものとされている。このことで、溶接個所や溶接方法に制限が生じることを抑制した簡単且つ合理的な構成を実現しながら、偏心梁を前方に偏心させて接合するのに必要な剛性を発揮することができる。
従って、本発明により、角形鋼管柱に設けられた上下のダイアフラム間に介装されて左右の少なくとも一方に接合された鉄骨梁が平面視で梁芯が前記角形鋼管柱と交差しない位置まで前方に偏心した状態で接合された偏心梁である仕口構造体を備えた柱梁仕口構造において、簡単且つ合理的な構成を採用しながら、偏心梁が前方に偏心して接合される仕口として必要な要求性能を発揮するための技術を提供することができる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記仕口構造体を構成する前記左右一対の延出鋼板部と前記梁側鋼板部の板厚が前記角形鋼管柱の夫々の柱板の板厚よりも大きいものとされている点にある。
【0008】
本構成によれば、仕口構造体において、平面視で前記角形鋼管柱の左右一対の柱板の夫々に重なると共に前方に延出して少なくとも一方に偏心梁が接合される左右一対の延出鋼板部と、それら左右一対の延出鋼板部の間に亘って設けられて偏心梁の梁芯を通る梁側鋼板部の板厚が、角形鋼管柱の夫々の柱板の板厚よりも大きいものとされているので、当該仕口構造体の剛性を一層向上することができ、偏心梁が前方に偏心して接合される仕口として必要な要求性能を一層確実に発揮できる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記仕口構造体の前方側に前記偏心梁とは別の前方側鉄骨梁が接合されており、当該前方側鉄骨梁のウェブが前記梁側鋼板部に溶接接合されている点にある。
【0010】
本構成によれば、仕口構造体には、平面視で角形鋼管柱の前後一対の柱板のうちの前側に位置する前側柱板と重なる柱前側鋼板部よりも前側に梁側鋼板部が設けられているので、偏心梁とは別の前方側鉄骨梁のウェブをその梁側鋼板部に溶接接合するだけで簡単に、前方側鉄骨梁から仕口構造体を介した角形鋼管柱への応力伝達経路を好適に確保できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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