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公開番号2025095875
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023212246
出願日2023-12-15
発明の名称改築工法
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類E04G 23/02 20060101AFI20250619BHJP(建築物)
要約【課題】既存建物において、途中階から最上階までの上階部分を解体して、最下階から途中階までの下階部分を改築後建物として残存させ、既存建物の途中階のスラブを改築後建物の屋上スラブとして利用する改築工法において、既存柱の切断箇所の下方側部分を改築後建物の柱として再利用するにあたり、その柱頭へフックを追加するフック追加作業を容易に実施しながら、途中階のスラブ上に設備用の基礎を容易に構築する。
【解決手段】上階部分U1を解体するにあたり、既存建物1が有する鉄筋コンクリート造の既存柱3において、途中階2のスラブS2よりも上方に突出する突出柱部分20を改築後建物10の屋上スラブS10上に設置される設備31用の基礎として残存させ、当該突出柱部分20の主筋5の上端にフック22を追加する。
【選択図】図6


特許請求の範囲【請求項1】
鉄筋コンクリート造の既存建物において、途中階から最上階までの上階部分を解体して、最下階から途中階までの下階部分を改築後建物として残存させ、
前記既存建物の途中階のスラブを前記改築後建物の屋上スラブとして利用する改築工法であって、
前記上階部分を解体するにあたり、前記既存建物が有する鉄筋コンクリート造の既存柱において、前記途中階のスラブよりも上方に突出する突出柱部分を前記改築後建物の屋上スラブ上に設置される設備用の基礎として残存させ、当該突出柱部分の主筋の上端にフックを追加する改築工法。
続きを表示(約 120 文字)【請求項2】
前記突出柱部分の主筋の上端に前記フックを追加するにあたり、当該突出柱部分に水平方向に貫通するアンカーを埋設し、当該アンカーを用いて前記突出柱部分の側面に、前記設備を設置する設備架台を固定する請求項1に記載の改築工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、既存建物において、途中階から最上階までの上階部分を解体して、最下階から途中階までの下階部分を改築後建物として残存させ、前記既存建物の途中階のスラブを前記改築後建物の屋上スラブとして利用する改築工法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
既存建物において、利用状況の変化等に合わせて階を減らす減築が検討される場合がある。このような減築を目的とした改築工法では、既存建物において、途中階から最上階までの上階部分が解体され、最下階から途中階までの下階部分が改築後建物として残存される(例えば特許文献1を参照。)。また、既存建物の下階部分をそのまま改築後建物として利用する場合、当該下階部分の最頂部にある途中階のスラブが、改築後建物の屋上スラブとして利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-014160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような減築を目的とした従来の改築工法では、既存建物が有する既存柱は、途中階のスラブの高さで切断されて、その上方側部分が解体される。即ち、既存建物が有する既存柱において切断箇所の下方側部分が改築後建物の柱として残存され、その下方側部分の頂部が改築後建物での柱頭となるので、かぶり部分のコンクリートの割れや主筋の付着力の低下を防止するために、当該改築後建物での柱頭の主筋の上端にフックを追加することが求められる。
そして、改築後建物での柱頭の主筋の上端にフックを追加するためには、当該柱頭のコンクリートを斫って主筋の上端を露出させ、その露出させた主筋の上端にフックを取付け、斫り部分にコンクリートを打設して柱頭を復旧させる、というようなフック追加作業が必要となる。
そして、従来の改築工法では、改築後建物での柱頭は、改築後建物の屋上スラブとして利用される途中階のスラブの高さである切断箇所の下方側部分の頂部であることから、当該柱頭にフックを追加する上記フック追加作業を実施するにあたり、途中階のスラブが斫り部分の周囲に存在するので、作業性が非常に悪いという問題がある。
また、改築後建物において屋上スラブとなる途中階のスラブ上に新たな設備用の基礎を構築する場合においても、当該途中階のスラブの一部を斫ってアンカーを埋設するなどの煩雑な作業が必要となる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、既存建物において、途中階から最上階までの上階部分を解体して、最下階から途中階までの下階部分を改築後建物として残存させ、前記既存建物の途中階のスラブを前記改築後建物の屋上スラブとして利用する改築工法において、既存柱の切断箇所の下方側部分を改築後建物の柱として再利用するにあたり、その柱頭へフックを追加するフック追加作業を容易に実施しながら、途中階のスラブ上に設備用の基礎を容易に構築するための技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、鉄筋コンクリート造の既存建物において、途中階から最上階までの上階部分を解体して、最下階から途中階までの下階部分を改築後建物として残存させ、
前記既存建物の途中階のスラブを前記改築後建物の屋上スラブとして利用する改築工法であって、
前記上階部分を解体するにあたり、前記既存建物が有する鉄筋コンクリート造の既存柱において、前記途中階のスラブよりも上方に突出する突出柱部分を前記改築後建物の屋上スラブ上に設置される設備用の基礎として残存させ、当該突出柱部分の主筋の上端にフックを追加する点にある。
【0006】
本構成によれば、既存建物の上階部分を解体するにあたり、既存建物が有する鉄筋コンクリート造の既存柱において、改築後建物の屋上スラブとして利用される途中階のスラブよりも上方に突出する突出柱部分が残存されて、その突出柱部分が改築後建物での柱頭となる。そして、突出柱部分の周囲には途中階のスラブが存在しないので、この突出柱部分の主筋の上端に対して途中階のスラブが邪魔になることなく容易にフックを追加することができる。
更に、改築後建物の屋上スラブとして利用される途中階のスラブよりも上方に突出する突出柱部分を、改築後建物の屋上スラブ上に設置される設備用の基礎として有効に利用することができ、別の設備用の基礎の追加構築作業を省略又は簡略化し、新たな屋上スラブ上のスペースの有効利用に寄与することができる。
従って、本発明により、既存建物において、途中階から最上階までの上階部分を解体して、最下階から途中階までの下階部分を改築後建物として残存させ、前記既存建物の途中階のスラブを前記改築後建物の屋上スラブとして利用する改築工法において、既存柱の切断箇所の下方側部分を改築後建物の柱として再利用するにあたり、その柱頭へフックを追加するフック追加作業を容易に実施しながら、途中階のスラブ上に設備用の基礎を容易に構築するための技術を提供することがでえきる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記突出柱部分の主筋の上端に前記フックを追加するにあたり、当該突出柱部分に水平方向に貫通するアンカーを埋設し、当該アンカーを用いて前記突出柱部分の側面に、前記設備を設置する設備架台を固定する点にある。
【0008】
本構成によれば、フック追加作業の作業性を考慮して、改築後建物の屋上スラブとして利用される途中階のスラブに対する突出柱部分の突出高さを比較的大きくした場合であっても、突出柱部分に対してフックの追加と共にアンカーを埋設し、そのアンカーを用いて突出柱部分の側面に設備架台を固定して、当該設備架台に設備を設置することで、改築後建物の屋上スラブ上に設置する設備の設置高さをできるだけ低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
既存建物を改築して構成された改築後建物の状態を示す図
改築工法における第1工程後の突出柱部分周辺の状態を示す図
改築工法における第2工程後の突出柱部分周辺の状態を示す図
改築工法における第3工程後の突出柱部分周辺の状態を示す図
改築工法における第4工程後の突出柱部分周辺の状態を示す図
改築工法における第5工程後の改築後建物における突出柱部分周辺の状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
本実施形態の改築工法(以下「本改築工法」と呼ぶ)は、図1に示すように、鉄筋コンクリート造の既存建物1の減築を目的としたものであって、既存建物1において、途中階2から最上階までの上階部分U1を解体して、最下階から途中階2までの下階部分L1を改築後建物10として残存させ、既存建物1の途中階2のスラブS2を改築後建物10の屋上スラブS10として利用する工法である。
(【0011】以降は省略されています)

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