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公開番号2025096876
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023212844
出願日2023-12-18
発明の名称耐震補強構造
出願人株式会社竹中工務店
代理人個人
主分類E04G 23/02 20060101AFI20250623BHJP(建築物)
要約【課題】柱や水平部材の断面が小さい場合やコンクリート強度が低い場合であっても、合理的な補強で、仕口部でのパンチングシア破壊を防止できるようにして、補強壁による補強効果を十分に発揮できるようにする。
【解決手段】隣り合う柱1とこれらの柱1に架設された上下の水平部材2,3とで囲まれた鉛直構面4に補強壁10が設置される耐震補強構造において、鉛直構面4の入隅部4Aとこの入隅部4Aに対向配置される補強壁10の隅角部10Aとに接合された状態で、鉛直構面4の入隅部4Aと補強壁10の隅角部10Aとの間に設置される補強金具20が備えられ、補強金具20は、垂直プレート部21と水平プレート部22とを有する断面L字形で、垂直プレート部21が柱1にあと施工アンカー5で接合され、かつ、水平プレート部22が水平部材2,3にあと施工アンカー6で接合されている。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
隣り合う柱と当該柱に架設された上下の水平部材とで囲まれた鉛直構面に補強壁が設置される耐震補強構造であって、
前記鉛直構面の入隅部と当該入隅部に対向配置される前記補強壁の隅角部とに接合された状態で、前記鉛直構面の入隅部と前記補強壁の隅角部との間に設置される補強金具が備えられ、
前記補強金具は、垂直プレート部と水平プレート部とを有する断面L字形で、前記垂直プレート部が前記柱にあと施工アンカーで接合され、かつ、前記水平プレート部が前記水平部材にあと施工アンカーで接合されている耐震補強構造。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
前記補強金具における前記鉛直構面の面外方向の両端側には、前記垂直プレート部と前記水平プレート部とにわたる一対の補強リブが、前記補強壁の壁厚よりも広い間隔を有して接合されている請求項1に記載の耐震補強構造。
【請求項3】
前記補強金具が、前記鉛直構面の面外方向で一対の分割体に分割された二分割構造に構成され、
前記分割体のそれぞれが、前記柱又は前記水平部材に複数の前記あと施工アンカーで接合されている請求項1又は2に記載の耐震補強構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、隣り合う柱と当該柱に架設された上下の梁やフラットスラブなどの水平部材とで囲まれた鉛直構面に補強壁が設置される耐震補強構造に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
上記のような耐震補強構造においては、地震などが発生した場合に、補強壁の対角線上に生じる圧縮ストラットによって応力が伝達されることがある。この場合、ストラットと接触する柱や水平部材の端部に大きなパンチングシア応力が発生する。そのため、柱や水平部材の断面が小さい場合やコンクリート強度が低い場合に適用すると、補強壁の水平耐力が発揮される前に、柱や水平部材の端部においてパンチングシア破壊が生じることがあり、これにより、補強壁による補強効果が十分に発揮されないことがある。
【0003】
ここで、特許文献1には、建物の柱梁架構内の内周に、鉄筋コンクリート造の補強壁(補強部材)を組み込み、両者間に、アンカー筋を介在させることなく、注入・固化させた充填材のみによって地震時に生じるせん断力を伝達可能に一体的に接合するとともに、柱梁架構の少なくとも柱頭部に、補強壁から作用するせん断力に対して柱の耐力を増大させる横拘束補強を施す架構の補強構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3870871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、前述した耐震補強構造において、特許文献1に記載の技術(横拘束補強)を適用することが考えられるが、この技術は、鉄筋コンクリート造の柱部材に鋼板又は炭素繊維などを巻回して補強するものであり、柱部材の補強構面以外の面に対しても施工が必要な不合理なものであることから、施工性の面で改善の余地がある。又、架構の縦横比が小さい架構においては、水平部材に生じるパンチングシア応力も大きくなることで、水平部材に対しても補強する必要が生じるが、水平部材は、一般的にはスラブが接合された梁やフラットスラブなどであることから、特許文献1に記載の技術(横拘束補強)を適用するには不向きである。
【0006】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、柱や水平部材の断面が小さい場合やコンクリート強度が低い場合であっても、合理的な補強で、仕口部でのパンチングシア破壊を防止できるようにして、補強壁による補強効果を十分に発揮できるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1特徴構成は、隣り合う柱と当該柱に架設された上下の水平部材とで囲まれた鉛直構面に補強壁が設置される耐震補強構造であって、
前記鉛直構面の入隅部と当該入隅部に対向配置される前記補強壁の隅角部とに接合された状態で、前記鉛直構面の入隅部と前記補強壁の隅角部との間に設置される補強金具が備えられ、
前記補強金具は、垂直プレート部と水平プレート部とを有する断面L字形で、前記垂直プレート部が前記柱にあと施工アンカーで接合され、かつ、前記水平プレート部が前記水平部材にあと施工アンカーで接合されている点にある。
【0008】
本構成によると、地震などによって補強壁の対角線上に圧縮ストラットが発生すると、その圧縮ストラットによって柱や水平部材(梁やフラットスラブなど)の端部に作用するパンチングシア応力のうち、柱の端部に作用するパンチングシア応力の水平成分の一部が、水平プレート部を接合するあと施工アンカーのせん断耐力によって水平部材に伝達され、水平部材の軸力として、柱と水平部材の仕口部に伝達される。そして、このような応力伝達が行われることにより、柱の端部に作用するパンチングシア応力の水平成分が少なくなる。
【0009】
又、水平部材の端部に作用するパンチングシア応力の鉛直成分の一部が、垂直プレート部を接合するあと施工アンカーのせん断耐力によって柱に伝達され、柱の軸力として前述した仕口部に伝達される。そして、このような応力伝達が行われることにより、水平部材の端部に作用するパンチングシア応力の鉛直成分が少なくなる。
【0010】
そして、上記の応力伝達に有効なあと施工アンカーのせん断耐力は、柱と水平部材とに打設されたあと施工アンカーの断面積に比例することから、あと施工アンカーの本数と径とを調整することで、必要なせん断耐力を容易に確保することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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